密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

一握りの思惑で,被爆国日本の方向転換,世界に逆行。

”国内貧困を尻目に,首相は死の産業未来へのセールスマン”
http://artrino.muragon.com/entry/128.html
の関連記事です。日刊ゲンダイが安倍首相のインドでの、原子力協定が引き起こす問題点、ひいては日本死の商人ビジネスについて、とても突っ込んだ記事を載せていた。とても長い記事なのと、会員閲覧ようなので、要約しました。
ゲンダイの会員の方は大変熱のこもった記事なのでぜひ,アクセスしてお読みください。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/171770/


以下現代記事要約
核の商人」安倍外交…裏には武器輸出ビジネスも 2015年12月15日
核廃絶をかなぐり捨てた拝金主義
安倍首相がインドと原子力協定を結んできたが、この背景を探っていくと、ホント、背筋が寒くなる。
被爆国が核不拡散に逆行するような蛮行を平然と行っている。その影には中国包囲網の危うさやインドとの軍事同盟強化のきな臭さが漂う。安倍がインドのモディ首相と原則合意した中身は正式合意ではなく、原則合意=TPPの大筋合意と同じである。

首相は口約束で、勝手なことを決めてくる。国会審議は後回し。しかし、合意は既成事実化され、あとは与党の数で自動通過してしまう。


<核不拡散の戦後外交を真っ向否定>
合意内容に専門家はのけぞっている。
*インドの高速鉄道に新幹線方式を導入する。その際1兆4600億円の円借款をする。
*インドと原子力協定を締結し、平和目的に限定して、日本の原発技術、機材を輸出できるようにする。
*米印海軍の海上共同訓練に日本の海上自衛隊も毎年参加する。
*防衛装備品技術移転協定と情報保護協定に署名し、安全保障分野での協力を確認する。
 


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インドは核拡散防止条約(NPT)未加盟国だし、過去には2度の核実験をやっていて、核の軍事転用が懸念される国だからである。
 言うまでもないが、日本は広島、長崎に原爆を落とされた被爆国だ。福島第1原発の事故はいまだに収束せず、汚染水は垂れ流し。核燃料を取り出す方法すらわかっていない。

それなのに新幹線とセット販売よろしく危険なNPT未加盟国に核を差し出したのである
岐阜女子大南アジア研究センター客員教授の福永正明氏は「NPTに加盟せず、国際協調による平和を拒否するインドは自国の核保有で最大利益を追求する独善的軍事国家ともいえます。それなのにインドは例外、特別扱いして、原子力協定を締結するのは、核保有国として認めることに等しい。この合意は被爆国として日本が展開してきた軍縮、核不拡散外交の放棄を意味する。日本がNPT体制の崩壊に手を貸す蛮行で、核廃絶に向けて行動する国際社会の流れにも逆行するものに他なりません」と怒りを持って述べる。
この合意は核不拡散の戦後外交を真っ向否定する暴挙

広島市の松井一実市長は「交渉中止という被爆地の要請が考慮されず、誠に遺憾だ」と怒った。
長崎市の田上富久市長も「協定は核兵器開発の転用の懸念を生じさせ、核廃絶の障害となりかねない」と訴えてきた。
安倍首相 はこれを一顧だにしない

安倍政権は一応、インドが核実験を繰り返すようなことがあれば、原子力協定を破棄すると言っている。 モディ首相も「約束は守る」などと言っているが、核武装した隣国パキスタンや中国と緊張関係にあり、これまでも外国から核実験に対する圧力を受けることを極端に嫌ってきたインドのことだ。
福永正明氏は言う「国内では質のいいウランを取れないインドは核兵器に転用できる態勢を整えたい狙いがあるのは明らかです。違うと言うなら、NPTやCTBT(包括的核実験禁止条約)に入るはずだ。」  
そんなインドと原子力協定を結ぶのは、利権と米国へのスリより。合意項目のひとつに「米印海軍の海上共同訓練に日本の海上自衛隊も毎年参加する」というのがある。
 米印両海軍は中国のインド洋進出を牽制すべく、共同演習「マラバール」を行っている。米国は日本の自衛隊にも肩代わりをさせたい。そこで今後は米印日による海上共同訓練にする。日印が安全保障上で緊密な関係を築けば、米国の負担は軽くなるし、米印日が軍事訓練をすれば、より強固な対中包囲網を築ける。さらに 日印で共同軍事訓練を行うようになれば、日本からの防衛装備品が輸出できる。


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具体的には海上自衛隊の救難飛行艇「US2」の輸出の話が進んでいる。
軍事評論家・神浦元彰氏は
「US2は海に着水できる飛行機で、米国やロシア製が湖や河川にしか着水できないのに比べて、優れている。日本はこれをフィリピンやマレーシアなどの島しょ国に売りたい。インドへの輸出を実現することで、その突破口を開きたい思惑があるのです。私は原子力協定の真の狙いはこうした武器輸出にあるとみています。武器輸出のためにインドと共同訓練で合意する。武器を買わせるためにセットで原子力協定を結んでやる。そうでなければ、被爆国である日本が国際社会の常識を破って、NPT未加盟のインドに原発を提供する理由がありません」と語る。
 こう言った後、神浦氏は
「あまりにも浅ましい政治だ」と斬り捨てた。カネのために武器輸出三原則もなげうち、核不拡散の旗まで降ろす。
 

神浦氏は「武器と核の商人になることが隠されたアベノミクス4本目の矢だったんですよ」と畳み掛けたが、おそらく、その通りなのだろう。



■戦前とダブってくる国際社会での孤立の道


安倍政権は原発輸出そのものでも巨大な商売をもくろんでいる。インドでは現在21基の原発が稼働中、さらに約65基を新設する計画、原発1基5000億円といわれるから、30兆円を超えるビジネスである。
 ウェスティングハウスの親会社は粉飾決算を国策で救ってやっているような東芝、アレバと組んでいるのは三菱重工。さらに原発の圧力容器に使われる大型鍛鋼品製造では日本製鋼所が世界シェアの8割を誇る。日印で原子力協定を結べば、大きなビジネスチャンスになる。 結果、「死の商人」ビジネスに大きく舵切りしたのである。
政治学者の五十嵐仁氏はこう言った「今度の原子力協定は安倍首相の政治的思惑と軍事的思惑を優先させた結果なのでしょう。財界と米国にいい顔をし、中国を牽制する。そうやって、アベノミクスの失敗を糊塗し、保身を図る。軽減税率も原発輸出もすべては自分の野望と保身のためなのでしょうが、さて、国際社会はどう見るか。核不拡散、核軍縮を目指している国際社会は、被爆国であり原発事故の当事国である日本が何を血迷ったのか、と呆れ返っているはずで、外交的にはマイナスにしかなりません。それなのに、自分の利益だけで国際社会に逆行している安倍政権の今の姿を見ていると戦前の松岡洋右がダブってくる。あのとき、日本はなぜ、今から考えればあり得ないような選択をして、国際的に孤立の道を突き進んだのか。誰もがおかしいと思っていることを誰も止められなかったからです。今度の原子力協定の無謀さも外務官僚は分かっている。自民党の政治家だって自覚している。しかし、誰も何も言わない。そんな中、安倍政権は保守の枠を踏み越え、専横化している。空恐ろしくなる事態です」


以上です。日本の国民が,戦後本当に平和を望んできました。広島長崎の人たちの苦しみ、福島の今も続く惨状、兵器としての核と,エネルギーとしての核二つの核による災禍を経験した日本。安倍首相と彼の周辺の人たちの,短絡的で、人間に対する思いやりと、想像力の欠如した政策方針によって、すでに、日本が70年守りつづけたこどで芽生えかけていた、新しい世界平和へアプローチの大きな可能性を秘めた歴史があっという間に壊され傷つけられたています。来年の選挙まで、なす術も無くこの暴挙を見ていなくてはいけない事は、苦痛以外の何ものでもありませんが、民主主義のルールに則って,彼らの暴走を葬らなくてはなりません。日本を取り戻さなければ。


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