密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

Barbenheimerにワーナー・ブラザースの日本法人のクレーム

原爆案件は日本か国際社会に抗議を発する神経質案件。もちろんそういう声を唯一の被爆国として当然の対応で、核兵器廃絶などに強い態度で臨むべきだ。
ただ、これはどうかなぁ〜?


『Barbenheimerーバーベンハイマー』というワードがネットを賑わせている。新作映画、”バービー” と、世界初の原子爆弾を開発した「原爆の父」として知られる理論物理学者のロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた”オッペンハイマー”これがたまたま同時期上映で、広告に並んだ様子と、2作とも大ヒットを飛ばし続けていることを現象を捉え、
『Barbenheimerーバーベンハイマー』という造語ができている。
これに対して、ワーナーの日本法人が不快感を表明した、というのがニュースになっている。NewYorkTims の記事の拙訳

核の傷跡を残した日本では「バーベンハイマー」は笑えない。


ワーナー・ブラザースの日本法人は、同社本社による「バービー」の無神経な宣伝を批判した。
病んでいる映画文化に息吹を吹き込みたいと願うアメリカ人にとって、映画「バービー」と伝記映画「オッペンハイマー」の同時興行的成功は祝賀の的となっており、映画ファンはこの二つの全く異なる大ヒット作の驚くべき並置を受け入れている。


しかし、日本では、「バーベンハイマー」の二本立てや、バービーのピンクのファンタジアとオッペンハイマー時代の核爆発の画像とのオンラインマッシュアップを含むこの歓喜の融合は、まったく異なる反応、つまり怒りで迎えられました。


第二次世界大戦中に米軍による核爆弾投下で広島と長崎で数十万人が死亡した日本のツイッターユーザーは、ここ数日間、ハッシュタグ「#NoBarbenheimer」を拡散してきた。


そして月曜日には、ワーナー・ブラザースの日本法人が本社による映画「バービー」のソーシャルメディアの扱いを批判し、その反発がハリウッド企業内でまれな不和を引き起こした。


8月11日に日本の劇場で公開される「バービー」の日本公式アカウントに投稿された書簡の中で、日本法人は米国側のバーベンハイマー・ミーム宣伝を「非常に残念」と嘆いた。


そのような例の1つとして、映画『バービー』の公式アカウントが、原爆で膨らんだバービーを描いたファンメイドの画像に対して、「このケンはスタイリストです」というコメントを付けて返信した。 別の記事では、核爆発を背景にバービー人形と原爆の父、J・ロバート・オッペンハイマーが描かれた映画のポスターに、キスしたような顔の絵文字で返信した。 スタジオのツイートでは「思い出に残る夏になるだろう」と書かれている。

映画館の外の看板。また多くは館内のホールでこういう並びで看板が掲げられる


日本のツイッターユーザーの中には、爆撃犠牲者の写真を投稿した人もいた。 映画を見る予定をキャンセルしたという人もいた。 あるユーザーは映画を宣伝するツイートに「核兵器はクールではない」と返信した。

米国のファンは、バービーのピンクの幻想とオッペンハイマー時代の核爆発をオンラインでマッシュアップしました。クレジット...ワーナー ブラザーズ映画/ユニバーサル ピクチャーズ、AP通信より



ワーナー ブラザースの日本子会社であるバーベンハイマー社は、ワーナー ブラザースの「公式の活動ではない」と指摘し、同社本社に「適切な措置」を取るよう要求したと述べた。


火曜日の午後までに、この投稿は3,000万回近く閲覧され、数万回リツイートされました。 多くのユーザーが、「バービー事件」を意味する言葉遊びである日本語のハッシュタグ #BarbieNoKen を追加しました。


ワーナー・ブラザース本社は火曜日の声明で、「最近の無神経なソーシャルメディア対応を遺憾に思い」、「心からの謝罪」を表明した。 その後、バーベンハイマーの投稿に対する映画「バービー」アカウントの返信は削除された。


映画「バービー」は広島と長崎の原爆投下から数日後に日本の劇場で公開されるが、ユニバーサル・ピクチャーズの映画「オッペンハイマー」はまだ日本での公開日が決まっていない。


このため、核攻撃の遺産に対する地元の感情を傷つけることを避けるため、この映画は日本ではまったく上映されないのではないかという憶測も流れている。 ニューヨーク・タイムズ紙の質問に答えて、ユニバーサルはバーベンハイマー論争については承知していないと述べた。


正式な禁止はありそうにない。日本には言論の自由がしっかりとあり、戦争時代を題材にしたこれまでのアメリカ映画は国内の控えめな観客を対象に上映されてきたからだ。 その中には、オッペンハイマー博士が主導し、核兵器を誕生させたマンハッタン計画に関与した科学者を描いた 1996 年の映画「インフィニティ」も含まれます。


外国映画が本国で公開されてからかなり経ってから日本で公開されることも珍しくありません。 『インフィニティ』は日本の映画館に公開されるまでに2年近くかかりました。


ブルックス・バーンズ氏はロサンゼルスからのレポートに寄稿した。



臭い物に蓋、触らぬ神に祟りなし、見ないことにする、無かったことにする、こういう文化気質の日本では、一般人にとって原爆は向き合うものではなく、触れないようにしたい事案になっている。実際にあった出来事を直視し、さまざな角度から向き合ってゆくことが当然となっているのであれば、原爆の父の伝記映画は、大きな興味を持って迎えられた然るべきだ。これがアメリカで大ヒットそたことを鑑みれば、現在のアメリカの人々の原爆に対する立ち位置も読み取れる。
CNN箱の点に言及している。



(CNN) 米映画配給会社ワーナー・ブラザースが映画「バービー」のツイッター公式アカウントで原爆とバービーを合成した画像に好意的な反応を示したことに対し、日本で批判が噴出した。これを受けてワーナー本社は1日、謝罪の声明を発表した。


批判の的になったのは、米国の原爆開発競争を描いたユニバーサル・ピクチャーズの映画「オッペンハイマー」と、バービー映画のキャラクターを合成した画像に対する公式アカウントの反応。ワーナー・ブラザース日本法人は「配慮に欠ける」としてこの反応を強く批判。米本社に対してしかるべき対応を求めたと説明していた。子会社が親会社に対して謝罪を求めるのは極めて異例。


バービーとオッペンハイマーは7月下旬に米国などで同時公開され、ファンがこの2作品を合成した「Barbenheimer(バーベンハイマー)」の画像を次々とSNSに投稿している。


そうした非公式の画像に反応したバービーの公式アカウントの投稿は、後に削除された。しかしSNSのX(旧ツイッター)に掲載されたスクリーンショットによれば、バービーの主演女優マーゴット・ロビーの頭にキノコ雲を重ねた画像や、燃え盛る炎を背景として楽しそうなバービーがオッペンハイマー主演俳優キリアン・マーフィーの肩に乗る画像に対し、バービーの公式アカウントが好意的な反応を示していた。
こういう合成は、取り方によっては、原爆投下の事実を忘れ、バービーに象徴される、若者のエンジョイライフにのみ向かっている戦後から現代までのアメリカへの風刺とも読み取れる。ただ、バービーの公式アカウントが好意的な反応はノリの部分が多いだろうが。
こうした投稿に対し、広島と長崎に対する米空軍の原爆投下を矮小(わいしょう)化しているとして批判が高まった。
原爆投下を矮小化とは大きくでたな。風刺というのは矮小より滑稽、そしてそういう風刺は日本側から行われるべきだ。


ワーナー・ブラザース日本法人は7月31日、バーベンハイマーのムーブメントや活動は公式なものではないとした上で、「アメリカ本社の公式アカウントの配慮に欠けた反応は、極めて遺憾」なものと考えているとコメント。「この配慮に欠けた一連の反応について、不快な思いをされた方々には、お詫び申し上げます」とした。
ただ、本人、家族の中に原爆症で苦しんできた人を短に見た人は、確かに嫌な思いをするだろう。そういう人にお借りは映画に対してではなく、軽く遊んだアメリカのネットユーザに向かうものだ。
ワーナー・ブラザース・フィルム・グループは8月1日、CNNに寄せた声明で「無神経なソーシャルメディアの投稿を遺憾に思います。スタジオとして心から謝罪します」と表明した。


日本では両作品の合成を批判するバーベンハイマー対抗のハッシュタグ「NoBarbenheimer」がSNSで注目を集めている。あるユーザーは「アメリカではオフィシャルで9.11やナチスをネタにすることは絶対にない。でも原爆の事ははネタに出来るんだな。やっぱり根底にアジア軽視があるように思う。悲しすぎて言葉にならない。残念だ」と書き込んだ。


バービー公式アカウントの投稿を見て「がっかりしました」というユーザーは、バービー映画は「見ません」とツイートしている。


東京在住の米国人学識者ジェフリー・ホール氏は、「#NoBarbenheimer論争は、核兵器をめぐる日本と米国の認識のギャップを思い起こさせる。日本人は原爆の恐ろしさを学びながら育ち、毎年の追悼式典は全国ニュースとして扱われる」「日本では78年たっても、こうした出来事は決して忘れられていない」と指摘した。


映画バービーは日本で8月11日に公開予定。一方、ロイター通信によると、日本のオッペンハイマー配給元となる東宝東和はまだ公開予定を発表していない。


それにしても、偶然同時上映となった2つの映画のあまりの違いを面白がった、ネットユーザーたちの馬鹿騒ぎに対して、日本人が怒りを表明というのはいささかトンチンカンさが表れている。 もちろん原爆の被害・非人道性が軽く扱われてけしからん!!!という感情なのだろうが、そんなことで怒るなら、原爆(また各都市大空襲)で敗戦後、日本国民に対して奴隷的搾取型植民地支配とはならず、自国憲法を持ち、平和主義を掲げ、民主主義国家としてスタートが切れたのにそ憲法を屁理屈と数の力で捻じ曲げ、戦力不所持の国が第3位軍事大国にしようとし、武器輸出を新産業都市てプロモート、いまだに原子爆弾を持ちたくて、原発産業拡大という現政府の動きこそ大きな怒りを表明すべきだ。怒るポイントがどうもねぇ〜。


”オッペンハイマー”は日本人こそ興味を持ってみるべきだ。そしてバービーも、とてもよくできた映画らしい。ピクサーとかアバターとか、このバービーのようなものは映画館で見てわかるが、オッペンハイマーは、英語字幕なしではきついだろう。日本語字幕が欲しいところ。それでも、とにかく見に行ってみることにする。


8月、戦争を思い出す季節になる。



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