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CNN特別番組”The Insider”トランプ政権で働いた人々の警鐘4〜大統領執務室

”The Insider”文字起こし翻訳もこれで最後です。なんとかたどり着きました。
執務室内の状況を本で暴露した側近ジョン・ボルトンの登場です。

タッパー:CNN特別レポート「THEINSIDERS」へようこそ。次のゲストは、トランプ大統領がパンデミックから外交、そしてアメリカの民主主義の中核に至るまで、トランプは大統領職務に適さないと言う、トランプの元側近高官です。少し前に出版された彼の本は、適切なタイトルを付けられている「それが起こった部屋ーhe room where it happened,」を引用して、トランプ大統領の最大の決定のいくつかについて分析しました。


トランプ大統領の元国家安全保障顧問であるジョン・ボルトンと、今、繋がっています。


大使、ご参加ありがとうございます。まず第一に、私たちが、この特集を行なっているのは、多くの政府高官が政権を離れた後、この大統領を不適当と言っているという点で、このようなことは過去、一度もなかったからです。


トランプ大統領の元国家安全保障担当補佐官、ジョン・ボルトン:いや、それは、トランプ政権の中心的な問題が、何であるかを示していると思います。原因は大統領執務室にあります。そしてそれは大統領自身に起因します。何十人もの忠実なアメリカ人が彼のために働こうとしましたが、単に、それをすることができませんでした。


タッパー:この国では215,000人がコロナウイルスで死亡しています。それでも、トランプ大統領自身のコロナウイルス感染以降でも、ウイルスの取り扱いについて何も変わっていないようです。彼は今、これらの無謀な集会を開催するキャンペーンの巡回に戻っており、彼自身が人々を潜在的にウイルスにさらしています。それはあなたにとって驚きですか?


ボルトン:驚きません。それは完全に彼の性格です。彼はコロナウイルスを打ち負かした。彼はいつものように勝者です。そして、他の人々は、まあ、残念な人たち。彼の言葉でいえば、「まあ、そんなところだ」です。



コロナウイルスの危機は、トランプが大統領にふさわしくない理由を公に伝えるための最良の例だと思います。 今のところ、10か月近く、彼には何の戦略がありませんでした。 彼はこれをどのように乗り越えるかについて、何の手がかりを持っていませんでした。 彼はその場限りのやり方で進んだ。 彼はこれに関して、ショウジョウバエ並みの注意力しか持っていません。そして、それはずっと変わっていません。<ショウジョウバエの集中力・記憶力は
自分がどこへむかっいるかについてで、4秒間しかもたない>



タッパー:大きな決断が下されていたとき、あなたはトランプ大統領と一緒に執務室にいました。 誰か彼に彼が聞きたくないと思っていることについて、意見しましたか? 、と意見をしたら、彼はそれを許容出来るのでしょうか?
「あなたのキャンペーン集会を止めなければなりません」「あなたはあなたの支持者の健康を危険にさらしています」、「あなたは命を救おうとしているアンソニー・ファウチ博士を攻撃するのを止めなければなりません」 「あなたは計画を考える必要があります」などの意見を、彼は、単に無視しするのですか?


ボルトン:まあ、彼は聞きたくないことを全く無視していると思います。 コロナウイルスが良い例だと思います。 1月、2月、NSCのスタッフなどは、危機に瀕していると言っていました。 しかし、彼は習近平についての悪いニュースを聞きたくなかったし、中国経済についての悪いニュースを聞きたくなかった。 彼は特に、再選への切符であった米国経済にとって潜在的に悪いニュースを聞きたくなかった。


周知のように、この大統領と取引したり、高校生に講義しているように、彼を扱うことはできません。 ですからみんな、彼を持ち上げる必要があります。 そして、私は、誰かが、彼に敬意を欠いた態度で接するのを見たことがありません。 もし彼があなたの言っていることに同意しない場合、彼は単にそれを受け入れないだけです。


タッパー:トランプ大統領の第2期はどのようになると思いますか?


ボルトン:彼は完全に野放しになると思います。そう思います。


タッパー:彼はある程度、制限を受けてきましたか?


ボルトン:そうですね、私の本で説明しているように、私が正しい政策判断であると考えていたのは、彼に間違った判断をすることによる国内の政治的影響について議論することでした。彼は、一時的に、特定の政策による利益を忘れ、政治的環境に反応した。そして、再選されれば、その政治的”ガードレール”は、全く排除されないにしても、大幅に削減されます。(目先の権力が及ぼす利益を忘れ、いい大統領を演じること。それが再選を意味すること。そして再選されれば、”いい大統領”というガードレールは外される)


民主党が弾劾に失敗したことも、また大きなミスだったと思います。彼は弾劾が起こったことによって、実際的に制約を受けませんでした。彼は再び、同じ行為に手を染めることを、もう思いとどまることはありません(利益相反やロシアンゲートのような選挙介入取引)。彼が無罪となったという事実は彼に力を与えます。それは同様に、第二期(彼が選挙に再び勝利する)の大きなリスクだと思います。


タッパー:世論調査は確かに現在ジョー・バイデンを支持していますが、世論調査は分析と予測であり、事実ではありません、何が起こるかはわかりません。彼が負けた場合、彼が平和的な権力の移転を約束しないのではないか、という多くの懸念があります。彼はすでに選挙が(郵便投票が)不正であると主張しようとしているいますが、その根拠は何も示せない。行政にはガードレールがありますか?ミリー将軍(マーク・A・ミリー2019年現在アメリカ軍制服組トップである統合参謀本部議長)エスパー長官(マーク・トーマス・エスパー 元軍人・ロビイスト。トランプ政権で27代目アメリカ合衆国国防長官)参謀長メドウズ(マーク・メドウズ ノースカロライナ州の共和党議員)について懸念がありますか?つまり、あなたは負けた、あなたが去らなければならない、と彼にきちんと言える人がそこにいますか?


ボルトン:そうですね、国防総省はエスパーとミリーと良好な関係にあると思います。彼らがまだ在職している限り、私はさほど心配はしていません。しかし、はっきりさせておきましょう。トランプは負けた場合彼は優雅に去ることはありません。彼は去りません。彼がそれを極端に運ぶかどうか、誰も知らない。”詐欺がなければ負けない”と彼が口にしたのは、とても厄介だと思います。もちろん、彼は正直な選挙で負ける可能性があります。


そして、これはまさに共和党のリーダーシップにかかっていると思います。選出された議員たちと支持者たち。結果が明らかであるならば、彼に(ホワイトハウスを)去らないければならないというのは、勝利を認識する民主党員ではなく敗北を認める共和党員次第だということです。


タッパー:共和党の議員が率先してそれを行うと信じていますか?確証はありませんよね。つまり、コロナウイルスや、選挙結果による政権の平和的移転について、大統領に反対しているミッチ・マコーネルのような個人を見かけますが、それほど多くの、勇気のある行動を期待できる人材は見当たりません。


ボルトン:私は過去数ヶ月間、多くの共和党の選出された議員や他の人たちと連絡を取り合っています。彼らは”その瞬間”の準備はできていると思います。大統領が混沌と混乱をまき散らそうとしている、それはトランプの、彼自身の自然なベストの運営環境そのものですが、彼ら(共和党の選出された議員や他の人たち)が、彼を支持するとは思わない。


タッパー:トランプ大統領が米国に取り返しのつかない害を及ぼしたと思いますか?


ボルトン:この4年では、取り返しのつかない害があったとは思っていません。しかし、私がトランプに投票しない〜実際バイデンにも投票しませんが〜理由の1つは、つまり(トランプ政権が) 8年となるとは米国とその国際関係の両方に、そして、ここ、米国の私たちの憲法制度にも取り返しのつかない損害をもたらす可能性があるということです。
そしてそれは人々が、特に、真の保守主義を理解上で大変重要だと思います。


タッパー:あなたは投票登録州であるメリーランドで投票します-それは青い州(民主党マジョリティーの州)であり、確実に民主党支持者多数です。 だからあなたがジョー・バイデンに投票するつもりはないという事実が、あなたが明らかに、実際トランプに反対していないとしても、実際には潜在的かつ長期的な影響はありません。
しかし、もしあなたが、バージニア州やコロラド州などの激戦州に住んでいた場合、投票によって実際に大きな違いが生じる可能性があるとは思いませんか?どちらにも投票しないという意思表示を選択することはの疑義を呈しての質問と受け取れる)


ボルトン:いや私は、私の哲学に反対票を投じるつもりはないからです。ここで、1972年にAFL-CIOの社長であったジョージ・ミーニーがリチャード・ニクソンに初めて言った例を指摘します。彼はジョージ・マクガヴァンに投票するつもりはなく、リチャード・ニクソンにも投票するつもりはありませんでした。ですが、それはミニーが行うべき原則的なことであると私は考え、それが私が従うべき例です。


タッパー:そうですかーしかし、トランプはあなたの中核的哲学にも反対しています。反対しているのは、民主党員だけではありません。


ボルトン:彼はそうではありません-はっきりさせておきましょう。トランプは保守的ではなく、実際には共和党員でもありません。だから保守党と共和党は彼の再選を恐れるべきだ。第二期目は全く良くならないでしょう。


タッパー:最後に、ドナルド・トランプへの投票を検討している有権者へのメッセージです。あなたは彼らに何を伝えたいですか?あなたの本にあるように、あなたが”それが起こった部屋”にいたという事実を考えると、彼らは何を知っておくべきですか?


ボルトン:まあ、私はトランプが、次の任期を得るべきではないと思います。ただ、誤解しないでください。そのような状況(トランプへの投票を検討している)の有権者は、共和党が上院を支配し続け、民主党の左翼をチェックするのを助けるために、共和党の上院議員候補には、投票すべきだと思います。それは、確かに今、私が運動していることです。


[21:55:07]


タッパー:ジョン・ボルトン大使、今夜はどうもありがとうございました。感謝します。


ボルトン:こちらこそ、


タッパー:短い休憩の後、CNNスペシャルTHEINSIDERSは続きます。最後までご覧ください。


(コマーシャル)


タッパー:インサイダーへようこそ。


ジョン・ボルトンの本の中でも引用されているのですが、大統領の元参謀長である元海軍大将のジョン・ケリーは、数年前にトランプ大統領の不安定な態度・言動、について心配して、次のように述べています。「もし、我々が、彼の決断の下に、9.11のような本当の危機があったら、一体どうなるだろう」そして今、コロナウイルスのパンデミックで、その危惧は現実となりました。


この時間、ドナルド・トランプ大統領と一緒に働いた人々、そして、彼が再選されるべきではないと信じる人たちから、多くのことを聞くことができました。彼が統治に興味がないこと、彼が彼の自己利益によってのみ動機づけられていること、そしてアメリカ合衆国の大統領執務室が彼によって低い安全性に保たれていること。


現在に至る全ての大統領府において、それを内側から支える人々が、大統領のさまざまな方針に反対と萎える、ということもありました。しかし、歴史的な問題として、私たちは無視することはできません。この大統領のために働いていて、現在、彼の仕事への適性について公の警鐘を鳴らしている役人の膨大な数を。


今、あなたは彼らの声を聞くことができる、そして、あなたはそれらを無視することができる。それは完全にあなた次第です。しかし、私たちは、ジャーナリストとして、彼らが屋根の上で叫んでいるのを(屋根の上で雄鶏が時を告げる声ようにー警鐘を発する)見てみぬふりをすることはできません


ワシントンDCからジェイク・タッパーでした。ご視聴ありがとうございました。


これで、CNN特別番組”THE INSUDER”文字起こし翻訳は終了しました。
最後の、ボルトンに関して、<ボルトンの中核的哲学ー彼は非常にタカ派であり、対敵外交の強硬派でもある。北朝鮮との六者会合やイランの核開発問題などを担当したが、強硬なスタイルは多くの敵を作った。ボルトンの発言は非外交的だとして議会などから問題視された。また、開戦への慎重論が少なくなかった国務省内の対イラク開戦推進派としてイラク戦争への流れをつくり、ブッシュ政権を去った後もイラク戦争の正当性を主張している。2018年にはニューヨーク・タイムズ紙ではイランへの爆撃やウォール・ストリート・ジャーナル紙で北朝鮮への先制攻撃も主張していた。>つまり、彼はかなり危ないやつ、というのが、リベラル派の一般的認識で、スティーブン・バノンとともに、トランプへの接近が最も危ぶまれた人物でした。そんな彼らをしても、トランプの場当たり的感情的自己利得的なやり方に対応できず、政権を離れざるを得なかった。そして、その憤懣が”暴露本”を書き上げさせた。


ボルトンは極端な思想を持つ人物だが、トランプのように何の思想も理念も持たない、自己愛損得勝ち負けを基調として全ての判断をくだす自我が病的に肥大したクレージーなおっさんとは流石に違う。狂信であれボルトンは国のあり方を哲学し、トランプは自分が大統領でい続け自分の支持者々に賞賛される、そのための方法のみを考える、ここに彼らの相容れなさがある。


とはいえ、訳していて、今までの告発者のなかで、最も共感とか理解とかが持てなかったのがボルトンでした。常にタッパーに対して、NOから始めるので、後で言ってることと繋がらなくなることもしばしば。他の人たちは、基本的に自分の務めに対するロイヤリティーを感じました(ギリギリまで妥協してきたとしても)。


自分の勉強のため以外に、これを訳そうと思った、もう一つの理由は、このような、主義主張の違いはあれ、国民のために働こうとする人々の、最後の一線とは何か?という点と また勇気ある告発者、抵抗者と、彼らと一般の一人一人とを結びつけるであろう、メディアの本当の役割は何か? ということを、今の日本と比較して考えていただきたかったということでした。


メディアの役割は、両論併記や、批判する対象に対し、先回りで理解を示したり、敬意という名のお追従を表して、いやに丁寧な言葉で、緩い表現を用いたり(最近新党著しいと感じる)、権力者(ネタ元?)といい人間関係を作くるために、楽しくお寿司やパンケーキを食べたりすることでも、政権側の広報に努めることでもない。
番組ホスト・ジェイク・タッパー氏の最後の言葉、をこう言い換えてみます。
今、あなたは声を上げる彼らの声を聞くことができる。あなたは声を上げる彼らの声を無視することができる。それは完全にあなた次第です。しかし、私たちは、ジャーナリストとして・学問・芸術にたづさわるものとして、またその自由独立を望むものとして、子供達を育てる大人として、弱い立場や不平等や差別に苦しむ人を見捨てない気持ちを持つものとして、この国に生きる、平和と平等を希求する国民として、彼らが屋根の上で叫んでいるのを見てみぬふりをすることはできません。



そのための意思表示、投票です。遅くとも1年でその機会は来る。それまで、忘れない、ごまかされない。Let's Vote!!


今、アメリカでは、多くのアフリカ系が、少しでも直接投票をすべく(トランプの郵便投票無効化計画に対抗して)3時間〜11時間を並んで事前投票を行なっています。銃を携える白人の自称ガードの傍らでです。彼らは、2006年オバマ氏に、Hope とChangeに投票したが、今はアメリカの民主主義の危機を救うためバイデンに投票するという。そういう人たちがたくさんいます。民主党の大統領ではなく、みんなの大統領に!!そう主張するバイデン。カリスマ性やスター性はないけれど、間違いは認め、辛い気持ちの寄り添えるバイデンならではの説得力です。危機に際しては、痛みに寄り添える、人を思いやれるリーダーを。日本も同じではないでしょうか?(苦労人とかいう意味ではありません。苦労してのし上がってもそれで冷徹陰湿に心が偏って、人を操る恫喝術を身につけたなら、甘やかされたボンボンよりたちが悪い)



ともあれ、拙訳に(うまく訳しきれないところ、もう諦めて超訳してしまったところ多々ありましたが)お付き合いくださってありがとうございました。



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