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玉木氏の迷走 立民が消費減税に頑な反対はしているという印象操作

立民と国民の新党合流で、党首である玉木氏が合流せず”分党”を主張。

国民民主党は19日、立憲民主党との合流をめぐり、東京都内のホテルで両院議員総会を開き、国民を解党した上で、立憲と合流することを賛成多数で決定した。玉木雄一郎代表が主張した分党に関しては、対応を代表、幹事長に一任することになった。合流新党は9月上旬にも発足する見通しだ。


総会には党所属国会議員62人全員が出席した。執行部は「新党結党に向け最後まで全員参加の努力を続ける」としつつ、分党を念頭に「全員参加がかなわない場合には円満かつ友好的に諸手続きが進むよう、代表、幹事長に一任する」と提案。挙手による採決には59人が参加し、57人が賛成した。決定後、玉木氏は出席議員を前に「いつの日か必ず皆さんと一緒に政権を担うことを誓い合いたい」と訴えた。
 

玉木氏は既に、自らは合流に参加せず、国民の組織を継承する新党結成を表明。総会後の記者会見で、理念、政策の不一致を挙げ「立憲との新党には加わらない」と改めて明言した。前原誠司元外相や山尾志桜里衆院議員も不参加を表明している。産別労組出身の参院議員らにも合流への慎重論が残っている。
 

合流新党の規模が焦点で、立憲の福山哲郎幹事長は「少なくとも150人前後」との見方を示している。態度未定の議員も多く、多数派工作が激化しそうだ。
 

総会に先立ち、国民は地方組織の代表者らによる会議も開催した。出席者からは「これでは吸収合併だ」「代表を含め一つになって合流すべきだ」などの慎重・反対意見が続出。最終的に執行部側が「いつまでも協議を続けるわけにはいかない」と押し切った。


一方、立憲の枝野幸男代表は同日の常任幹事会で、「できるだけ多くの仲間と共に今の政治状況を変えるため戦いたい」と呼び掛けた。野田佳彦前首相ら無所属議員のグループも会合を開き、合流の方向性を確認した。


さてこの玉木氏の分党宣言が、フライング気味であったようだ。
大半の同僚議員が、他の野党の仲間と作る合流新党に参加します。玉木さんは独自行動」
 玉木氏は、この分党の方針を「役員会にかけて了承を得た」として、両院議員総会で承認を得たい考えだが、早くも党内からは公然と異論が噴出している。


 平野博文幹事長とともに立憲との協議にあたった泉健太政調会長は、玉木氏の会見後、記者団に対して、分党案は役員会で了承されていないとの認識を示し、ツイッターにも


「このような『分党』のあり方を、党執行役員会として了承はしていません。来週の両院議員総会で議論されます」


と書き込んだ。これまで立憲との合流を主張してきた議員からは、公然と玉木氏を非難する声が相次いだ。津村啓介衆院議員は、ツイッターで


「分党ではなく解党で、党自体が無くなるので残る人はゼロ。大半の同僚議員が、他の野党の仲間と作る合流新党に参加します。玉木さんは独自行動」


などと主張。そもそも分党自体が了承されず、合流しない玉木氏のみが取り残されるとの見立てを披露した。(J-CASTニュース編集部 工藤博司)


玉木氏の分党へのこだわりは党の資金50億円の分配にもよるものではという憶測。
玉木氏は12日のBSフジ番組で党の資金について「確か50億円くらいだ」と明らかにした。合流組の国民幹部は18日、「所属議員数に応じた配分になるだろう」との見方を示した。
 

分党の場合、政党交付金を含む残存資金の扱いは双方の話し合いで決定できる。みんなの党や維新の党が解党後に国庫へ返納した例はあるが、玉木氏は番組で「新しい党をつくるために資金も必要だ」と否定した。
 

国民は旧民主、旧民進から組織と共に資金を引き継いだ。2018年の政治資金収支報告書では108億円の繰越金を計上。玉木氏によると、19年の統一地方選、参院選に投入し目減りしたという。資金の分け方については明言していない。


なんとなく一般受けの悪い枝野ー福山両氏の強権的党議拘束や、頑として消費税減税に反対という頑なな姿勢が取りざたされ、山本氏も集会などで度々怒り含みで漏らしたいたが、菅野完氏が、別の見解を述べていて、説得力のあるものだのでしょうかいする。


著述家菅野完氏によると、旧民主党は、党としてのまとまりという点において、基本的にバラバラであり、自民党や共産党に当然できている、党という組織の基本行動が弱い。
枝野氏らの態度は党のトップとしては当然のもので、党首の発言が重いのは当然。立民内でも幾つの減税対応勉強会は開かれていて、消費税なしを選挙で訴えた石垣典子氏に対しても懲罰的扱いはしていない。党首として等のまとまった見解をまだ発言していないだけで、”頑なに消費税減税反対”、と攻撃されるのはおかしい。



過去の民主党の党としての体質の弱さを感じ構築している。玉木氏要求の党首会談を受けなかったことも、幹事長レベルで話し合って、決定できているのだから、党首同士で話し合う必要はないということだ。玉木氏は、人情と浪花節とか好きで、個人の力でなんとかできる部分に重きを置いているが、枝野氏は現在個人でなく組織での行動に重きを置いている、ということなのだろう。

また菅野氏は、枝野ー福山両氏は、野田政権下で、消費税増税に反対し、懲罰動議を受けたことから、決して消費税減税に反対を表明していない。ただ当主としての発言は別なので、党の意見をまとめて表明すべき責任から、発言をしていないだけだ、という。


逆に玉木氏は合流しない理由として、立民首脳部が、消費税減税(5%)を提案しそれを受け入れないことを宣伝しているが、現実的には、玉木新党に残ると見られるメンバーは消費増税賛成派ばかりとなることの矛盾を指摘している。


50億円も、民進党時代に岡田克也代表時代に支出を節約し、100億までになり、大塚代表もこれを維持していた(交付金を貯めていた)それが希望の党合流騒動で、一旦希望の党に移り、小池氏に排除され立憲民主党を立ち上げた枝野氏らには、この資金は分配されず、国民民主党に引き継がれた。 


これを潤沢に消費したのが玉木代表だと、菅野氏は指摘している。一台500万のモニタートラック+サイドの玉木氏の肖像画付き3台・博報堂に依頼した侍仕立ての動画などなど。(玉木氏は、自らをキャラクタライズするのが好きというか、安倍総理の二番煎じ的アイデアであって、いただけないと思っていたが。)


政党交付金の基準日は通常1月1日。衆院選(衆議院議員解散総選挙)や参院選(参議院議員通常選挙)が行われると、選挙後に「選挙基準日」が設けられて、改めて交付額が決められるそうだ。そうなると、7月参議院選で7月29日を基準に交付金の額が決められた。通常交付金は年4回、4・7・10・12月に申請交付される。


本年度は、政党助成法に基づき8党が2020年分の政党交付金の受け取りを申請したと発表した。日本経済新聞社の試算による交付予定額は総額317億7300万円。自民党が19年比で2.2%減って172億6100万円で最も多く、国民民主党が同10.5%減の46億4800万円、立憲民主党が同17.8%増の42億9000万円で続いた。


交付額は毎年1月1日時点の所属国会議員数と直近の国政選挙の得票数で決まる。制度に反対する共産党は申請していない。(日経新聞) 

この毎回交付される助成金から民進党は貯めていて100億くらいの資金があったということだろう。してみると、解党になった場合、この資金の使い道も明確にしなくてはならなくなる。
国民民主は旧民主党から受け継いだ豊富な資金を抱える。総務省が2019年11月に公表した18年の政治資金収支報告書によると、国民民主党の繰越金は108億4642万1258円。現在は支出により数十億円は減っているもようだが、潤沢な資金に変わりはない。


玉木氏は元財務官僚である割に、お金について『だいたい50億くらい」などと曖昧な言い方をする。”現在は支出により数十億円は減”についても明確に報告されなくてはならない。潤沢な資金を自分の思いどうりに使えた投手というポジションは気分が良かっただろう。一度そうなってしまうと、立民と合流でパワーを失うのは、耐え難い?結局言い出しっぺの自分が一抜けた、とは、新党名は投票で、とか、消費税減税とか、いろいろ交渉しているのも、自分のポジションを上げるためのジタバタと見えてしまう。


ともあれ、口の重い枝野氏をあまり悪者扱いするのはフェアじゃないかも、と菅野氏の番組を見て、反省した。政治エスタブリッシュの高圧的態度と感じてしまう部分があったのだが、それが、立民が党という組織としての構築を図るための動かざること山の如しの姿勢なら、いつか疾はやきこと風の如ごとく・侵掠しんりゃくすること火の如くの姿勢で政局を動かすこともあるものと信じて、静観しよう。そして、曖昧で弱かった民主党体質が変わってくるのかもしれない。


菅野氏が例に挙げたのが、「須藤元気氏の”なぜ山本太郎氏を応援してはいけないのですか?!」「なぜ消費税減税を訴えてはいけないのですか!?」という涙の訴え。立民の党内独裁告発のような発言でもあったが、冷静になれば、立民は宇都宮健児氏を支援すると表明したから、党員だったらそれに従うべきで、須藤氏に理はない。都知事選で消費税減税を訴えるのもトンチンカンな話だ。しかも須藤氏は比例当選で、個人で選出されたわけではなく、議員になる際、契約事項もかわされただろう。


党首というのは口が重く、自分の発言に慎重で、党全体の決定を俯瞰して動くタイプと、
個人のキャラクターで売り出す、人気者・カリスマ性そういうものを前面に出し等を引っ張ってゆくタイプとがあるように思う。


安倍総理などは回りがキャラ売り(政界三代の血統書付きプリンスとか、昭恵夫人をファーストレディと呼ばせたこともそうだ)してカリスマ性(なんてないと思うが)を作り出し、イメージ操作してきた。参議院選でれいわ旋風を巻き起こした山本太郎氏もそうだ。しかし今、彼は党というものに四苦八苦している。


玉木氏も人気者路線で行きたかったのだろうが、彼はどうにも資質に欠ける。


枝野氏はこれから大所帯を抱え、より党をまとめる慎重な指導者となるだろう。
だとしたら、他へのスポークスマンは、福山氏とは別に、もっと明るいチャーミングな人を立てて方がいい。二人してGloomy(陰気臭いというか、憂鬱・重苦しいという意味)なんだから、表の顔にユーモアと愛嬌のある人を出したらどうだろうか。


すっとぼけて鋭い川内博史氏とか蓮舫・石垣のり子氏のように女性が前面に出てもいい。
良いスポークスマンを選んでほしい。


決まらない、決められない、後ろから鉄砲を撃ち、足を引っ張る、とういう体質を変えるのには全員合流元の鞘より、今回国民の中で合流しない人の顔ぶれを見て、返っていい結果になりそうな気がする。


しかし、菅野完さんの話は色々な知識と洞察の深い視点があり興味深いのだが、ハリネズミすぎて自意識の棘が邪魔で、面倒臭いところがワタクシにとって難点だ。なので彼の論を曲介して書いてしまっているかもしれないことを申す添える。

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