密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

民主党と共和党とジャパンハンドラー

ご存知の通り、アメリカは常に民主党と共和党で政権を争っている。支持層では、100%ではないが、リベラル、有色人種、文化人(アーチストなども)は民主党より。大企業、大金持ち、白人保守層、キリスト教原理主義団体、ライフル協会は共和党支持である。共和党は、小さな政府を標榜し、企業,資産家に対する減税、移民の受け入れ制限、軍備増強、極右派層は、堕胎の禁止の法制化、学校での祈りの義務化銃擁護などで、民主党は、企業、資産家への増税、国民皆保険制度の導入推進、学費値下げ、移民受け入れおよび、違法入国労働者への永住権発行など。水と油である。
今の安倍政権は完全に共和党に政策をホローしている。民主党で特にリベラルなオバマ大統領とあうわけがない。


今日本を騒がせているジャパンハンドラー アミテージ氏は、第一期ブッシュ2政権の国務補佐官でばりばりの共和党。現在は超党派シンクタンクの運営を行っている。昨今、彼らのレポートがアメリカからの司令書と信じられている向き、いささか過剰反応というか、考え過ぎの態があるように思う。再び言うが現政権は民主党なのだ。


News23(9/2)のプログラムでアミテージ氏直撃インタビューで、彼は「83年から日本(政府)と近しく交流をもっているが、I don't know which Japanese I be able to handle?」と戸惑っている様子。他の発言は日本語の音声で聞き取れないので,字幕での理解になるが、この彼のコメントに対する
司会者とコメンテーターの反応が、また事態を混乱させている。
アミテージ氏の「日本と安保関係を進める上で憲法9条がバリケードになっている」と云うコメントも,「他国の憲法に踏み込み過ぎでは」と司会者はいうのであるが、彼は考えかを求められたからそう言っているだけで、それを採用するかしないかは、聞く側の裁量である。もし彼がアメリカの大統領で公式発言でそういったのであれば、内政干渉で大問題であるが言ってしまえば私人の意見。クライアントの可能性を研究し,最善と思われるアドバイスをするのが彼らの仕事なのだし。「常に安保のドンと云われ続けて来た人」というのも、戦後ほとんど自民党政権であった日本とは違って、大統領によって,国の方針、政策がかなり違ってくるアメリカで、彼が常に同じ地位にいると云うのは考えられない。考えられる事は、日本国内では、安保のドンと認識されていたと云う事で,ご本人もそれを聞いたら、丁寧に光栄ですと驚くだろう。最後に「私の意見を採用するかしないかは,日本が決める事です。」もっともである。


日本人から見ると,アメリカ人の意見、アドバイス、自己紹介、キャリア紹介などは,いかにも自信たっぷり!!こんなに断言!!と感じるだろうと思うが、この国ではこれで普通。
私もこちらに来たばかりの時には、画廊や公共の美術スペースのディレクターに手紙を書き、夫(アメリカ人読書中毒)にチャックしてもらうたび、「君の書き方では,あまりに回りくどく、謙遜が過ぎる。学生でももっと,断言的に自分の能力と意見を標榜するよ。」と言われ、書き直してくれるのだが、これが,読むと,私にとっては、「こんなに偉そうに書いて、、とんでもない!!」と云う内容に。
その度に,「ここは日本じゃないんだからね!!」と言われ続け,しかし今でもプッシュは弱い。
だから,特に分析とアドバイスを存在意義とするシンクタンクなんて、これが絶対あなたの従うべき事ですよ!!!とういように書かないと、成り立たないのだ。
別にアミテーシさんに味方するわけではない,どちらかと云うと共和党路線の彼の日本に対する意見は賛成できない事が多い。だから、安倍政権は嫌いだけど,国会での岸田外務大臣の『民間の報告書ですので,政府の立場から逐一コメントは控えなければならないとは思い増すが,ご指摘の報告書を念頭に作成した物ではない』は、妥当な答弁。もしまずいとすれば、参考にしたくらいは言わないと一致しすぎてるけどね。それから、日本が武器の政策販売を始まると云う事は、アメリカと競合するということで、アメリカ(特に共和党)の国益を害する。なのになぜこれがアメリカの指示なになるのか?


『アメリカの軍縮は,日本に肩代わりをさせようしている』これも、少し違うと思う。オバマ大統領は選挙公約の一つが軍縮、前ブッシュ2政権では、あまりにも多くの人が亡くなり(殺され)、企業,資産家への減税に軍事費拡大を8年つづけたため、アメリカの経済はひん死の状態になった。オバマ政権1期ではその立て直し(尻拭い)に全てを費やしたと云っても過言ではない。だから軍事費削減、イラク、アフガニスタンからの兵士を徐々に帰還させつづけている。それでも全てを引き上げる事は様々な側面の理由から、出来ていない。帰還兵の問題はまた別に書くとして、日本が肩代わりしてくれなくても,オバマ政権の軍縮は変わらない。そして,自民党と仲良しの共和党は軍備増強必至で,軍縮のオバマ大統領を弱腰と非難し蛇蝎のごとく嫌っている。だから、アメリカが日本に負担させる為に安倍政権に戦争法案をごり押しさせているというのは、民主党、共和党2つの顔を持つアメリカを考えた場合、無理があると思う。


共通の敵があった方が,まとまりやすい。しかし、安倍政権の無謀の原因をアメリカの陰謀に求めて、
しまうのは、いかがなものか。イラクやアフガンでの米軍ひどい行いに腹を立てている,特に現地で
取材したり、ボランティアしている方達はアメリカの国際法違反、人権蹂躙を訴えたいだろうし、
アメリカは自国のひどい行いのつけを払わなくてはいけないと思う。しかし、アメリカは,中国は、
韓国は、とその国全体を憎み糾弾する事は、それも,戦争のはじまりなのだ。
私たちが今戦わなくてはいけないのは、特権意識に思い上がって,数の暴力を振るい続けている日本の
現政権なのだから。


PVアクセスランキング にほんブログ村


にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村

ランキングに参加しています。宜しかったら 
下のバーナーをクリックしていただけると嬉しいです。

TPPパニック

TPPに対する危機感が高まって,これから起こる可能性のあるトラブルの予測をたくさんの人が書いている。経済も法律も門外漢で今ひとつよく解らない。解らないと云えば、一部で懸念されているアメリカの保険会社や病院の参入で日本の国民皆保険制度を壊われ、また日本の保険制度で参入生企業が利益をあげられなければ、国を訴えて賠償金を要求!?の様なことが起こる可能性があると云う。国民皆保険(オバマケア)の導入に勢力をつぎ込んで実現したオバマ大統領がなぜそんなTPPを推進するのか?


ウキペディアによると、元々は2005年6月3日にシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4か国間で調印し、2006年5月28日に発効した。米国の参加表明によって2010年3月から拡大交渉会合が始まり、レベルの高い自由化を目指す包括的な協定になるとされている。


と云う事はやはりアメリカ主導。そこで、アメリカ政府のUS Trade RepresentativeのWebsiteのTPPのページ見てみた。Valuesに6項目Job&Growth に8項目 Leadershipに6項目あり、翻訳にはどのくらい時間がかかるのか、、、と気が遠くなる。まずValuesの項目1労働者の保護 2環境の保護 3食品の安全性までやって、ぐったり。


最近とみに,日本で評判の悪いオバマ大統領だが、私は彼は善人で志の高い人だと思っている。
だから、一部で言われているように自分の国が落ち目だから,属国日本から搾取してやれ、、なんて考えてもいないと信じている。空爆だって本当に心を痛め,自分の無力を嘆いているだろう。(安倍さんはいい人と信じているライトサイドの人たちと変わらない?)


もとい、そのはじめた翻訳で、TPPは単に経済だけが目的だないんだなぁと知った。例えば、一項目目、1児童労働と強制労働の搾取の排除、2従業員差別から守り対抗する。3最低賃金、就業時間、安全で健康な職場環境をさだめる為の法律の制定を命ずる。4、TPP内外の国の強制労働に依って作られた製品の取引に抵抗する。など。これが,環境保護、食品安全、他の多岐にわたって、提携国の遵守する協定を提案している。これは、いかにもオバマ氏らしい。
只,議会の承認を得る為に、共和党と交渉したので,当初の中小企業の発展の為のTPPに大企業の参入を許した?のかな?私の英語力では、まだまだ全部理解するまで長い時間がかかる、、。と思っていたら、今日メディアに、TPP大筋合意を受けて、一ヶ月後TPPのテキストが,提携国全てで公開され、その後90日間で、各国政府と国民の間で、理解、合意、反対、改正の議論をし,その結果を踏まえて実施に移行する。というニュースが流れた。TPPは非公開ということで多くの憶測や不安を生み出していたと思う。しかも安倍政府の、他の法律なども強引決定、白紙委任しろという態度も相まって、このTPP大筋合意に、ややパニックのようになっているとも見受けられていたので、このニュースは朗報。国民主権、民主主義にのっとった決定(アメリカの、だけどね。)と言っていいと思う。
あとは、安倍政権が本当に90日きっちり国民の声を聞き,話し合う姿勢と、機会をどう設定するかだ。そこを,国民がしっかり見張らなといけないと思う。


PVアクセスランキング にほんブログ村


にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村


ランキングに参加しています。宜しかったら 
下のバーナーをクリックしていただけると嬉しいです。

でる杭と軋む滑車

『出る杭は打たれる』
この諺は、親日のアメリカ人の間で,日本の社会をよく表していると云われているらしい。
そして、相対するアメリカ社会を象徴する諺は、
”Squeaky wheel get an oil"-ギシギシいう滑車は油がもらえる。
アメリカでは斗出するする事は,悪ではない。子供の頃から、どんな意見でも発言し、自分をプロモートする。やりたい事があればまずやってみる。周りがどう思うかより,自分がどう思うかが大切なので、
日本のように身の程を知るとかと云う考えははない。謙遜などまず通じない。


この国に来て一番はじめに、難しいと感じたのは(英語力は別にして)どうしたいの?と言う質問。
これは,簡単には答えられない。周りとのバランス、実現性、妥当性を鑑みて判断する。全ての人の
満足の一致点をさがすために、まず周りがどう考えているかを探り合い、譲歩できる点を踏まえて、
”こうしたい”がでてくる,と思って生きてきたので、答える時に考えすぎてしまう。とにかく自分の考え
思いつき、希望なんでもいってみる。アメリカ人は相手に対しての申し出なんかも,すごく可能性ありそうにアイデアを打ち上げる。ここまで言うんだから自身があるのかな、期待していいかな?と思っていると、8割は実現しない。日本ならいい加減な人と思われて付き合いに支障を来すであろうが、こちらは、あらそう、残念 でもありがとう。ですます。そして懲りずのアイデアを提案繰り返す。当たるも八卦である。でもだいたいみんながそうだからいつでも,人の為にいいアイデアを打ち上げる事にためらわない。
日本人は察し合い,思いやり(相手のして欲しい事を要求されなくてもやってあげる)などが極上の
態度。他人より自分を優先する事は見苦しい態度として受け取られる。調和協調が第一義である。
この精神の美質は,2度の震災における、人々の我慢と助け合いに現れ,大げさではなく世界中を驚かせた。ただ、これが悪い方に向かうと、目立った行動にでる人、特に能力があって、可能性を感じさせる人への、脅威、嫉妬から”でる杭を打つ”。
最近ではSALDs奥田愛基君に対する,脅迫、ネットでのバッシングそして、明らかに不利な環境へ呼び寄せて行われたテレビ番組など。匿名性を利用した、自己のねたみの憂さ晴らしと、若くて叩きやすそうと言うだけの理由で彼をスケープゴートにしてデモ勢いを削ごうとしたを不出来な大人の浅知恵だった。
奥田君のとても冷静でしなやかな対処には、本当に感心した。
もう一つは、山本太郎議員に対する、山崎参議院議長叱責、除名署名やネットでの罵詈雑言、新潮紙面でのバッシング(週刊誌とはいえ老舗出版社の看板が泣くよ)である。
彼のFilibusterはなかなかセンスがよかったと思う。喪服は死者への敬意を表しているので、死に行く自民党、議会制民主主義に対する、哀悼の牛歩しかも制限時間内。国会の品位を傷つけた?次回は議員バッジ剥奪警告?なにをいってんだか。国会の品位を取り払ったら単に「いい気になるなよ,若造が!!!」とこんなところでしょう。それを言わざるを得ないくらい山本議員の真摯さにはインパクトとアピール力がある+鋭い+正論。
ネットでみると、小沢一郎氏も叱責て言う記事ばりでてくる。小沢氏は、先輩議員(ご自身もバッシングや不当な目に会われた経験も踏まえた)としてのアドバイスであって,叱責には”全く当たらない”ですね。アメリカではFilibusterは、議員の体力をかけた訴えで、最長記録24時間18分。
上院議員は本会議で何を演説してもよいことになっており休んだり中座しない限りは無制限に発言を続けられるので、理論的にはたった1人の上院議員でも議決に反対している場合は、フィリバスターにより審議を遅延させることが可能である。フィリバスターを止める手段として、上院の5分の3以上の議員が打ち切りに賛成した場合は、1時間以内に演説者は演説をやめなければならないというものがあるが、可決されることは稀であり、議会の多数派が折れるか、演説者の体力が尽きるまで継続されることになる。
日本では制度上こういうFilibusterはできないようだが、山本議員のFilibusterは日本発、伝統と様式を重んじた,そして日本人にやや苦手のユーモア(sarcasm)のきいた、一級品のFilibusterであると思う。
こういう人がどんどん現れてほしい。



ランキングに参加しています。宜しかったら 
下のバーナーをクリックしていただけると嬉しいです。