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狂う歯車、金正男暗殺

最初はデマニュースかと思った。北朝鮮金正恩の兄金正男がマレーシアで暗殺された。
このニュースをニューズウィーク・CNNが報じている。

北朝鮮の金正恩の異母兄弟である金正男がマレーシアで暗殺された、という報道は14日夜、瞬く間に世界中を駆け巡った。


韓国メディアで単独スクープとしてこの事件を伝えたのはTV朝鮮だった。


それによれば、「金正男がマレーシアで北朝鮮のスパイに毒殺されたものと見られる」と複数の政府関係者が明らかにした。金正男は、13日の午前9時マレーシアのクアラルンプール空港の出入国審査近くにあるショッピングエリアで倒れ、空港から病院に緊急搬送の途中に死亡した。2人組の女たちに毒針で殺害されたと見られ、この容疑者の女たちは犯行直後タクシーに乗り逃走した。
セランゴール州の犯罪調査局副局長が事件について明らかにした。
「金正男が現地時間で13日午前9時頃、クアラルンプール国際空港で1時間後の午前10時マカオ行き便に搭乗しようとして待っているときに事件にあった。金正男は、搭乗カウンターのスタッフに、『誰かが後ろから押さえつけて、顔に液体をかけられた』と言いながら助けを求めてきた。すぐに空港内診療所に移送された」
「金正男は、頭痛を訴えて気絶しかけており、診療所に搬送されたときには軽い発作も見られた。担架に乗せられてプトラジャヤ病院に運ばれた時に死亡宣告を受けた」
「北朝鮮大使館から遺体を引き取るという要請も受けたが、しかし、我々は遺体を引き渡す前に検視のため解剖する計画だ。15日には検視が行われる」
「現在、警察は空港内の防犯カメラの映像を入手して、金正男に接近した朝鮮人と見られる女性を見つけた。鮮明な顔を得るために映像を分析している」


韓国メディア京郷新聞によると、金正男の暗殺はこれまでにも何度も計画されたが失敗していたという。実際に金正恩が権力の座に上がった直後の2010年、金正男は北京で北朝鮮の工作員により暗殺されそうになったという事件があった。また2012年病気療養のためシンガポールを訪問した叔母の金敬姫から「北朝鮮による暗殺工作の可能性がありますので、注意してください」という警告を受けたとも伝えられている。


ここまで、金正恩が敵視するのは「血統コンプレックス」が大きく作用したようだ。正恩の母である高英姫は元在日朝鮮人帰国者で、金正日の3番目の妻である。一方、金正男は、金正日の長男で、父と祖父の金日成から目をかけられて育った正統の血統なのだ。北朝鮮情勢の専門家の分析として「血統を重視する北朝鮮内部の権力機構の中では劣等感を持った金正恩が成長の過程で異母兄弟に反感と恐れを持つようになったのは当然だ。最高権力者の座を交換することができる唯一の正統の血統をもつ男が、自分の手の外で活動しているということ自体が、金正恩には大きな脅威だ」と韓国メディアは報じている。


金正男の死は悪化している北朝鮮と中国の関係とも無関係ではないという指摘も出ている。金正恩が最高指導者になってから5年が過ぎたが、まだ中国との首脳会談は行われていない。北朝鮮はミサイル発射実験などに対して、国連の制裁措置に賛同するようになってきた中国との関係は悪化する一方だ。


金正恩は、中国が金正男を擁立して、いわゆる「傀儡政権」を樹立する可能性を最も恐れていた。比較的オープンで柔軟な思考を持ち、親中派とされる金正男は、中国が金正恩を見限る際に利用する"カード"として一番可能性が高い存在だったからだ。12日に行った新型ミサイルの発射実験に対して、中国は国連安全保障理事会で非難決議に賛同した。金正恩は、中国による政権転覆という危機をリアルに感じ始めているのかもしれない──。


独裁者は孤独の疑心暗鬼で周囲の粛清に陥る。CNNには、
正恩氏の体制では側近の粛清が相次ぎ、今月初めには最高幹部の一人だった秘密警察のトップが解任されたばかり。同氏は体制発足以来、昨年末までに計340人の処刑を命じたとの報告もある。
と掲載されている。正気を失った独裁者が今後、東アジアの火種となることは言うまでもない。この暴走を止められるとしたら、中国なんだろうな。
日本も中国包囲網とかずれたことを言っていないで、きちんと中国と向き合う外交努力をするべきだし、軍力を遠方の駆けつけ警護など、余計なことに使わず、きちんと自国防衛、憲法で認められている、専守防衛を徹底すべきだ。
北朝鮮とは外交努力と言っても、もう理屈が通じない状態になりそうなので、やはり韓国中国ときちんとタッグを組んで状況を悪化させない北朝鮮包囲網こそ急務だろう。


日米安保で対中国包囲網なんてアメリカも本気にならないことに血道をあげるなら、東アジアの連帯を呼びかけるべきだ。もちろん歴史修正主義をきちんと改めることは言うまでもないので、歴史修正主義者を政権から一掃しないといけない、これが自国防衛の第一歩だ。



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