日本政府席は空席 国連:核兵器禁止条約会議
昨日、志位和夫氏の核兵器禁止条約会議出席の様子とその意義を書いたが、日本は国として不参加表明!?! フロリダから移動中(さっきNYに到着)で、そんなにタイムリーにニュースを検索できなかったのだが、国連会議会場で、日本政府席は空席、、、、、
【ニューヨーク=東條仁史】日本の高見沢将林(のぶしげ)軍縮大使は二十七日、米ニューヨークの国連本部で同日始まった核兵器禁止条約の制定交渉会合で演説し、条約交渉に「建設的かつ誠実に参加することは、困難と言わざるを得ない」と不参加を表明した。交渉に核兵器保有国が参加しないことから「国際社会の分断を一層深め、核兵器のない世界を遠ざける」と不参加の理由を語った。
唯一の被爆国である日本が、核兵器を禁じる史上初めての条約制定交渉に加わらないことに、被爆者らの批判が強まるのは必至だ。
高見沢氏は、核廃絶には「核兵器保有国と非保有国を巻き込んだ現実的かつ実践的な措置の積み上げが重要」と従来の日本政府の主張を説明。「この条約構想に保有国の理解や関与が得られていないことは明らか」と指摘した。
さらに北朝鮮が核実験やミサイル発射などの挑発行為を繰り返していると指摘した上で「禁止条約が作成されても、北朝鮮の脅威という問題の解決に結び付くとは思えない」と訴えた。
二十七日の会合では、条約交渉を主導するオーストリアなどが、核兵器の非人道性に焦点を当て、開発や生産、実験などを法的に禁止する必要性を強調した。
これに対し、米国、英国、フランス、ロシア、中国の核保有五大国は交渉には不参加。米国のヘイリー国連大使は交渉開始に合わせ、声明を発表。「北朝鮮が条約に同意すると誰が信じるのか。われわれは現実的にならなければならない。参加国はわれわれの脅威を理解しているのか」とあらためて反対した。声明発表の場には英仏など約二十カ国の代表者が同席し、核を巡る分断を印象づけた。
◆軍縮大使演説ポイント
◆核保有国が参加しない条約の交渉に、建設的かつ誠実に参加するのは困難。
◆広島と長崎で経験した被爆の実相と核兵器の非人道性への正確な認識を訴えることは日本の使命。
◆国際社会には深刻な安全保障上の脅威があり、核軍縮には現実的な視点が欠かせない。
◆核兵器保有国が参加せずに条約を作れば、保有国と非保有国の分断がいっそう深まる。
<核兵器禁止条約> 核兵器の開発や実験、使用などを全面禁止する条約。核兵器使用は国際人道法に「一般的に反する」とした1996年の国際司法裁判所の勧告的意見を踏まえている。オーストリアやメキシコなどが主導して、交渉開始に向けた決議案を国連総会に提出。米国などの核保有国は強く反発したが、昨年12月の国連総会で113カ国が賛成し採択された。日本や米英仏ロなど35カ国は反対、中国など13カ国は棄権した。交渉は今年3月27~31日と6月15日~7月7日にニューヨークで実施。 (共同)
保有国に対し説得的に強い発言ができるのは、唯一の被爆国日本を置いて他にない。
特に原爆を投下したアメリカに対しては、その結果についての(お詫びをしろとは言わなくても)70年を経て、人道的見解の進歩、原爆の効果をしっかり調査したのだろうから結果からの学習を強く即するべきだ。
しかるに、なんだかんだ言い訳をして、情けない。
広島選出の岸田外相、本気でこんなことを言っているのか?
外相 核兵器禁止条約交渉「対立深め逆効果に」
3月28日 15時06分
岸田外務大臣は、閣議のあと記者団に対し、核兵器を法的に禁止する条約の制定を目指す国連での交渉に、日本が参加しないことについて、交渉には核兵器保有国が参加しておらず、非保有国との対立を深め逆効果になりかねないとしたうえで、双方が、ともに参加する枠組みで議論することが現実的で、核廃絶に向けた最短の道だと強調しました。
核兵器を法的に禁止する初めての条約の制定を目指す交渉が、ニューヨークの国連本部で始まりましたが、アメリカをはじめとする核兵器の保有国は参加せず、唯一の戦争被爆国として核廃絶を訴えてきた日本も参加しないことを表明しました。
これについて、岸田外務大臣は閣議のあと記者団に対し、「核兵器のない世界に対して現実に資さないのみならず、核兵器国と非核兵器国の対立を一層深めるという意味で、逆効果にもなりかねない」と述べました。
そのうえで、岸田大臣は「NPT=核拡散防止条約など、核兵器国と非核兵器国がともに参加する枠組みの中で、これからも辛抱強く努力することこそ現実的で、核兵器のない世界に向けての最短の道であると信じている」と述べました。
どこからどこまで詭弁内閣。
菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、「本件の交渉には、5つの核兵器国がいずれも出席していない。このような環境では、核兵器国と非核兵器国の対立をさらに深め、かえって核兵器のない世界を遠ざけるものになると判断した」
問題なのは、『核兵器国と非核兵器国の対立』ではなく、核保有国の疑心暗鬼と対立。
核兵器を手放さない保有国に迎合することが、核兵器のない世界を実現すると???
もう詭弁も詭弁にならない意味不明。
現在は単なる大国同士の覇権争いで、身動き取れない疑心暗鬼の現状も極まれり。そうした保有国を説得できるの糸口になるのが、経済大国であり、被爆国である日本(そういう覚悟のある政権と首相を日本国民が選べば!!!)。日本が示すべきリーダーシップは核兵器禁止条約の推進、締結。そういう舞台で咲き誇ってほしいものだ。
核の力関係に依存しない方法への移行(もちろん核兵器依存状態の世界の安全保障を見れば難しいと思うが)を、まず同盟国であるアメリカと話し合う(まあトランプのうちは無理だな、、、しかし日本の主張はきちんとするべき、まあ安倍政権では無理だな、、)
そのために、アメリカがどう言おうとも、日本の被爆者の苦悩の歴史の上に築かれた国民の意思を独立国日本国としてきちんとアメリカに伝えられることが日本の代表のやるべきことだろう。
志位和夫氏のツイッターより。
歴史的な「核兵器禁止条約の国際会議」は2日目の討論が続く。どの発言も「画期的」「歴史的」と会議の意義を称賛しながら禁止条約への熱い決意を語るものとなっています。日本政府は不在。被爆国政府がなぜ? たくさんの批判の声が聞こえてきます。
「外相 核兵器禁止条約交渉『対立深め逆効果に』」。
要するに「米国が参加しないから、日本は参加しない」といっているだけだ。被爆国政府としての自主的判断はかけらもない。「怒り心頭」という被爆者の声を聞け!
「国連会議」の会場で。
空席の日本政府席。「もしあなたがここに居れば」と書かれた折り鶴がおかれています。
情けないを通り越して、悲しい。安倍政権は、大都市絨毯爆撃で一般市民が灰になっても降伏を受け入れず、自分たちのプライドと狂信で勇ましく国のために死ねと原爆投下後も一億総玉砕に突き進ませようとした、大戦末期の軍部と、終戦後保身に走った指導部と同じ感覚なのだろう。
彼らにとって、国とは国なのであって、国民ではないと思っているところがそっくりだ。
そして、今の安倍政権のいう、”国”とは政権と一部の人々のものである。
安倍政権を倒し、志位和夫氏を外交の舞台に!!!
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