密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

呆れ果てた日本メディア トランプに擦り寄る節操のなさ

安倍首相の速攻尻尾振りは、この事実を知る(日本の首相の動向など大したニュースにならないのだが)海外の人々を唖然とさせたのではないか?
しかしそれは、安倍首相の情けなさだけで、日本国内の認識は違っているだろうと思っていた、、、が、このリテラの記事と指摘された事実には、失望の眩暈を覚えた。

トランプの差別主義、いい加減な大言壮語は内外に知るところも大きく、彼を一国の指導者として信頼するなどという人間は一部の特別な目的を持って発言する人たち以外、非常に少ないだろう。しかるに、いくら外国のこととはいえ、この見解は、あまりに馬鹿が過ぎる。こういうことをテレビでまことしやかに垂れ流し、それをなんとなく聞いている人たちが信じるかと思うとぞっとする。


本日午前、安倍首相が約1時間半にわたってトランプと会談。記者団に対し、「トランプ氏はまさに信頼することのできる指導者であると確信した」と語った。
 渡米前も安倍首相は「トランプ氏とは未来に向けてお互いの夢を語り合いたい」などと話していたが、たった1時間半喋っただけで「信頼できる指導者と確信」してしまうとは、首相としてあまりに軽率すぎるコメントだろう。


 しかも、トランプ勝利の報に対し、ドイツのメルケル首相やフランスのオランド大統領がトランプの差別主義思想にクギを刺したのとは対照的に、安倍首相は「類い希なる能力」「強いリーダー」と褒めちぎり、ずっと尻尾を振り続けてきた。


トランプにしてみれば“属国”の首相のこうした態度を「最初の外交相手として丸め込むのに最適」と考えただけで、ようは見くびられたのだ。



丸め込むも何も、現時点で、トランプは外交なんかをちょっぴりとも考えていない、と断言するね。ただ、安倍首相が存在として見くびられたのは確かだろう。トランプは、餌をチラつかせて自分に擦り寄る人間を思い通りに扱うゲームを行ってきたし、その辺はお手の物だ。

 実際、アメリカ国内でも、きょうの会談は“一切カードを切らない安倍を利用し、トランプは「信頼できる指導者」と世界に印象付けることに成功した”と受け止められている。それなのに安倍首相は「世界の首脳に先がけて会談できることを光栄に思う」などと語り、「俺が最初に選ばれた!」と得意満面で強調してきたのだ。まったく恥さらしにも程がある。
安倍総理の国際社会は恥かきはもう驚かれない次元に達している。まあ上塗りではあるが、私個人としては、日本がそういう国だと思われることには非常に忸怩たる思いがある。
 
だが、情けないのはメディアも同じだ。とくにワイドショーは朝から「ついにトランプと会談!」と騒ぎ立て、ろくな批評も行わずに“お祝いムード”を演出したのだ。お祝い?
 たとえば、ほとんどの番組が、会談場所がトランプタワー最上階の自宅であったことから「歓迎の度合いは高い」「おもてなし要素がある」といい、会談時間が延びたことも「話が盛り上がったのでは?」と推測。問題は、駐留米軍やTPPについてどんな話をしたのかという中身にあり、それが不明なのにもかかわらず、『スッキリ!!』(日本テレビ)では菊地幸夫弁護士が「上々のスタート」「これは一歩大きな前進」と評価。
もしランチにでも招待されたのなら、歓迎もあるかもしれないが、単に自宅に呼びつけられて、用が済んだらさっさと返された。格下の部下を、ビジネスの用事で自宅に呼びつけるのは、こちらの大会社のトップはよくやる事。政治家としての経験のないトランプの感覚としては、つまりそんな感じの扱いなのだ。
 
さらに『ひるおび!』(TBS)は、司会の恵俊彰がトランプのことを「力強い人間の魅力というか、ありそうですから」などと述べ、安倍首相とトランプのツーショットや会談風景の写真を映しながら、「笑顔ですね〜」「膝と膝を付き合わせて」と微笑ましいことだと言わんばかりに感想を口にした。くわえてコメンテーターの政策アナリストである横江公美は、そもそも「トランプ氏に電話がかけられた」ということを「外交的勝利」とまで言い切っていた。


トランプは自分に擦りよる人間の扱いには長けているが、対等な人間関係や友情は苦手、だから家族しか信じない。そんな内弁慶なパワフルガイ、それがトランプ。まだ大統領になってもいない人間に大そうなコメントでの持ち上げだ。
呆れ果てる。


しかし、ひどかったのは『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)に解説者として登場した元TBS政治部記者・山口敬之だろう。山口は第一次政権時代から、安倍首相とべったりの関係で有名だった記者で、今年6月にTBSを退社し、露骨な安倍PR本『総理』(幻冬舎)を出版した典型的な“御用ジャーナリスト”だが、同番組では首を傾げたくなるのを通り越して失笑するしかないようなトンデモ解説を連発した。
 

たとえばまだ会談中だった番組冒頭、今回の会談が実現した経緯について「トランプさんは30カ国くらいの首脳と電話会談して、そのうち半数以上の首脳が、私も安倍さんと同じようにニューヨークに行くので短くてもいいから会ってほしいと要請を受けたけど、安倍さん以外は全部断ってる。とくにヨーロッパの首脳はほとんどみんなそういう要請をしたのに、忙しいと言って断ってる」と、いかに安倍首相が特別待遇であるかを語る。
真っ赤な嘘 馬鹿も休み休み言え、そんな報道はこちらではない。トランプは自分の周りにすでに御家騒動まがいのトラブルを引き起こし外交どころではない。
ほとんどのヨーロッパの首脳? 先述したように、メルケル独首相やオランド仏大統領はトランプに対して警戒感を示しているし、メルケル首相にいたってはつい昨日もオバマ大統領と、トランプ次期大統領の外交政策への懸念について話し合っていたというのに……。
 

しかもその理由を問われると、「トランプさんは強いリーダーが好きだと。それから、これから長く付き合う人を大事にする。ヨーロッパの首脳は政治状況が不安定になっています。安倍さんはもしかしたらもう何年かやる、かもしれない」と、明らかに自分の願望をそのまま垂れ流しただけの解説をする始末だった。
この答弁自体意味不明???安倍のび太がジャイアン・トランプに気に入られ、選挙を飛び越えて何年か続投って願望?困ったもんだ。
 
また、会談が終了して30分くらい経ったころ、再び登場した山口は「私、現地の関係者からついさっき話を聞いたんですが」といい、このような解説をした。
「まず導入はゴルフの話だったそうです。お互いゴルフの話で盛り上がったあとは、日米同盟についてと、TPPについては、それぞれが自分のいまの考え方を述べられたと見られています、ほぼそういうことのようです」
トランプの今の考えは、NO TPP
「安倍さんが、もうひとつTPPで言ったのは、二国間協定と多国間協定の意味合いの違いについては、説明したはずです。多国間でもルールをつくっていく、これが中国に対してもいいメッセージになるんだというのが日本のこれまでの立場ですというのを伝えたはずです」NYタイムスは安倍首相がTPPがダメだと認識し、中国の提唱する新しい通商協定に参加を考えていると発言した、と書いている(多分誤報だが、こちらでは日曜版にそう書かれたいた)
 

同時刻にここまで会談の詳細を伝えたメディアはなかったが、不思議なのはこのあと、「トランプさんはどういうことを(話したか)?」と尋ねられた山口が「トランプさん側から何を言ったかは、僕にはまだ情報は入っていません」と語ったことだ。安倍首相が何を話したかは細かく伝えるのに、一方のトランプの反応は何も情報がない……。
 ところが、安全保障の話になると、また一転して、今度はなぜかかなり具体的な要求をされていると解説し始める。
「日米同盟についても話をしたんですが、これもかなり実は事前に調整したうえでやっているのでアメリカ側は、巨額の負担をしない限り撤退するというような主張はトランプさんはしていないはずです。そのかわり、アメリカ側のスタンスは、日本の自衛隊の役割を質と量二面において増やしてほしいとそういうメッセージを日本側に伝えてきてるんですね」
トランプは、今月18日の時点で、 当選を決めた後行わなくてはならない、自らの施政方針などを示す記者会見を開いていない。開かれない日数が少なくとも1976年のジミー・カーター大統領以降、最長となっている。ちなみにオバマ大統領は当選後3日で施政方針会見を行った。これは戦略でもなんでもなくトランプには何の施政方針も持っていないということ。これから力になってくてるスタッフを揃え作らせるつもりなんだろうけど。


羽鳥が「全額払わないと撤退するという話はなくなってる?」と確認すると、「まったくいまはそういうことは言ってない」と繰り返した。撤退の話はなくなって、自衛隊の役割を増やしてほしい。政権移行チーム内の主導権争いが連日伝えられるなか、日本の安全保障政策についてこんな具体的な話まで進むのだろうか。もちろん進むわけがない。
 
実際、「ニューヨークタイムズ」は、トランプと安倍首相の会談について、「安倍首相はTPPや日米同盟の議論を拒み、個人的な関係作りに焦点を当てた」と、山口の解説とはまったく逆の報道をしている。
しかも、山口はこれらの話を安倍・トランプ会談が終わってわずか30分後につかみ、話していたのだ。
「トップ同士の非公開の会話の、あそこまで詳しい内容があんなにすぐに一人のジャーナリストにだけもたらされるわけがない。日本にいる安倍首相の側近が仕掛けたためにする情報をそのまま垂れ流したか、自分で政権の意向を忖度して適当に話したとしか思えない」(官邸担当記者)
 しかも山口は、レギュラーコメンテーターの玉川徹や吉永みち子、長島一茂らが“社交辞令”“安請け合いしないでほしい”“トランプのほうが安倍首相より上手”などと一斉に冷ややかな感想を述べると、「電話会談のときも(トランプは)非常に緊張している様子だったという情報もある」と反論。まさか!!!(W)「これからスタートするところを、あんまり憶測で話すのは僕はよくないと思う!」とムキになって安倍首相を庇い、忠誠心の厚さを見せつけたのだった。でも、憶測で話しているのはどっちのほうなのか。
 
まあ、この山口の態度はあまりに露骨なものだったとはいえ、ほかの番組もほとんど変わりはない。現に、大統領選まではかろうじてトランプの差別的言動も問題があるものとして報じていたワイドショーも、いまではそうした側面を言及することがなくなった。
これは、こうしたメディア自体のポリシーのなさは彼らの人権意識の希薄を表している。


そして、安倍首相のトランプ歓迎の態度と呼応するかのように、「トランプは家族思い」「優秀なビジネスマン」などともちあげ、『ひるおび!!』などではトランプと比較するかたちでオバマ大統領を狭量だと批判するかのような放送も行っていた。
トランプ支持者レベルのご意見だ。
 
だが、トランプ自身もさることながら、きょうの会談を無批判に取り上げることは、非常に危険なものだ。似た者同士の安倍首相がトランプの差別主義とそれに依拠する政策を諫めることなどできるはずもないが、トランプの差別主義は女性へのものは自身経験に培われた偏見からだが、その他は無知と無思考の暴言、安倍晋三の狂信的歴史修正主義中韓への差別意識とはその根っこが違う。この点においては安倍首相の方がずっと筋金入りだろう。だから諌めるなんて、、、大笑いだ。メディアにはトランプに警戒する慎重さが必要だ。しかしそうした態度はまったく見られないばかりか、現実は世界へのアピールのため利用されただけの安倍首相を“さすが外交力がある”などと担ぐのである。安倍晋三を用いてどれだけ世界にアッピールになったというのか、この辺がやはり日本の世間知らずの認識は否めない。
 この、完全にトランプの手のひらで転がされただけの会談によって、安倍首相の支持率はさらに上がるだろう。トランプを大統領にしてしまったアメリカの悪夢は、今後こうして安倍首相を通して日本にも着実に伝播していくのである。(編集部)


トランプの悪夢にアメリカの市民は様々な方法で対抗してゆくだろう。日本の国民も安倍政権の悪夢に抵抗してほしい。


PVアクセスランキング にほんブログ村
ランキングに参加しています。宜しかったら、両方を
クリックしていただけると嬉しいです。


にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

にほんブログ村

人気ブログランキングへ