密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

自衛隊員の死に対して、首相辞任の覚悟さえなし

30日予算委員会での辻元清美議員の質疑、稲田防衛大臣を戦没者追悼式典欠席を言行不一致で追及し、涙目にさせた、と評判だが、彼女の質疑の本領は、そのあとの南スーダン駆けつけ警護新任務付与に関する安倍総理との論戦であると思う。


南スーダンの現状がPKO参加5原則の範囲を優に超え、紛争状態におい入りつつある現状を指摘。反政府軍を含み避難民を収容している、国連の避難所が政府軍攻撃対象にあること、そこに駆けつけ警護に行くであろう自衛隊員。


そうした中、アレルギーで先延ばしになった稲田大臣の次回南スーダン視察予定表を防衛庁から入手。大臣が訪問するのは空港とその近辺の自衛隊宿営地であり、実質的な任務、真に危険度がないのかどうか、現状がPKO参加5原則の範囲あるかどうかを視察できる地域には足を運ばない、アリバイ視察であることを指摘。


三百人の自衛官が、数キロ内で銃撃戦が起きている場所に駐留しながら、医務官は三人、衛生士職員を含めても十人未満である事実を引き出し、かつその医務官は手術等の行なえない職員であること、緊急時に医療を行える自衛官の教育は来年度から始められることなど、
自衛官の安全、非常時への対処を全く考えていない、生命軽視の派兵であることを明らかにした。


最後に清原議員は、「もし、自衛隊員に重篤な被害、戦死者が出た場合、総理、辞任をする覚悟がありますか?」と問うた。これについての安倍総理の答弁は、覚悟の”か”の字もないもので、責任者は私ですが、自衛隊は危険を覚悟で宣誓して出かけているので、とベラベラ言い訳を並べたてるだけ。それは、自衛隊は宣誓したので死んでも当然、そんなことで辞任はできないと言っているも同然で、どんなに国会で拍手しても、彼らの命には何の重さも感じていないし、その危険を縮小し命をできるだけ守る何の配慮もなされていない。辞任する覚悟などさらさらない。


こんな人間に大事な人生を、めちゃくちゃにされる自衛官を、見殺しにするしかない、こんなカッコばかりで現実の重み、人の痛みを理解できない人間たちに多数の議席を与えている現実を、すべての国民が認識し考え直すべきだ。


稲田大臣の泣きべそではなく、この清元議員の追求と、安倍総理の態度こそ大きく報道され、国民に知らしめられるべきだろうと思う。


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