密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

地雷を踏んだ極右チアリーダー 庇ってくれるはずのおじさま達は?

アメリカの共和党の女性たちにも見られる傾向だが、保守派の女性たちは、”父に認められたい・褒められたい”という承認欲求が根底にあるのではないかと、常々感じていた。


稲田朋美さんなど典型的な父の影響下で、父の価値観にそぐう自分、そして父=安倍晋三と転化し、必要以上の強気の攻撃的な発言を繰り返すが、責任ある地位についた場合、その責任を背負う強さはなく、自分自身の考えが脆弱であることを露呈する。
可愛い娘の部分を捨てきれない彼女の内面が、レースのストッキングやふりふりの服、強い女演出が、ハイヒールで自衛隊戦艦のデッキを歩くというマンガチックなちぐはぐさを呈する。


彼女らの承認欲求は、櫻井よし子さんのような保守男性の”女神”になることで満たされる。その女神も、にこやかな笑顔、いやに丁寧な喋り方、余裕のある話ぶりで、イメージをキープしているが、以前福島みずほさんとの対談では、いきなり、”素” 彼女が出現、笑顔が消え、感情的になり、言葉が早くなり、目が釣り上あがり、言い訳に終始することもしばしで、女神ではなく、プライドが高く気の強い女性がそこにあった。女神は信者の中でこそ神通力を発するものだ。女神でいるのも楽じゃない。


このお二人に憧れて、最近売り出し中のイケイケチアガール杉田水脈議員。この人の発言を耳にするたびに、自分で構築した考えではなく、どこかで聞いた、誰かに言われた、ことを検証せずに再構築し、派手な部分をクローズアップして売りにしているように感じていた。要は本人も言っていた通り、彼女の望みと価値基準は、このツイートに現れている。
〈自民党に入って良かったなぁと思うこと。
「ネットで叩かれてるけど、大丈夫?」とか「間違ったこと言ってないんだから、胸張ってればいいよ」とか「杉田さんはそのままでいいからね」とか、大臣クラスの方を始め、先輩方が声をかけてくださること。〉
〈LGBTの理解促進を担当している先輩議員が「雑誌の記事を全部読んだら、きちんと理解しているし、党の立場も配慮して言葉も選んで書いている。言葉足らずで誤解される所はあるかもしれないけど問題ないから」と、仰ってくれました。自民党の懐の深さを感じます。〉(22日のツイート、現在は削除)


この人は、父権的存在に可愛がられ、認められ、最終的に女神になって崇められたい(とてもそこまでも行かないだろうが)という承認欲求が原動力のパフォーマンサーでしかないのだろう。


ジャーナリストとしてのキャリアを積み、自身の極右思想構築を行なってきて、女神として認められた櫻井よしこ氏や、保守にとって存在の大きな父を持ち、その父の思想に染まってきた(たぶん父上が大好きだっただろう)稲田朋美氏、と、何のバックグランンドもなく、憧れのままに突っ走る杉田水脈氏。(この推察はゲンダイの記事でも同様に取り上げられているLGBT批判 自民・杉田議員がノンポリから極右になるまで|日刊ゲンダイDIGITAL 


しかし、彼女は政治家としてのセンスの無さから地雷を踏んだ。性的マイノリティーへの攻撃だ。
アメリカでは、彼らを真っ向から怒らせる政治家は、かなりバカか差別思想の危険な狂信者であると言える。


ガリガリのコンサバティブ・クリスチャンなどは、嫌悪を公言してはばからないが、公職にある人間は、コンサバティブ・クリスチャンとLGBT 白人と黒人の間での微妙な中性浮力を保つことが絶対に必要だ。トランプでさえ、トランプ支持者の前では、白人優位主義、同性間結婚反対のように”取れること”を言い、問題視されるとそうは言っていないと、言い抜ける。(それでも発言は広まり記憶され、前の記事のようなヘイト行動を焚きつけるのだから、公職にあるものは、個人としての発言にも責任を持つのは当然のことなのだ、そんな当たり前の理屈が、首相自らの、総理と総裁の使い分けや、公職と個人使い分けという屁理屈の多用によって、常識が凌駕されいる。アメリカのように、メディアの鋭い批判追求も望めない日本は、とても危険な状態だ。その上、トランプでさえも、国民の声を聞き、気にしていて、安倍政権のように全く無視をしたりしない。その意味でも日本の政治はかなり末期的だ)


今回の杉田氏の誤算は、世界的につながる、性的マイノリティーの差別撤廃や権利獲得のネットワークを考えず(またその問題は、女性差別、人種差別、宗教差別、戦時下性暴力、人種弾圧とどんどん広がる)、浅薄な安倍シンゾーの富国強兵論に則った、”産めよ増やせよ国のため”に、表立ってエールを送り、盛大に飛び跳ねてしまったことだ。


通常では、保守オヤジにとって好ましい勇ましいかわい子ちゃんであっても、男たちは自分に火の粉が飛ぶようなことをしでかす、バカな子をかばいきるつもりはない。所詮彼らにとって、アクセサリーでありアミューズでしかないので、対等に仲間だとは思っていないからだ。


だから、多くの同質の人間は、火の粉よけに即座に逃げを打っている。同じフィールドの暴言王足立康史氏のご立派な多様性擁護を表明。”アホ・バカ”以外に立派なボキャブラリーをお持ちですね。無頼漢のフリもほどほどにしたほうがいい。

稲田朋美氏も、自分は違う!!とツイート(この方は、虹眼鏡をかけて、LGBTプライドマーチの参加していたし。)


声をかけてくださる”大臣クラスの方を始め、先輩方”も腰が引けて、守勢に回っている。


ただし、自分も心底そう思っている保守オヤジ赤坂自民亭亭主二階幹事長は、自民失言暴言対応で定番の”人それぞれ政治的立場、いろんな人生観、考えがある”とジェネラライズし、個人だから、とごまかす立場をとった。(安倍晋三は巻き込まれないように他人事を決め込むんだろうね)


この発言が、日本政治の中枢が、差別撤廃、融和と共生、という世界の良識的流れに逆行する立場を、そして、ナチスの悪名高い優生思想を想起追認する発言を、政治的立場・人生観として容認したこととなり、問題は海外へ発信。


チアリーダー(一議員)ではなく、コーチ(幹事長)の発言ですからね。チーム全体(政権)の資質が問われる
海外の反応をまとめている記事です。

2018年7月26日 17時34分 J-CASTニュース
自民党内で同様の発言が繰り返されたことに注目する海外メディアも多い


自民党の杉田水脈(みお)衆院議員(51)が雑誌への寄稿でLGBTなど性的少数者について「生産性がない」などと主張した問題は、国外にも波紋を広げている。


杉田氏の発言が批判されていることを伝えるのはもちろん、過去にも自民党議員から同様の発言があったことや、失言に対して擁護する声があがることに着目した報道も目立つ。


与野党問わずす批判の声が相次ぐ
問題とされたのは、2018年7月18日発売の「新潮45」(新潮社)に、「『LGBT』支援の度が過ぎる」と題して掲載された寄稿。LGBTのカップルのために税金を使うことを疑問視した上で、
「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」
と主張していた。


英インディペンデント紙は、杉田氏に対して与野党問わず批判の声が相次いでいることや、二階俊博幹事長が7月24日の記者会見で『人それぞれ政治的立場、いろんな人生観、考えがある」と述べたことを、ほとんど論評を交えずに報じたのに対して、


米CNNは、杉田氏について
「自民党内ではほとんど無名だが、突出した右翼的価値観で、多くのメディアの関心を集めている」
とする専門家の指摘を紹介した。さらに、「自民党議員が反LGBT感情を表明するのは初めてではない」として、竹下亘総務会長が17年11月、宮中晩さん会の国賓に同性パートナーが出席することについて「私は反対だ」と述べたことが問題になったことや、杉田氏は過去にも同様の持論を展開していたことに言及した。


「部下の誤った行動や言葉を指摘して正すより、擁護して同調」
韓国のソウル新聞は、二階氏の発言を取り上げて
「同じ党の大物政治家がこれを容認する発言をして波紋を広げている」
と指摘。麻生太郎財務相兼副総理が事務次官のセクハラ問題について「セクハラ罪という罪はない」と主張したことを引き合いに、


「日本では、同僚や部下の誤った行動や言葉を指摘して正すより、擁護して同調する事例が続いている」
と分析した。京郷新聞は、杉田氏が日本維新の会や次世代の党など「保守右翼政党」を経て自民党の比例代表から当選したとして、
「日本軍慰安婦強制連行を否定し、米国の慰安婦少女像設置に反対するなどの活動をしてきた。 14年の国会質疑では『男女平等政策が妄想』と『男女平等政策が女性に対する暴力と離婚を増加させた』と主張した」
とした。


中国でも、環球時報「多くの人が、自民党議員の主張は『重大な人権侵害』だとして批判している」と報じている。


自民党のチアリーダーは、自民党の恥すべき体質に世界の注目を集めることに成功した。



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政治家の発言は人々の憎悪を誘導する

ほとんど前の見えない豪雨の中をひた走り、やっとNYに戻ってきた。
旅の途中、ずっと、最近売り出し中の極右のチアリーダー杉田水脈議員の発言について書こうと思っていたが、簡単に書けそうもないので、家に着くまで書かずにいた。


そのことに触れる前に、国民の代表として政治にたづさわる人間が、個人の意見などという言い訳で、差別発言を平気で行うようになってしまった、その弊害。
彼らの、個人の発言がどれだけ社会のモラルに影響し、モラルを破壊するか、最近のアメリカでのニュースを取り上げてあげたみたい。


この男性は、メキシコから親戚の家をおとづれていたロドルフォ・ロドリゲスさん91歳
道を散歩中、アフリカ系女性に、「メキシコに帰れ」と罵倒され、コンクリートブロックで殴られた。駆けつけた男性に、彼女はロドリゲスさんが自分の子供を連れ去ろうといたと訴え、男性二人は事実を確かめもせず、倒れているロドリゲスさんに暴行を加えた。


ロドリゲスさん何度も、親族をたづねてきており、近所の人たちも彼を顔見知りとして認識していた。この女性は逮捕された。

(CNN) ロサンゼルス郡保安官事務所は11日、メキシコから親族の家を訪れて散歩に出掛けた高齢の男性を路上で襲い大けがをさせたとして30歳の女を逮捕したと発表した。男性はコンクリートのブロックで殴られたほか、「メキシコへ帰れ」などと言われたという。
事件は今月4日に発生した。被害に遭ったのはメキシコ中西部ミチョアカン州のロドルフォ・ロドリゲスさん(91)。女は散歩中のロドリゲスさんを殴りつけた疑いで10日夜に逮捕された。容疑は凶器による襲撃。
当時、近くの公園に向かっていたロドリゲスさんは、幼い女の子を連れた女に突然襲われ、コンクリートのブロックで繰り返し殴られたという。女は近くにいた男たちに駆け寄り、ロドリゲスさんが娘を連れ去ろうとしたと訴えた。すると男たちも、歩道に倒れたロドリゲスさんをさらに蹴り始めた。ロドリゲスさんは「すれ違っただけで、子どもにはぶつかりもしなかった」と主張する。
現場を通りかかった女性が、CNNとの電話インタビューで語ったところによると、女はロドリゲスさんの頭をブロックで殴りながら「自分の国に帰れ、メキシコへ帰れ」と言っていた。
当局は声明で、逮捕された女について、黒人でロサンゼルス在住だと説明。これまでの調べで「憎悪が絡んだ事件ではないことが分かっている」と述べた。
当局は目撃者の女性が撮影した現場の写真から容疑者を特定していた。女性はフェイスブックに襲撃直後の動画も投稿。動画には顔から血を流して歩道の芝生に座り込むロドリゲスさんが映っている。
保安官事務所は、女の犯行動機に加え、他に襲撃に加わった人物がいたのかどうかについても究明する方針。
ロドリゲスさんはあごやほおの骨とろっ骨2本が折れたうえ、顔や背中、腹部に打撲傷を負い、病院で5~6時間手当てを受けた。現在は親族の家で療養中。襲撃について、生涯でこれほど痛めつけられたことはないと語っている。


もちろんこの女性は正常ではない、日々の鬱憤をため、被害妄想がひどくなっていたのだろうと思う。駆けつけた2人も、やっるべきことは、まず女性を止め、警察に通報することだ。倒れている老人に暴力を加えることを正義などと思い込む自分を疑うことすらしないラティーノへのステレオタイプ。一体何が彼らをそうさせたのか?


この背景には、トランプのメキシコ移民への度重なる差別発言や、偏見の助長”麻薬を持ち込み、アメリカ人の仕事を奪い、女性をレイプする”と公で発言したこと、加えて、その後も、排斥第一のひどい政策を推し進めていることが、自分の人生になんらかの不満と不安を感じ、ストレスを抱える人間の、その自分本位な怒りのはけ口である、暴力・差別に、”お墨付き”を与え、無知な人々の恐怖心を煽り・嫌悪感を正当なものとおもいこませた当然の結果であると言える。国のトップが振りまく偏見とデマは、こういう形で、普通の人の中に浸透する。


この方法を政治権力が意図的に使うとナチスドイツの共産党・障害者そしてユダヤ人抹殺を国ぐるみで容認し行わせた歴史的事実になる。


安倍政権になって、安倍総理をはじめとする閣僚・自民党議員は何度も、暴言失言を個人的意見で済ませてきた(謝罪らしい謝罪もせず、責任も感じていない)、それで済むという認識自体が既に、モラルの劣化、政治家とは何かという認識の劣化である。


明日は、杉田議員発言から、極右女性議員の承認欲求、彼らを持ち上げる自民党オヤジ連について書いてみたい。(つづく)


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猛暑のオリンピック あてにならない、坊々首相の肌感覚

ちょこっと、被災地訪問しただけで、股関節炎症を訴えてトンズラした安倍総理。
そんな総理の”肌感覚”で、猛暑の東京オリンピック新国立競技場の冷暖房設備がカットされた。ここへきてイギリスメディアなどで、殺人オリンピックなどと喩やされることになっている。


予算がどんどん増大した競技場建設は、実は無駄な混乱によってドブに捨てられた予算が膨大。地盤に不適切な工法、その世界的建築家のデザインの肝を切り刻んで無様なものに変え、最後は取りやめ、違約金を払い、かつ、後任のデザインのパクリ疑惑で訴えられ、(パクリといえばエンブレムもそうだったが)その消えた予算の責任は誰も取らず、一番大切な、空調システムを削除する”肌感覚” 自分は冷暖房完備で汗もかいたことのない
人間の”肌感覚” 人間に対する、通常の共感力、相手の立場への想像力が極めて低い安倍総理の”肌感覚”


2015年の産経新聞の記事である。

2651億円→1640億→1595億円→1550億円。新国立競技場の整備計画の見直しをめぐっては、ギリギリまで総工費の削減が図られた。遠藤利明五輪相は安倍晋三首相の指示で、お盆明けから2回も新計画案を作り直したという。首相自ら新計画の発表前日となる27日、冷暖房設備のカットを指示するなど土壇場まで調整を続けた結果、旧計画から1101億円もの削減が実現した。


「冷暖房はなくてもいいんじゃないか…」


 首相は27日、官邸で新計画案を説明した遠藤氏にこう指摘した。これ以上ない削減を行ったと思っていた遠藤氏は驚いた。首相の手元には、冷暖房を盛り込み「総工費1595億円」などと書かれた新計画案のペーパーがあった。


 遠藤氏は7月21日、関係閣僚会議の議長に就任し、新計画作りに着手。お盆明けには、鋼鉄製「キールアーチ」の中止などを盛り込み、「総工費1640億円」との原案をまとめた。


 しかし首相は、平成25年末に財務省と文部科学省が合意した「総工費1625億円」より高額なことから、即座に再検討を指示。遠藤氏は外装などを簡素化する案を作り直し、27日に首相を再訪していたのだ。


 冷暖房設備は、競技場の座席の足元から冷暖気を流し、観客席全体の空調を行う。密閉型屋根のない競技場の座席に空調を入れた例は、世界でほとんどない。


 それでも、下村博文文部科学相と遠藤氏は26日、東京五輪が7月末から始まることを踏まえ、「障害者のためにも必要」などとして導入を確認した。冷暖房が日本の先進技術を世界にアピールする機会になるとも考えたためだ。一方、首相は大会の開閉会式が夜に行われることなどを考慮し、27日の最終打ち合わせまで考えた末に、冷暖房の中止を決断。仕様を落としても節約を優先させた形だ。


 「1595億円」案から冷暖房を外したことで、総工費の見積もりは1540億円に縮減した。ただ、政府は万一の熱中症対策として休憩所などの増設費用を同日中に積算し、ようやく27日夕に「1550億円」案がまとまった。


 関係者によると、複数の自民党幹部は冷暖房を入れた「1595億円」案の段階で了承していたという。首相周辺は「暑さを多少我慢してもらっても、費用の有効活用策を探る。それが首相の肌感覚だ」と語る。(水内茂幸)


一機1000億円のイージスショア2機導入をやめれば、十分お釣りがくる。
加えて、『冷暖房設備は、競技場の座席の足元から冷暖気を流し、観客席全体の空調を行う。密閉型屋根のない競技場の座席に空調を入れた例は、世界でほとんどない。』『冷暖房が日本の先進技術を世界にアピールする機会になる』これは本当に正しい目論見だ。温暖化もある、湿気や高温に悩まされる国、今後のオリンピック、ウインターオリンピックでのトレンドにもなり得る。野外レストラン、コンファレンス、コンサート会場、個人住宅への対応を見込めば(海外では野外の食事、快適なヤード生活に様々な設備が提案されている、ついでも蚊の対策も加味されればまさにビックビジネス)需要は計り知れない。

原発を売るより、平和的で環境に配慮し可能性の高い日本の技術に世界中から受注が来るだろう。


こうした可能性を潰し、少し暑さを我慢して、、などという、安倍お得意の浅薄なズレが、オリンピックを悲惨なものにする。


だいたい日本の夏は、他国の人にとっては、本当に厳しいものだ。暑さだけでなく湿度が高いので、夜になっても涼しくならない。一度7月に日本に来たDさんは、湿気でひどい靴づれ(歩きやすいように分厚い靴下とワーキングシュースが裏目に出た。足、生春巻き状態。無印の簡易サンダルを買ってあげた。それ以来、お気に入りで日本に行くたびにたくさん購入している)、汗疹、熱帯夜で不眠、2度と夏に日本に来たくない、と悲鳴をあげた。


体調をくずしたアスリートや、熱中症で倒れた人々を、『暑さを多少我慢してもらっても、費用の有効活用策を探る。』なんて、それで失われる、国際信用度、対策費用、何より人命に対する責任は取り返しがつかない大変重い。


一番安上がりで適切な方法は、オインピックを10月に延期することだ。
これを決断できない政府には何か特別な理由があるのではないか?

猛暑日が続いた今年。誰もが5年後の東京五輪は大丈夫?と思った。だが、関係者らが7~8月の開催に執着するのには理由があった。


 東京は今年の夏、35度を超える「猛暑日」が8日続き、過去最長を記録した。5年後の2020年東京五輪の開会式は7月24日で、8月9日に幕を閉じる。まさに、今年のうだるような暑さの時期と重なる。


 6月の就任以来、新国立競技場の建て替えに忙殺されている遠藤利明五輪担当相だが、自然との闘いも覚悟する。大会組織委員会や環境省、国土交通省、東京都などによる熱中症対策の連絡会議が動き始めている。


 マラソンや競歩では、太陽の赤外線を反射させて路面の温度上昇を抑える特殊な舗装の導入が検討されている。「敵」は単純な暑さではなく、湿度だ。蒸し暑さに慣れていない国の選手には、相当こたえるだろう。


 1964年の東京五輪の開会式は、秋晴れの青空が広がる10月10日だった。実は、当時も7~8月開催が候補に挙がったが、暑さ、湿度、食中毒など衛生面の懸念から却下となった。


20年大会も気候的には秋開催が理想なのだが、そうはいかない。国際オリンピック委員会(IOC)が、7月15日~8月31日におさまるよう、立候補都市に求めているからだ。


 IOCは五輪憲章で「選手の健康を守る施策を奨励、支援する」「スポーツを商業的に悪用することに反対」とうたっているが、実際には「憲章」に抵触している現実がある。


 最大の理由は、テレビの放送枠で人気プロスポーツとの争奪戦を避ける狙いがある。秋は欧州ならサッカー、米国は大リーグが佳境を迎え、アメリカンフットボールのNFLとも競合する。夏ならスポーツ界の「繁忙期」ではないため、放送枠を確保しやすい。逆に言えば、10月に五輪が開催されても、今のような天文学的な放送権料なんて払えない、という理屈である。


 それほど、テレビマネーの威光は絶大なのだ。IOCの繁栄を支える最大の収入源である放送権料は、10年バンクーバー冬季五輪と12年ロンドン五輪で計約39億ドル(約4690億円)。IOCは収入の9割を各国オリンピック委員会や各競技の国際連盟などに還元している。巨額の補助金を受け取る側からは異を唱えにくい。


※AERA  2015年9月7日号より抜粋


スポーツの祭典も人の命さえ金次第。利益追及は良心を麻痺させる。そして非難と責任は日本政府へ、それでも、いつのもごまかしが通用するものだろうか?



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