密接な関係にある他国から

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「14歳と性交」発言は捏造、という本多氏、なぜ今?

一時期、「自分のような50歳男性が、14歳と同意の上の性交」で罰せられるのはおかしい、という発言が問題視され、離党・議員辞職にまで追いやられた、本多平直氏が、一年後になって文藝春秋に反論、自分の発言は捏造という趣旨の寄稿をした。このことで本多冤罪、彼を陥れた立憲民主党の強権体制を非難する意見が盛り上がっているようだ。


まさに Revenge is a dish Best Served Cold~「復讐は冷やして食べるのが一番いい料理」
(この諺の意味は、後日復讐するほうが、すぐにそれを実行するよりも満足できる。
後で復讐するということは、急いで行動するのではなく、完全に復讐するための計画を立てる時間がある。 復讐を待つ時間が長ければ長いほど、復讐するときの満足度が高くなることを意味している。)


次期参議院選で当落が危ぶまれるとされている福山哲郎氏に対して、絶好のタイミングだ。
この問題を立憲民主党内の枝野体制の独裁?強権体制の問題として捉えていた論者もいた。
党内の積もり積もった感情的な摩擦による不満もあっただろうから、これが内輪揉め、足の引っ張り合い、相手をはめた(発言の産経新聞へのリーク)など、ワークショップ座長寺田氏との、軋轢なども言われてきた。


本多氏は、当時は、密室で自白を強要された被疑者のような状態で、”自白”してしまった、とし、冤罪被害者に同情心と共感を向ける。被害者立場全開だ。
〈私について、「認知の歪み」だの、「『小児性愛者的』な性的な視線のありよう」などと、人間の本質にかかわる事実無根の決めつけを行ったことだ。(中略)この報告書こそ、私へのハラスメントそのものだ。〉
確かに論としての極論の提示を、本人の個人的性的嗜好に広げられ、臭いものは蓋的に、離党・議員辞職という流れは、いささか感情的だったと思うし、そこまで必要か?という感じはした。また、ことがことだけに、ご本人はもとより、ご家族も大変辛い思いをされたことだろう。


にしても、彼の今回のBest Served Coldは、些か辻褄の合わなさがある。
〈しかも報告書では私の「発言」について、音声データが存在しないことを認めた上で、次のように変遷していた。


「50代の私と14歳の子とが恋愛したうえでの同意があった場合に罰せられるのはおかしい」


 よく読んで頂きたい。「性交」の文言が消え、「恋愛」が加わっている。念のため申し上げるが、このおかしな日本語も私の発言ではない。〉
よく読んでいただくと、「50代の私と14歳の子とが恋愛したうえでの同意があった場合に罰せられるのはおかしい」という文章は、性交という文言があろうがなかろうが、性交を意味している。さすが東大でなので、この提示が、おかしな日本語であることも理解し、自分の発言ではないという念の入りようだ。音声データーがないのだから、双方にとって、なんとでも言える状況はEVENなのだ。


このワークショップは、立憲民主党の「性犯罪刑法改正に関するワーキングチーム」(寺田学座長。以下、WT)の5月10日の会議。
昨年4月以降、WTでは性交同意年齢の引き上げについて議論を続けていた。現在の刑法では「13歳未満」との性交は、同意や恋愛の有無などにかかわらず、5年以上の懲役が科される犯罪となる。この性交同意年齢を「16歳未満」に引き上げることがテーマだった。
今だに性交同意年齢13歳未満(12歳以下、13歳はOKという恐ろしい認識)という旧時代的な国だったか、と大変ショックを受けた。セックスは16歳になってから。お酒もタバコも20歳まで我慢、投票は18歳、結婚は女性が16歳、男性は18歳です。(これも以前から疑問に思っていたのだが、なぜ男女で年齢差があるのか?公に理由として挙げられるのは、女性が男性に比べると心身の成熟が早いことです〜この説明よくわからない?どういう根拠で?。
次に挙げられるのは、男性の経済力、つまり男性は女性をリードし、家庭を支える力が求められたと考えられます。このように、精神や肉体の成熟度、経済力の観点から、男女の結婚年齢に差が生まれたとされているようです。〜まあ、そんなことだろうと思った。男は働いて家計を支え女は子育て、という明治時代から続く日本仕草/家長制度の基礎)


ただ、〜現在の成人年齢は、男女ともに20歳です。これまで、日本では男性が18歳、女性が16歳での結婚が可能でした。しかし、民法の改正により、2022年の4月から成人年齢が18歳に引き下げられます。それに伴い、女性の結婚年齢も16歳から18歳へと引き上げられ、男女の結婚できる年齢が18歳に統一されることとなりました。〜ということなので、日本もだんだん変な恣意的な取り決めや風習を盛り込まない法制度になりつつあることは喜ばしい。


話は逸れたが、この立憲民主党「性犯罪刑法改正に関するワーキングチーム」で、本多氏は
問題の発端をこう述べる。

〈5月10日のWTでは、大阪大学法学研究科・島岡まな教授に、オンラインでお話を伺った。会議室にいたのはWT座長の寺田学衆院議員、WT事務局長の女性衆院議員、私の議員3名。そして党政調職員、秘書、衆院職員数名である。オンライン参加は、議員1名と秘書等数名だった。
 
WTで島岡教授は、「年齢差の大きな恋愛は絶対に存在し得ない」との趣旨の発言をされた。


私は、フランスのマクロン大統領が15歳の時に25歳年上の現在の夫人と出会った例にとどまらず、年齢差の大きな恋愛の例を具体的に聞き及んでいたこともあり、当事者の心の問題である恋愛について、「絶対に存在し得ない」と断言されたことに違和感を持った。目の前に実在する人間が恋愛の存在を主張しても否定するのだろうか。そこで島岡教授に質問した。


「『絶対』という表現はどうなのか。例えば、50代の私が『14歳との恋愛が存在している』と言っても、存在し得ないと言えるのか」


 これに対して島岡教授は、一刀両断に答えた。「あり得ません。先進国なら捕まります」
これが「発言」の元となったやりとりである。〉


この描写では、島岡まな教授を、狂信的年の差恋愛反対者のように述べているが、このでの議論は、恋愛の年齢差ではない。マクロン大統領が15歳の時に25歳年上の現在の夫人と出会ったことなどなんの例にもならない。現マクロン夫人が、25歳の時15歳のマクロン少年と行為に及んだか?が問題で、考えるならそこだ。もしそうだったなら、そして公になれば、「あり得ません。先進国なら捕まります」という島岡教授の法学者としての意見は正しい。
その行為は恋愛感情が有ろうが無かろうが、虐待と認識される。それは大人の責任を問う問題だからだ。


分別のある大人であれば、これから学習し選択肢を広げる”恋人”の成長を待つことが求められる。恋愛と性愛はイコールではない。本多氏はここで熱を持って議論しなくてはならないのは、年齢差のある恋愛の有無ではなく、それが及ぼす一部の結果である性行為、その年齢についてである。愛は純粋だ!!そういう愛もあり得る!!という意見は、純文学の殿堂芥川賞選考会であれば、ふさわしいだろうが、”性犯罪刑法改正に関するワーキングチーム”の議題ではない。「絶対に存在し得ない」と断言されたことに違和感を持ったというのは、大変ロマンチストの恋愛至上主義者の個人的違和感であって、完全に会議の環境を逸脱している。


そして本多氏のBest Served Coldが異臭を放つのは、島岡教授を偏見を持つある種の逸脱したフェミニストであるかのような印象操作をしていることである。


当時、島岡教授は、「はじめから向こうは高圧的で、私は相手に怒鳴られたと感じました。本多議員にそういう意識はなかったのかもしれませんが、後の報道において会合の座長が、議員を『興奮状態』と表現していたように、冷静にふりかえって考えてもかなりキツイ言い方でした」と述べている。私は、本多氏議員時代と国会質疑を幾たびか見て、この人はとても高圧的だと、議論に熱くなるのと高圧的に感情的になる境が、あまりできない人だと思っていたので、この島岡教授の証言は冷静で嘘はない、と思った。


本多氏の言い分は続く、
本多氏がこう質問したのには、理由があった。


〈たとえば性交同意年齢を16歳未満に引き上げた場合、この4月から18歳成人であるから、18歳と15歳による恋愛に伴う性交でも、18歳が例外なく犯罪者となってしまう。私はここには「例外規定」が必要だと考えていたのだ。(フレキシビリティーを持たせることは重要と思う。未成熟者への性行為は虐待であると言う認識をきちんと持ち、自身と相手をコントロールできるのが大人の責任。それでも成熟に個人差があるのだから、そこは面談等で対処すればいい。だいたいどこが管轄するのか?警察?家庭裁判所あたりか?
日本に暮す以上、法律を破る行為は罰を受ける。立ち*ょんだろうが、未成熟者とのセックスだろうが、殺人だろうが、それが起こった時点で、罪を問われ、様々な考慮を経て、世間的な犯罪者となる。”そこを18歳が例外なく犯罪者になってしまう”と言う考えは、一点に対してのみの思いこみが激しすぎるように思う。心配されるのは、中学生を性目的で恋愛対象として(または商品として)扱うことを、やめろと言う法整備だ。)


 ただ低年齢の場合、恋愛だと思いこまされているだけで、あとで被害に気付くことも多い実態がある。「恋愛」を犯罪の言い訳にさせてはいけないとの指摘もあった。私はそうした意見も理解した上で、なんとか例外を検討できないのかと考えていたに過ぎない。〉

ここまでは理解できる。


ところが、WTから24日後の6月3日、本多氏はWTの中間報告案を読んで驚愕する。


「50歳近くの自分が14歳の子と性交したら、たとえ同意があっても捕まることになる。それはおかしい」と本多氏が発言したことになっていたからである。


〈私は驚き、「こうした発言をした記憶はない」「音声データを確認させてほしい」「もしもこうした発言をしていたならば、誤解を招く表現なので撤回する。中間報告案から削除してほしい」と訴えた。


しかし寺田座長は、「発言は事実なのでそのまま記載したい」と主張した。一方で他の議員からも「誤解を招く表現なので削除すべきだ」との声があがった。


この他議員からの発言は、政党のイメージを悪くする(誤解を招く)から削除するであって、本多議員への賛同・擁護ではないだろう。そもそも、「もしもこうした発言をしていたならば、誤解を招く表現なので撤回する。」というのは、最近の発言で「こうした発言をした記憶はない」のであれば、「事実無根であるので削除を要求する」と言えばいい。
そして相手が、発言は事実だと言い張るなら「音声データを確認させてほしい」という流れが自然。本多氏の言い分にはちぐはぐさ目立つ。本人も言わなかった、という自信がない場合、しかも不当に重い制裁と世間からの人格攻撃を受けた可能性のある事案の場合、彼にしてみれば、一年の間に自分の記憶を意図的にではなくとも自身に有利に改ざんしてしまった可能性もある。その結果の、捏造だという告発に、私には見える。


この後の彼にとってのRevengeの本丸、立憲枝野福山体制に対する非難・告発は、まあ内輪揉めの類と、その対応に失敗し禍根を残したというだけだ。音声データーがないと確信した時点で何を言おうが言ったものがちの水掛け論状態だとしか言えない。気の毒なのは島岡教授で、枝野福山を叩くにはどうしても登場していただかないと始まらない土台の踏み台で、彼女のクレージな固執が原因で、自分は、言ってもいないことを言う羽目になり その発言を捻じ曲げられ、捏造され、リークされ、過剰な対応で失脚させられた言うストーリの序章が必要だったのだろう、と個人的に意地悪く思う。そして意地悪ついでに、こう言う政治家同士の、しかも政党としての未成熟なグループないのゴタゴタに巻き込まれた、島岡教授がご研究の妨げになる喧騒煩わされないを心より願う。





ただ、これが福山氏の落選運動、立憲民主党へのネガキャンを盛り上げるネタになりかねないことをのみ危惧する。


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