密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

参議院レポート1ーTPPパニック

11日参議院予算委員会、徳永エリ議員の質疑は,いろいろな意味で面白かったので詳しく書きたい。
議会内やり取りの要約は徳永氏青字、政府側緑字で表示します。TPPについて、全般的によく調べられたようだが、同時に,国民の間に広がるTPPはアメリカの日本経済吸い上げ陰謀協定や、有害な薬品付け食品の輸入、国民皆保険制度破壊、高額薬品、保険輸入から生じる、国際仲裁(ICSID)訴訟の可能性、秘密主義への懸念など、真の問題追求と、パニック状態の懐疑がないまぜの質疑だった。ある意味では,国民の声の代弁と云っていい。


私はTPPは悪魔の協定だとは思っていない。いいところもあるし、議論の必要があるところもある。そういう意味で徳永議員の質疑を、検証する事に興味をもった。徳永氏は北海道農業者代弁として現在のTPP不安、政府説明会では、影響は軽微であり大筋合意は決定ではないとされている。ニュージーランド協定文書をうけ協定文書などの精査がはじめられたが、抽象的スローガンでは分からない、と首相に説明を求めるも、安倍首相 スローガン連発 (当然出来る訳けない、もとめるな!!)


甘利大臣ーTPP利点について、恣意的不透明な政府介入の排除、純粋な自由競争、多国間での新しい経済的発展の可能性をあげた。各国ごとに得手不得手があり、それぞれ戦略とマーケテイングが必要であるが、経済連携協定は参加国間の利益共有であり、加盟する事は国益に利する。
徳永氏のTPPは秘密主義,なんで隠す必要があるのか?と云う質問に、保秘義務—交渉過程を開示は、各国ごとの守秘義務もあるので、大筋合意まで保秘であったと,答えた。


国民皆保険制度野破壊-米高額製薬会社薬品保険対象を対象に日本政府補助金を出す事になるのではないか?安価なジェネティック薬品(特許切れ薬品)を販売できなくなり薬品の高額化を招くるのではないか?との、質問に、日本の医療食品に関するルールを変更させられる事はない。薬品特許保護期間の長い設定は新薬を開発している日米に有利、アメリカの主張12年から8年になったが、日本は元々8年なので、変わりはない。


労働条件の保護について、”参加国は、児童労働、強制労働の、規制,廃止に努力し、その種の労働によって作られた製品の輸入販売をしない。”この条項について、徳永議員は先進国が後発国の労働条件を規制して、競争条件公平化使用としているのではないか,と云う疑念表明(これは、TPPパニック、児童労働、安価な強制労働製品を販売しているのは、Gap ユニクロなどの先進国企業。彼らの安い労働力を搾取しているのは、経済大国の企業と国民。この条項はオバマ大統領らしい提案だと納得できた物の一つと,オバマびいきだけど。)当然,甘利大臣は、この労働条件は途上国は難色をしめしたがNGOなどの人権団体要請に配慮したもの。ILO( 国際労働機関)でも認められていないので是正する為に条文化した,と回答。


他国企業,短気参入短気撤退、日本の労働法は首切りが出来ない,それをなんとかしたいため、TPPを見据えた法改正をするのではないか?との問いに、企業-国民対立概念ではない。 日本の労働法が変えられる事は無いと言明(もう既に変えられている。それを改正しないといけないでしょう。日本の労働条件は先進国の中で劣悪。TPPの労働条件規約に抵触してるんじゃないか?)


なぜ自動車関税撤廃期間がながいのか?自動車関税撤廃25年だが、部品即時撤廃、これは入会時の交渉条件で、アメリカは自動車-日本は農作物5品目を堅持(アメリカの道路駐車場は、トヨタ、ホンダ、フが一番、フォードが続き、最近ヒュンダイ、キヤの韓国車がのびている。ほかにもスバル、ニッサンもメジャー。ワーゲンも強い。あとは高級車BWB、トヨタのレクサスー高くてもこの人気、アメリカが自動車会社を守るのは必定) 


ニュージーランド協定文書は日本語成文はなぜ無いのか?通常国際条文はマジョリティー3言語 英、仏,スペインで行うのが通例もし今後改正されても、アジア圏語は中国子が有力かも)国会提出時は日本語翻訳して提出を明言。


徳永氏はカナダ政府関係者に,日本はなぜ合意を急ぐのか?と聞かれた事をあげ,政府急ぐ理由を追及。
しかし、甘利大臣に、政権交代前に合意を急いだのはカナダ,貴女が話した下部の人には伝わってなかったのですね。とやり返された Ouch!!


221部30章大筋合意をし、今、法廷整備段階、その後国会提出の予定。


保険比較関税については、規制改革会議付託(私的諮問機関)の提言に従う。
(この私的諮問委員は首相が任命、またしても,日本会議だらけの人選になる可能性がある
人選の透明性の担保か、国会において野党側の参考人や精査委員会との協議を求めた方がいいかも)


SPS−残留農薬、収穫後防カビ剤,食品添加物等 合理化された承認過程年次改革要望書ーどちらの国の基準なのか、加えて食品内容表示義務や遺伝子組み換え食品の提示はどうなっているのかは、追求されなかった-時間切れやこれだけの内容を一人では無理。野党も相互に手分けして、やってゆく必要がある。]米国は食品目46の内44が承認され、残りについても審査プロセスの迅速化要望している。くわえて、日本未指定の国際汎用添加物 1年以内に認めることも要求しているようだが,ここは粘って、専門家による検査安全確認、表示義務を厳しく交渉するべき。


甘利大臣、SPS協定-日本の制度変更無しと明言(これは,もっと突っ込んで聞いてゆくべきポイントと思う。アメリカもTPPは自国を変えられないと成文化している。では、どういう状況でどちらの法が優先されるのか?アメリカの大手食品会社は,信用ならないところがある。ことは健康に関する事はっきり説明を求めるべき)


と云う訳で,長い事お疲れさまでした。途中ボーとして抜けたところもあります。TPPは,大筋合意=12カ国承認のたたき台案であり、協定文書を開示し各国国民と話し合い,その結果を調整,話し合い、施行されるというプロセスを米メディアは大筋合意の翌日に報じている。日本は政府が自分たちで掌握しすぎてオープンな感じが無い。法整備がなされた後の国会での追求が大事,そういう意味でも臨時国会は開かれないと,また時間切れ強行採決、あるいは、選挙真近になり集中審議が出来ない状態にもつれ込む可能性もある。国会開け!!!



ランキングに参加しています
クリックしていただけると嬉しいです。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村


PVアクセスランキング にほんブログ村