密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

暴言王トランプに、メディアも本気 中立性と主体性

ハンプトンポストが,今までの同紙面上でのトランプ氏の扱いを改めると言う社説を発表した。http://www.huffingtonpost.jp/arianna-huffington/we-are-no-longer-entertained_b_8754692.html


同紙はこの7月に、トランプ氏に関する記事を政治欄ではなくエンタメ欄に載せると発表した。彼の政治キャンペーンをエンタメ欄に掲載すると決めた理由。それは世論調査で高い支持率を保っているからと言って、トランプ氏が真剣かつ誠実にこの国を率いたいと思っていると考えなかったからだ。「トランプ氏の選挙キャンペーンは見せ物だから」だと言う見解故だった。


期待に違わずトランプ氏はトンデモ発言を続けエンタメ欄を賑わしてくれたようだ。最初の頃、彼の激しい外国人嫌いは人を小馬鹿にするような皮肉漫画のジョークに過ぎなかった。そしてメディアの追い風を受け、トランプ氏の残酷さと無知は倍増している。「彼の言った事、信じられる?」最初は目新しく、私たちを面白がらせたトランプ氏の発言は、今や不快極まりなく、脅威を与えるものに形を変えた。そしてアメリカ政治のよくない面をさらけ出している


この変化を踏まえて、彼の政治キャンペーンを報道しなければいけないと私たちは強く感じている。トランプ氏がどんな人物なのか、彼のキャンペーンが何を目指しているのかを読者に伝えなければいけない。
ここが報道の中立性と主体性。日本の報道は公正中立病のようだが、報道には主体性も不可欠だ。ニューヨーク大学教授ジェイ・ローゼン氏は、トランプ氏について次のように述べていることが興味深い
2015年前までは、大統領選を報じるメディアは、報道に関するルールやそれに違反した時のペナルティについて、政界のエリートや選挙関連産業と共有してきました。このルールはこれまでほとんど破られることはありませんでした。ルール違反には大きなリスクが伴うと思われていましたし、選挙キャンペーンを取り仕切っていたのはリスクを嫌う戦略家だったからです」

通常の人、論理的に物を考えて行動する人がルール違反には大きなリスクが伴うと思われてきたことを、ドナルドトランプと云う野人がこの暗黙のルールを破った事、これは全く理屈に合わない方法で,あきらかな憲法違反の法案を,民主主義のルールを破壊して採決し、一度破ったルールに負うリスクは無いとばかりに,国会召集の義務も無視している安倍政権と同じである。
不快で危険な発言をすれば罰せられるとほとんどの政治家たちは知っていたので(これを良識と云う)、それを避けてきたが、「そういった考えは今や崩壊してしまいました。トランプ氏はそういったルールをテストし、違反しました。それでいて、世論調査で首位に立っているのです」
どんな無茶をしても支持率回復安倍政権,何処も同じ。しかし、アメリカ報道陣はここでおわらない。本気で怒って、また自分たち報道の責任を痛感している。


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しかしメディアである私たちは、トランプ氏や彼のやり方に続こうとする人たちを好きなようにさせてはいけない。今後彼の政治キャンペーンを報道する時、私たちは彼の発言を紹介し、出典を明らかにして彼が一体何を目指しているのか伝えていく。
例えば下記のような伝え方だ。


1) トランプ氏はアメリカ国内に住むイスラム教徒のデータベースを熱心に作ろうとして いる。


2) トランプ氏はニュージャージー州のイスラム教徒が9/11を祝っているという嘘をつい ている。


3) オバマ大統領はアメリカで生まれていないから大統領として不適格だ、とトランプ氏 は主張し続けている。


4) トランプ氏は女性を蔑視している。女性についての彼の発言をまとめたハフポストの 記事がある。もちろん、他にも多くの女性蔑視発言をしている。
 http://www.huffingtonpost.jp/2015/09/02/donald-trump_n_8075464.html


5) トランプ氏は外国人嫌いで移民に対する憎悪を掻き立てようとしている。彼はメキシ コ系移民について嘘を発信し続けており不法滞在の移民を国外追放しようとしている。


6) トランプ氏は弱いものいじめが大好きだ。具体例はつきない。たとえば自分の集会で 抗議していた人を、支持者の一人が手荒く扱った時、トランプ氏はその支持者を擁護し た。また、身体に障害を持つニューヨーク・タイムズ紙の記者を馬鹿にしたこともあ  る。(これはあろう事か,記者の動作,喋り方をスピーチの壇上でまねて、笑い者にし た−笑ったやつも同列に下劣だ )


ワシントン・ポスト紙のダナ・ミルバンク氏は「率直に言おう。トランプ氏は偏見にまみれた人種差別主義者だ」というコラムを12月1日に掲載している。そしてその後もトランプ氏を非難する記事を発信している。それは難しいことではない。そして真実を伝えたいリポーターは誰でもそうすべきだ。これまで共和党選挙戦からわかるように、トランプ氏の最悪の発言は必ず世の中に影響を与える。主流派の人々や、過激で受け入れ難い思想を持つ人たちの考え方を左右している。だからトランプ氏が現在のアメリカ政治に与える破壊的な影響だけでなく、他の候補者や国全体に耐える影響をも私たちは伝えていく。 
と結んでいる。


メディアは中立性公正性を持たなくてはならないが、その主体性を失ったら存在意義がない。安倍官邸やその周辺が、中立口封じに躍起になっているのは、彼らが国民は信じやすく、情報発信者に左右される存在だとの認識に立ったいるからだ。彼らは国民の人一人一人が判断力を持ち主体的な存在だと思っていないのだ、いやそうなっては困るので、社会全体の主体性潰しを行っている。しかし、人々は自立し、声を上げた。メディア側も、
しっかり主体性を堅持して欲しい。


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