密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

政治家の発言は人々の憎悪を誘導する

ほとんど前の見えない豪雨の中をひた走り、やっとNYに戻ってきた。
旅の途中、ずっと、最近売り出し中の極右のチアリーダー杉田水脈議員の発言について書こうと思っていたが、簡単に書けそうもないので、家に着くまで書かずにいた。


そのことに触れる前に、国民の代表として政治にたづさわる人間が、個人の意見などという言い訳で、差別発言を平気で行うようになってしまった、その弊害。
彼らの、個人の発言がどれだけ社会のモラルに影響し、モラルを破壊するか、最近のアメリカでのニュースを取り上げてあげたみたい。


この男性は、メキシコから親戚の家をおとづれていたロドルフォ・ロドリゲスさん91歳
道を散歩中、アフリカ系女性に、「メキシコに帰れ」と罵倒され、コンクリートブロックで殴られた。駆けつけた男性に、彼女はロドリゲスさんが自分の子供を連れ去ろうといたと訴え、男性二人は事実を確かめもせず、倒れているロドリゲスさんに暴行を加えた。


ロドリゲスさん何度も、親族をたづねてきており、近所の人たちも彼を顔見知りとして認識していた。この女性は逮捕された。

(CNN) ロサンゼルス郡保安官事務所は11日、メキシコから親族の家を訪れて散歩に出掛けた高齢の男性を路上で襲い大けがをさせたとして30歳の女を逮捕したと発表した。男性はコンクリートのブロックで殴られたほか、「メキシコへ帰れ」などと言われたという。
事件は今月4日に発生した。被害に遭ったのはメキシコ中西部ミチョアカン州のロドルフォ・ロドリゲスさん(91)。女は散歩中のロドリゲスさんを殴りつけた疑いで10日夜に逮捕された。容疑は凶器による襲撃。
当時、近くの公園に向かっていたロドリゲスさんは、幼い女の子を連れた女に突然襲われ、コンクリートのブロックで繰り返し殴られたという。女は近くにいた男たちに駆け寄り、ロドリゲスさんが娘を連れ去ろうとしたと訴えた。すると男たちも、歩道に倒れたロドリゲスさんをさらに蹴り始めた。ロドリゲスさんは「すれ違っただけで、子どもにはぶつかりもしなかった」と主張する。
現場を通りかかった女性が、CNNとの電話インタビューで語ったところによると、女はロドリゲスさんの頭をブロックで殴りながら「自分の国に帰れ、メキシコへ帰れ」と言っていた。
当局は声明で、逮捕された女について、黒人でロサンゼルス在住だと説明。これまでの調べで「憎悪が絡んだ事件ではないことが分かっている」と述べた。
当局は目撃者の女性が撮影した現場の写真から容疑者を特定していた。女性はフェイスブックに襲撃直後の動画も投稿。動画には顔から血を流して歩道の芝生に座り込むロドリゲスさんが映っている。
保安官事務所は、女の犯行動機に加え、他に襲撃に加わった人物がいたのかどうかについても究明する方針。
ロドリゲスさんはあごやほおの骨とろっ骨2本が折れたうえ、顔や背中、腹部に打撲傷を負い、病院で5~6時間手当てを受けた。現在は親族の家で療養中。襲撃について、生涯でこれほど痛めつけられたことはないと語っている。


もちろんこの女性は正常ではない、日々の鬱憤をため、被害妄想がひどくなっていたのだろうと思う。駆けつけた2人も、やっるべきことは、まず女性を止め、警察に通報することだ。倒れている老人に暴力を加えることを正義などと思い込む自分を疑うことすらしないラティーノへのステレオタイプ。一体何が彼らをそうさせたのか?


この背景には、トランプのメキシコ移民への度重なる差別発言や、偏見の助長”麻薬を持ち込み、アメリカ人の仕事を奪い、女性をレイプする”と公で発言したこと、加えて、その後も、排斥第一のひどい政策を推し進めていることが、自分の人生になんらかの不満と不安を感じ、ストレスを抱える人間の、その自分本位な怒りのはけ口である、暴力・差別に、”お墨付き”を与え、無知な人々の恐怖心を煽り・嫌悪感を正当なものとおもいこませた当然の結果であると言える。国のトップが振りまく偏見とデマは、こういう形で、普通の人の中に浸透する。


この方法を政治権力が意図的に使うとナチスドイツの共産党・障害者そしてユダヤ人抹殺を国ぐるみで容認し行わせた歴史的事実になる。


安倍政権になって、安倍総理をはじめとする閣僚・自民党議員は何度も、暴言失言を個人的意見で済ませてきた(謝罪らしい謝罪もせず、責任も感じていない)、それで済むという認識自体が既に、モラルの劣化、政治家とは何かという認識の劣化である。


明日は、杉田議員発言から、極右女性議員の承認欲求、彼らを持ち上げる自民党オヤジ連について書いてみたい。(つづく)


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