密接な関係にある他国から

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SNS中傷「断じて許されない」はで五輪選手だから?警察と連携を検討

五輪選手へのSNSでの中傷が行われているという。国の英雄に対して、けしからん、断じて許されない、というわけで、日本オリンピック委員会(JOC)は1日、東京大会期間中の書き込みについてモニタリングを行い、中傷に当たる事例を記録(これは自分たちが保護する対象に対して、ありうるべき対策だろう。芸能事務所は自分たちの所属俳優・アイドルを守るのは当然だ)ただ、SNSでの中傷が許されないのは、誰に対してもであり、生活保護受給者、性犯罪被害者、犯罪被害者、関係者家族遺族などより保護や嫌がらせのストップする必要とする人たち、に対しても、同様の「断じて許されない」を表明しなければならない。
かつ、問題なのが、五輪選手に対してだけ、”警察との連携など厳しい措置をとること”などと息巻くJOCの留めステックな反応だろう。

会員制交流サイト(SNS)などで東京五輪の出場選手に対する誹謗中傷が相次いでいることについて、日本オリンピック委員会(JOC)は1日、東京大会期間中の書き込みについてモニタリングを行い、中傷に当たる事例を記録していることを明らかにした。
 記者会見した日本選手団の福井烈団長は「選手が重ねてきた数年間の努力を侮辱する行為で、断じて許されるものではない」と強調。籾井圭子常務理事は「誹謗中傷に当たると思われるものはすべて記録に残している」と述べ、内容次第では今後、警察との連携など厳しい措置をとることもあるとした。
 過去の大会に比べて増えているかどうかについては、「今回は選手自身が(被害を)発信することで取り上げられている。増えたというより、表面化している」と話した。(小嶋麻友美)


最近での、この問題の一番大きな表面化といえば、木村花さんの自殺だろう。


SNSの取り締まりに警察が介入、となれば、五輪特別枠ではなく、社会におけるSNSによる誹謗中傷に対する取り締まり、またそれに付随して表現の自由との関係を考え、立法化しなければならない問題だろうし、もちろん国会での審議が絶対必要だ。


記者会見した日本選手団の福井烈団長の「選手が重ねてきた数年間の努力を侮辱する行為で、断じて許されるものではない」というのも、数年来、自身の才能と努力、情熱で、トレーニングと、”記録”のために努力してきた人であろうと、そうでなかろうと、匿名の誹謗中傷は、「断じて許されない」のであり、しかし、それが”断じて許されない行為”とはどのようなものか?それを判断する明確な規範、基準、条件が必要で、感情的なものや恣意的価値基準に基づかないルールを設定して、初めて、公権力の取り締まりの対象となるべきだろう。


メダルラッシュで頭が沸いていて、選手を悪く言う、また無関心、努力を認めない人間は、反日だ!!という空気醸造の中で、拙速に取り締まり既成事実化していいものではない。


これがまかり通れば、一生懸命やっている菅さんにSNSで非難している”反日”は警察の取り締まりを受けるということも正当にされるかもしれない(実際安倍晋三に対してはこういう論調が菅氏より多かった)。これこそ五輪の政治利用。なんとか、ヒーロー・ヒロイン(国の英雄)を使って、怪しい方向に国民統制を進めようとする現政権。アスリートがかわいそう!!!の今がそのチャンス? 


英語では”Good for You"という表現がたくさん使われる。あなたのために良かった、という言い方だが、こちらにきたばかりの頃は、寂しい言い方だ、一緒に喜んでくれないの?などと感じたが、この””Good for You"は個人主義の肝である。正しい距離感だ。
五輪アスリートがメダルを取った場合この、”Good for You"になる。決して”Good for Us"ではない。ましてや”Good for America"でもない。


どこかで人質になっていたアメリカ市民を奪還できた場合は、”Good for You"とは言わない。生還の人質に対しても、救出の兵士に対しても、”I'm proud of you" 大統領なら”We are proud of you” ”You are our Hero”とも言われるだろう。


五輪は、一つのスポーツ大会、選手は自分のために努力し、成果を得る、また参加することに意義があると、かつて言われてきた(最近聞かないが)それ以上でもそれ以下でもない。
ウインブルドンでも、ローズボールでも、数多の各種スポーツ大会でも、観客は彼らのパフォーマンスに興奮し、感動を覚える。五輪だけではない。


ただ、個人より国の要素が強くなりすぎていることが、五輪の問題で、アスリートにもいらにプレッシャを与え、自他の区別のつかなくなった観客がなんの権利もないのに、アスリートに立ち入った批評をすることになる。居酒屋談義やお茶の間談義ならいい。選手に直接言っていいと思い込むのが、自他混同。これは政府も同じだ。


日本のアスリートも若く血気盛んだから、自分の気合を、”命をかけて”なんて、”国のために”なんて、一歩間違えれば、神風マインドみたいなことを言う。


それに反して、大坂なおみ選手や、サイモン・バイルス選手のように自分の心を大切に考え、立ち止まる決断を表明する、彼女らに対し多くのアスリートがその勇気を賞賛している事実は、いかに、彼らの外野が彼らにストレスを与えているかの現れだ。


ちなみにバイルス選手棄権の理由は、過去の虐待にフォーカスされすぎたため、と考えていたが、実は、体操選手によく起こる、平衡感覚の混乱が起こってしまったと言うことだ。


集中力を高めるために自分を追い詰めることをするタイプの選手もいるだろう。でも命をかけてはいけない。


スケートボードの男子ストリートで金メダルリスト堀米雄斗選手のように、スケボーがしたくてアメリカに渡り、賞金を稼ぎ、昨秋にはロサンゼルスに練習場付き4LDKの家を購入し、「スケートパーク付きの豪邸を建てたい」と言っていた「アメリカン・ドリーム」を実現した。4LDKがカリフォルニアでは、豪邸稼働かはわからないが、スケートパークも庭に建築中だと言う。
アスリート諸君も、命をかけるより、夢を叶えて欲しい。
それこそ”Good for You!!!"だ。


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