密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

ヒットラーについての”国際的ご法度”がわかっていないいちゃもん維新+野党ヒヤリング再開こそ立民を救う

菅(かん)元総理のツイートに噛み付いて、お得意の誠しやかな似非正論をがなりたてる橋下氏と維新の面々。しかし彼らこそ、ヒットラー・イシューになぜ国際社会が神経をとがらせるのか、全くわかっていないことを露呈している。


噛み付かれている菅元総理のツイートは以下のようなもの。
〈橋下氏をはじめ弁舌は極めて歯切れが良く、直接話を聞くと非常に魅力的。しかし「維新」という政党が新自由主義的政党なのか、それとも福祉国家的政党なのか、基本的政治スタンスは曖昧。主張は別として弁舌の巧みさでは第一次大戦後の混乱するドイツで政権を取った当時のヒットラーを思い起こす。〉
褒めすぎだわ。ヒットラーは演説のうまさ、演出の巧さで、怒りや不安を抱えるドイツ民衆の心を捉え、敵を想定し憎しみを駆り立て奪う事を肯定し独裁政治を完成させた。人間の一番卑しい部分を駆り立てて、ドイツ国民を集団催眠にかけた。


国際社会が神経をとがらせるヒットラー・イシューとは、ヒットラー個人の礼賛、ナチス思想の復活(ネオナチ)優生思想 人種差別(特に反ユダヤ)。無知なアジアの小国が、かっこいいと言う理由で女の子にナチス風衣装を着せ躍らせる、などもナチス礼賛に繋がるし、ナチスドイツの被害にあった人々とその家族に激烈な不快と恐ろしい記憶を思いをさせると言うことで、”ご法度”。


以前問題になった、黒塗り・ブラックフェイスも、かつて英国・ハリウッドなどで、黒人を笑いのタネにした歴史を踏まえ、こうした行為の肯定が、未だ黒人への差別感情を笑いの中で煽る、歴史的恥部は徹底的に是正するいう姿勢の元、”ご法度”なのだ。
(だいたいなんだよご法度って?ヒットラーの名を口にすることは、別に法律で禁じられているわけではない。人類の犯した最大犯罪を許さない、繰り返さないという人々の良識に支えられている。その点で日本の大戦下の犯罪は、良識の欠如で、十分認識されないどころかゴリ押しの修正が政府主導でまかり通っている。それから、米国の無差別一般市民大量殺戮(原爆も含む)被爆者を中心に国際世論は形成されているが、こういう点は、被害者の出た国の強い姿勢が問はれる。政府自体がそういう気が全くない日本は、悲しいかな良識が存在しないと言っていい。大虐殺の行われたポーランドなどでは具体的に法律で禁じられている行為はある。

(CNN) ポーランド警察は、同国南部にあるアウシュビッツ強制収容所跡地の門でナチス式の敬礼をしたオランダ人旅行者を拘束し、罰金を科したことを明らかにした。
24日の声明で発表した。この旅行者は29歳の女で、逮捕に伴いナチズムを助長した罪で起訴された。
警察によると女は門の前でナチス式の敬礼のポーズを取り、夫がこれを写真に収めた。門は「働けば自由になる」とのスローガンを掲げていることで知られる。
アウシュビッツ博物館の守衛の通報を受け、警察が女を逮捕、拘束した。30歳の夫は証人として事情聴取を受けた。女はナチズムを助長した罪を認めたと警察は付け加えた。
警察の広報担当者が24日にCNNに明らかにしたところによると、女はナチス式の敬礼について「ただの軽はずみな冗談だった」と話した。クラクフの地方検察から罰金も科されたという。罰金の詳細について、CNNは同検察に連絡を取っている。
警察の声明によれば、ポーランドの法律上、被告は最長で禁錮2年の実刑判決を受ける可能性がある。
アウシュビッツ博物館の広報担当者は24日、CNNに宛てた声明でナチス式の敬礼について「人類の恐ろしい苦難に関わるもので、軽蔑と憎悪に満ちている」「あらゆる公共の場において不適切だが、強制収容所跡地で行うのは容認できない。収容所のすべての犠牲者に対する冒涜(ぼうとく)だ」と述べた。
ポーランドのユダヤ教指導者の1人はCNNの取材に答え、犠牲者への敬意としてファシズムや憎悪、外国人嫌悪を一切容認しない姿勢が必要だと強調。警察に通報した博物館の判断は正しかったと述べた。
そのうえで「これを悪い冗談と見過ごすわけにはいかない。罰金は形式的なものだが他の人々へのメッセージになる」と語った。

この女性は、無知で、ホロコーストに対しての認識が軽かったのだろう。ユーモアのセンスも悪かった。こうした事例が、この歴史的人類の犯罪に対する厳しい認識を忘れてはならないと物語っている。)



つまりこうした国際社会の禁忌は、かつて(そして今も)、大きなダメージを与えられた人々の記憶と尊厳に配慮してのことだ。一政治家をヒットラーに喩やすることは、国際的ご法度でもなんでもない。人々は、ヒットラーやナチスのような動きを2度と出さないために、危険と感じる個人や団体の動きに、ヒットラーを思い起こすと警鐘を鳴らす。そういうことは国際社会でもよく起こっている。ドゥテルテは、ヒットラーに例えられても、人権侵害だ!!などというトンチンカンな反発はしない。トランプもプーチンもニヤリとするのが関の山だ。


政治家であるならば、自分たちの権利主張に、都合のいい、かつ、トンチンカンな解釈の国際世論を持ち出して(しかも国会で発言してしまう!!馬鹿さ加減)相手を攻撃することは恥ずかしい以外の何物でもないという認識を持つべきだ。彼らこそ、ヒットラー・ナチスになぜ人々が神経をとがらせるのか?人権とは何か?をわかっていない。


今回の維新の”国際的にご法度”発言を、疑問なく受け入れてしまう日本社会こそ、”国際的ご法度”を根本的に理解できていない証左となる。


このくだらない、いちゃもん集団が選挙で大勝する。彼らの弁舌が、ヒットラーのそれと例えられることに反発が起こるそれ自体、論理的思考、本質的な物事の解釈が失われている。社会のレベルがとことん低下していることを表している。


だいたい菅元総理も、批判するならこんなヌルいツイートしないでほしい。彼らに媚びているとさえ感じる。橋下・吉村ファンの反発を意識して、ヒットラーを持ち出して褒めている。彼の姿勢も今の立憲民主党の臆病さを象徴しているように見える。
”「維新」という政党が新自由主義的政党なのか、それとも福祉国家的政党なのか、基本的政治スタンスは曖昧。”
こういう指摘こそはもっと突っ込んで語ってゆくべきだ。
ただし、

「維新」という政党が政権交代を目指すリベラリ政党なのか、それとも連合に逆らえない第二(いや第3)自民党なのか、基本的政治スタンスは曖昧。
とブーメランが飛んできそうだが。


足立康史(呼び捨て)は、国会でこの問題を第一に取り上げたそうだが、維新の国会私物化だ。国会がどういうところかさへもわかっていない、と言える。


菅元総理も立憲民主党・泉党首も、絶対謝ってはいけない。彼らの狙いは、立憲民主党を徹底的にダメにすることだ。だからどんな機会でもいちゃもんで叩く。相手が防御に回れば、またかさにきて騒ぐ。ナチスより、半グレ集団の方がぴったりくる。


歴史を振り返る時が来たら、きっと、安倍晋三という人物に、維新という政党に好き勝手をさせていた自分たちの頭がどうかしていたと、恥と恐怖に苛まれるだろう。


今、集団催眠状態?批判封じも効いてきている。そして自滅の仕上げ、立憲民主党と連合の野党共闘つぶしが、最悪の日本政治をまた一歩前に進める。


これをどう打開するべきか?市民連合も、考え方を変える必要がある。
立憲民主党の、言い訳のように、天皇制と自衛隊を掲げて共産党拒否し続ける愚か。この問題は共産党は何度も回答を出している。それでもまだ錦の御旗にして、自分の手足を喰っている。


もしいるのなら、立憲民主党内の議員で連合の支援なしで戦えるメンバーで立ち上がるべきだ。共産党、れいわ・社民としっかり手を握り、国民の鬱勃たる怒りのエネルギーを背景に風をふかせてほしい。すぐに政権交代は無理だが、まず、仲間割れしない確かな野党の形成を目指し、行政監視の要となれば、国民の支持は集まるだろ。立ち上がったばかりの立憲民主党が、”かつての仲間”という脂肪(議員でいたいだけの、議員)をため込んだことで、弱みを露呈し党内ゴタゴタが始まり、中途半端になり、動きが鈍くなり、動脈硬化を起こした。
このままでは政権交代のための野党共闘実現に散々努力・忍耐し、まさに身を切る協力をしてきた共産党は浮かばれない。


一度落選した辻元氏が、参議院選で戻って来れば、立憲にある種の再生モードが戻ってくるということも期待できるが、本当にこのままでは弱気と媚びの提案型政党。


今できることは、野党合同ヒヤリングの再開を宣言すべきだ。追求と批判こそ野党の本分、”批判ばかりの野党”という批判に「それがどうした!!」とケンカを売る気概が必要だ。



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