血に染まったリゾートタウン という発想の異常さ
こういう発想の人が存在することを嫌悪する。
9日、マリウポリで戦勝記念日の式典に参加するデニス・プシリン氏(中央)/Alexander Ermochenko/Reuters
(CNN) ウクライナ東部ドネツク州に拠点を築く親ロシア派武装勢力が名乗る「ドネツク人民共和国」のトップであるデニス・プシリン氏は12日までに、同州の主要都市マリウポリを「リゾートタウン」に変貌(へんぼう)させる計画を明らかにした。
旧ソ連の第2次世界大戦の対ドイツ戦勝記念日に伴う行事に出席して述べた。「ロシアは永遠にここにおり、永遠にドネツク人民共和国の領土である。誰も奪い取ることは出来ない」と主張。
ロシア国営タス通信によると、「我々は力や機会、ロシアという最も大きい素晴らしい国の支援を得ている」と同市住民に強調。「この街を以前にはあり得なかった計画であるリゾートシティーにするのが責務」と続けた。
マリウポリはウクライナ南東部に位置する要衝の港湾都市で、ロシアは親ロシア派武装勢力が一部を支配するドネツク州を含むドンバス地方との陸路接続を狙い、包囲網を狭めての完全攻略をもくろんでいる。
市内には市民がまだ多数残り、数百人規模のウクライナ軍兵士が徹底抗戦を宣言して籠城(ろうじょう)を続ける製鉄所「アゾフスターリ」も含めて人道危機の発生も指摘される。
プシリン氏は、同製鉄所はマリウポリの環境生態に否定的な影響をもたらしたと主張。製鉄所が復活しなくとも市をリゾートタウンにし、追加の雇用と歳入をもたらすようにすると述べた。
ロシアのプーチン大統領は今年の2月21日、ドネツク州と隣接するルハンスク州で親ロシア派武装勢力が樹立を主張した人民共和国の主権を承認していた。
どんな歴史があったか知らないが、兵士が死闘を繰り返し、今も戦っている場所に、市民を無差別に攻撃し、虐殺も行われているのその場所を、どうしたら、リゾートタウンにするなどと言えるのだろう。この発言を持ってして、この人が人間の命など一顧だにしない愚かな
拝金主義で権力志向の、そして権力に寄り添うおこぼれをいただきたい人物であるかが現れている。
ただし、ロシアを盲目的に信奉しているため、その後ろ盾が経済制裁で疲弊し、兵士の不足で山火事を鎮火できず、世界から人道的非難を浴びている事は全く目に入らないらしい。血塗られた市民の無念の思いと怒りと憎しみが空気の中に満ちている土地でリゾートする人たちはどんな人たちだろう。ロシアのオリガルヒ?もし生き残っていれば、利用するかもしれない。
この鈍感さは、以前読んだ、ルワンダのジェノサイドを行なった人のインタビューと同じ質のものを感じる(いや指導者であるのでもっとひどい) 彼らは刑務所で、自分は悪いことをした、そう認めているので、早く許されて、元どうりの生活に戻りたい、と言った。稀にその罪の重さに苛まれている人もいたが、大多数が済んだことだ、元どうりの人生がやってくると能天気に思っている。ただその人たちが通常の人生に戻って暮らしているかはわからない。彼らからリンチとレイプを受け妊娠した、ツチ族の女性たちは、子供の成長を見ながら日々痛みや煩悶、記憶の苦痛に苛まれ、生きている。
沖縄には行ったことはないが、もし行くことがあれば、その海や風景の美しさとともに、女子学生が投身した崖や、ひとびとが追い詰められ命を絶った洞窟(ガマ)、拳銃とブルトーザーで追い立てられた占領時代、現在も民意を無視した新基地建設などに、気持ちが行くだろう。
デニス・プシリン氏は、アゾフスターリ製鉄所を、リゾートの観光名所にでもしようというのか。こういう命に対する鈍感さは、コロナで死者が急増する中でも病床を削減し、自分たちはドバイにIR視察の大名旅行、IRだ万博だを優先させる日本の政治家を思い起こさせる。
人々の屍の上にリゾートタウン この人の心にゾッとする。
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