密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

チェルノブイリの祈り−未来の物語−語られない福島

ズベトラーナ・アレクシェビッチのチェルノブイリの祈り−未来の物語を読んでいる。
チェルノブイリ原発事故によって、被災したベラシールの人々、初期に何も知らされず消火に当たった村の消防士、放置された村人、妊娠していた女性、母親、物理学者、除染に派遣された兵士,偽りの情報の元に動いた村の指導者、目に見えぬ放射能の脅威より村に住む事を選ぶお年寄りたち。


白ロシアの人々の独白のような証言は、魂から発せられる詩のようにも聞こえ、悲しみを飲み込んだ諦観は、不安と絶望に染められている。
この証言ドキュメンタリーの副題は”未来の物語”です。


阿修羅ブログに紹介されたENENews(海外の原子力問題に関する情報アグリゲーターで、日本の福島原発事故の影響調査、カナダ・アメリカの原子力問題,世界の原子力問題と三項目に記事を分けて提供している)のインタビュー記事をよんで、『チェルノブイリの祈り』の証言との類似性に驚いきました。


以下英翻訳部分を少し変えて転載します。


Published: December 16th, 2015 at 11:23 am ET By ENENews
公開:2015年12月16日、11:23 ET 
ENENewsによる


Excerpts from ‘Experience of a mother who moved from Fukushima to Niigata in January 2013‘, Dec 23, 2014 (h/t Dissensus Japan) — emphasis added:
「 2013年1月に福島から新潟に移住した母親の経験」から抜粋、2014年12月23日(H / T 日本の議論) - 強調を追加

In January 2013, with my 4-year-old child, I evacuated from Fukushima to Niigata.
Where I grew up is about 60 km [~40 miles] from Fukushima Daiichi… it is now one of the most contaminated areas. I still regret thinking why I didn’t move right then. I feel guilty thinking I wouldn’t have had my child exposed to radiation if I moved then. After we moved, our health recovered tremendously… I try to behave cheerfully, but I feel totally hopeless when I think about our future. 私は、2013年1月に、私の4歳の子供と、福島県から新潟に避難しました。私が育った所は福島第一から約60キロ[〜40マイル]です...それは現在最も汚染された地域の一つです。私は何故事故後す直ちに移動しなかった事を後悔しています。もしその時移動していたならば、私は放射能に被曝した我が子を持っていなかっただろう、と考え罪悪感にかられます。私たちが移動した後、私たちの健康はすぐさま回復しました...私は元気に振舞うよう努めています、でも私たちの未来について考えるとき、全くの絶望を感じます。


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Child’s Health Problems 子供の健康問題


My child started to become sick. When I took my child to a hospital, the diagnosis was a cold. But the coughs didn’t stop and, looking sluggish, my child seemed to be worse.
[My family] gave my child peaches, tomatoes, corn, bamboo shoots, and huge shiitake [they harvested]. They fed us dried persimmons, too. At the kindergarten they encouraged children to go out to play and to my disbelief, they used local food for school lunch. My child had cold symptoms all the time. He had frequent nose bleeding. He was always scratching his itchy body. I found that something was wrong with my child’s eyesight. The doctor diagnosed it as ametropic amblyopia.
私の子供は病気になり始めました。私は病院子供を連れて行ったときの診断は風邪でした。しかし咳が止まらず、生気がないように見え、子供は日増しに悪くなるように見えました。
[私の家族は] 私の子供に[自分達が収穫した]桃、トマト、とうもろこし、タケノコ、そして大きなシイタケを与えていました。干し柿も。幼稚園では、子供たちに野外で遊ぶことを奨励した、そして私が不信感を持ったのは、子供たちの給食のために地元の食品を使用していました。私の子供はいつも常に風邪の症状がありました。頻繁に鼻出血がでて、いつも痒いがって体に掻きむしっていました。私は子供の視力に異常があると気付きました。医師はそれを屈折異常による弱視と診断しました。


Personal Health Problems 個人の健康問題


On Christmas day, I was feeling dizzy and [at the hospital] I was told I had gastroenteritis.
I felt weak and couldn’t get up. I felt very sleepy when I worked. I had nausea. I found myself spaced out sitting in my car at a parking lot. It felt as if a little electricity was running in my body all the time and I couldn’t figure out how to do simple tasks. I went shopping and I couldn’t remember what I was doing, and stood in the store for hours… I couldn’t make decisions. I didn’t know what I was doing.
I took one month off from work, but my symptoms just got worse.

クリスマスの日に、私はめまいを感じました、そして、[病院で]私は胃腸炎であると言われました。私は具合が悪く起き上がることができませんでした。働いていてもとても眠く感じましたし吐き気もありました。私は、駐車場の自分の車の中で座ってボンヤリしている事が多くなりました。まるで小さな電気が私の体にいつも常に走っていたかのように感じました、そして私は単純な仕事さへ行うことができなくなりました。私は買い物に行き、自分が何をしていたかを思い出すことができなくなり、何時間も店に立っていました...私は意思決定を行うことができませんでした。私は自分が何をしていたのか分かりませんでした。私は仕事から一ヶ月離れましたが、私の症状は悪化するばかりでした。


Community’s Health Problems 地域の健康問題


My friend who works at the water company told me that they detected cesium in beef stew in May, and all the children who drank milk threw up in September, and so on. They are told not to tell those stories.
I’m certain that the number of people who got sick rose. The number of funerals rose, too — totally healthy people suddenly died of heart attack and so on.
水道会社で働く友人が、彼らは5月にビーフシチューにセシウムを検出した、そして9月にミルクを飲んだ全ての子供達は嘔吐した、と私に言いました。彼らからこの話を他にしなでくれと言われました。病気になった人の数が増加したことはたしかです。葬式の数も、増加しました - 完全に健康な人が突然心臓発作で死亡したというように。


Plants and Wildlife 植物や野生生物


From the 15th to the 25th of March [2011], I evacuated to my relative’s house in Gunma prefecture. I remember the eerie feeling I had when I saw Mt. Akagi was yellow. Later I heard that cedar pollen grows big when exposed to radiation.
[2011年]3月15日から25日に、私は群馬県の親戚の家に避難しました。赤城山が黄色であるのを見たとき,酷く不気味に感じたことを覚えています。その後、私は、放射能に被曝するとスギ花粉は大きく成長する、と聞きました。


My family grows all the vegetables we eat at home and they love to feed them to my child. I saw disfigured dandelions around our fields. 50 to 60 plants grew at one spot and their stems were all put together into one gigantic wide stem, with huge, huge flowers. It was very weird. I had never seen anything like that. Tons of millet suddenly grew in the fields. It never happened before. Disfigured vegetables appeared.
私の家族は、家で食べる全ての野菜を栽培し、それを私の子供にそれらを食べさせるていました。私たちの野原の周りに外観の歪んだタンポポを見ました。50〜60種の植物が一つの所で成長する、そしてそれらの茎は全て一本の巨大な幅広い茎、巨大な、一つの花にまとまる。それは非常に奇妙でした。私はそのようなものを今まで見たことがありません。何トンものキビが突然野原で成長しました。それは以前に決して起こったことがありません。外観の歪んだ野菜も現れました。


I brought our disfigured vegetables to the municipal office for radiation testing. I was yelled at there, “Don’t you understand? We say it’s safe! Mothers must not act like that!” They never tested my vegetables. A person who hatches beetle larvae every year said all the beetles were disfigured and died.
私は放射能検査のために役所に私達の作った外観の歪んだ野菜を持ってきました。そこで検査員に怒鳴られました、「お分かりですか?我々が安全だと言っているんです!母親がそのように行動してはいけません!」彼らは私の野菜を決してテストしませんでした。毎年カブトムシの幼虫を孵化させる人は、全てのカブトムシは外観が歪んで死んだ、と言っていました。


そしてこの報告が日本国内ではなく海外のニュース、研究として英語で報じられている。もちろん捏造デマ、大げさなサイトもあるのですが、この人たちの証言と『チェルノブイリの祈り』は非常に近く,そして最悪なのは、診察検査の人間の対応もとても似ていると云う事です。ベラシール(ウクライナ、チェルノブイリ)では、住民の命は、国家の体裁や,パニック防止と云う名目で、無視されました。嘘の報告、違う測量計での放射能数値の誤摩化しも行われていたようです。


『チェルノブイリの祈り』はまさに『未来の物語』。為政者と云うのは国家を主眼に置く時、人々に信じられないくらい残酷なことをする。東京電力が17日に発表し福島た福島第1原発事故の際、2号機で原子炉圧力容器内の蒸気を抜いて圧力を下げる「逃がし安全弁」を作動させるために窒素ガスを送り込む「電磁弁」と呼ばれる装置のゴム製シール材が、高熱で溶けていた可能性があるという19日報道で福島弁に欠陥のあると解っても同種の弁を使っている原発を再稼働および輸出も試みようとしている。安全宣伝に帰郷させられ、健康状態を黙殺される人たち,日本政府は絶対事故との関係を認めないーお金の為に。



チェルノブイリの祈り――未来の物語 (岩波現代文庫)
チェルノブイリの祈り――未来の物語 (岩波現代文庫)
著者:スベトラーナ・アレクシエービッチ
出版社:岩波書店
カテゴリー:本







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