私の住んでいる町Beaconはかつて帽子やナビスコのパッケージ工場で栄えた町で,3交代制の工場労働者のためのパブと、Beacon山の頂のホテル(ダンスホール+カジノ)そこに向かう登山電車で賑わっていた。国内工場衰退とこのホテルの火災で、Beaconは没落、私が最初に来た時は、メイインストリートは,ベニヤ打ち付けだらけの廃墟の町だった。
ここに世界最大のミニマルアート基金のDIAファンデーションが美術館をオープンすることによって、活性化、最近はNYシティーの都会のオアシスと呼ばれるまでに発展、都市部を追われたアーチストたち(アメリカではアーチストは,地域発展の青い鳥であり、廃墟を文化的に創造し注目を集め、その後創造した場所をお金持ちやドクター弁護士に奪われ、新しい安い地域を探して流浪するのが常)移り住んでいる。
町紹介はいずれ改めて書くが,今日ちょっとした買い物でメインストリートにいき、最近できたメキシカンレストランでランチをした。メキシカンと云えば,味はともかく,グチャとてんこもりがパターンだが、このCoolレストランは盛りつけに気を配っていた。食器も日本の陶器風、マルガリータも塩にこだわり、クミンいり。なんでも日本礼賛は関心しないが,ここ、十数年アメリカの都市部レストランは盛りつけに日本の”間”を採用している。
かつて日本のシェフが、ソースを抽象書道の様に,皿の上に描いてみせて以来,どこでも高級レストラン、デザートは,こればっかである(最初に注目したのはフランスのシェフたち)。概ねはポイントが分かってないせいか、形だけで決まってない物が多いが、目で楽しむ食文化に日本の貢献著しい。
私の結婚時のアメリカ移住の条件は、ご飯と醤油が得られることだった。今では、どんな田舎のガソリンスタンド併設コンビニでも,必ずキッコーマン醤油,照り焼きソースがおいてある。
アメリカ全土の寿司の台頭から、アメリカ文化志向にぴったりのMAKIが拍車をかけた。MAKI=巻物、これが、フランステロのSUSHI-MAKIを店名と勘違いさせた。牧さんがオーナーの”寿司牧”もあり得るし。)ともあれ、カクテル発祥の地アメリカにフィットした次なるブームがこのMAKI。カクテル台頭の時も,シングルモルツのイギリスなどは『ケっ!!』といったものだっただろう。ここで,中国の完璧スーパースキルがいい仕事をしている。中国人は華やかな造形感覚と完璧な技術を有している。今でも巻き物は単品あるいは出会い物で二種類(太巻きは別)に限る私としては,悲しい文化の破壊なのだが,新たな文化創造としては認めてもいる。
マクロと林檎(マンハッタンロール=ビックアップル?だじゃれ?)うなぎ天ぷらマグロを一緒に撒く(ゲーと思うがまずくはない。)取り合わせ、彩り、造形が融通無碍に変化拡大し,もはや別文化。しかしやはり”ひもきゅう”が恋しい。ちなみにここ数年のラーメン人気もすごい。日本の有名店続々マンハッタン進出。コンテンポラリーな内装で、おしゃれなデートスポット化、ワイングラスにラーメンである。
日本にはたくさんの成功のアイデアがある、ただそれを海外に押し進める、パワーと大らかないい加減さにかける。クィーズに、スパキャッスルという韓国系経営の,温泉パークがある。小型の”ホテル三日月、龍宮城である。もちろん韓国文化のサウナ、垢擦りも充実,オープン当初韓国系で固まっていたが、今では利用者の人種バランスがきれいに均等で、アジア系はもちろん、檜風呂につかって、ハッピーな黒人のおばあちゃんたち、お風呂大好きロシア系、野外バブルプール+プールバー(玉突きではな、プールの中にバーがある)はCooLなデートスポット,子供たち大はしゃぎエリアなど。ホットドックから,点心。ビビンバ、寿司,パスタ、タコスまで食べられる。お風呂は世界平和の要かも。シャワーオンリーのアメリカ人でも,いい物はいい,人気が出る。
寿司&MAKで成功している、中国、タイのレストラン。元来のサウナ、垢擦りに,日本のスパアミューズメントを取り入れ成功した韓国経営スパアミューズメント。日本レストランは高級志向,もっとカジュアルに、寿司意外でも、食&リラクゼーショ部門で成功があっていい(鍋なんか狙いめ、中国のバイキング式火鍋レストランがポピュラー。)アイデア、と質とサービス抜群の日本のネックは,用心深さからの自粛、失敗を恐れすぎる機動力のなさである。こういう小さなビジネスからの海外プロモーションを、政府がもっとサポートしてもいいと思う。
近年、健康志向+美食+幽玄な思想が求められている、アメリカ都市部,日本の小さな農業、事業のアイデアとサービスが大きな可能性を持っていると思う。
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