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昭恵夫人100万円寄付は悪魔の証明?

難しい言葉を覚えた子供が、何かというとそれを口にする、安倍首相が要所で得意げに繰り返す”悪魔の証明”はその類のものだろう。


悪魔の証明とは、発生しない、存在しないことを証明するためには、無限の事例を挙げる必要があり、きりがない。そしてこのことが、人を混乱させ騙す詭弁的論理を生むことから、悪魔の証明と呼ばれるようになっていると理解している。


”黄色いクジラはいないことを証明できないので、黄色いクジラはいる”という詭弁。


◆悪魔の証明::いわゆる「言いがかり」の例
A. お前、悪魔だな?
B. 違いますよ。


A. 嘘付け。じゃあ「悪魔じゃないと言う証拠」を見せてみろ!
B. えぇ……ッ!


A. 悪魔ではないと言う証拠が無いんだから、お前は悪魔に決定だッ!!
B. えぇ……ッ!!
出典悪魔の証明を簡単に説明してください | その他(学問・教育)のQ&A【OKWave】


◆正しいの証明::証明責任の例
A. お前、悪魔だな?
B. 違いますよ。私が悪魔だと言う証拠があるんですか?


A. う…!?いや、証拠は無い…ッ!
B. なら私は悪魔じゃありませんよね?


A. うん…。疑ってゴメン…。
B. いいえ、分ってくれてありがとうございます。
出典;悪魔の証明を簡単に説明してください | その他(学問・教育)のQ&A【OKWave】


ところが昭恵夫人vs籠池氏の証言対立を昭恵夫人の主張が悪魔の証明と言い切るのは、少し気がはやい。そんなことが通れば、それこそ”警察いらない” 警察の取り調べなど、みんな悪魔の証明で済んでしまう。


昭恵夫人は”記憶にない”と言っている。これはどう見ても、言質を取られたくないための予防線と映る。籠池氏は証人喚問で「受け取った」とはっきり証言した。昭恵夫人も同じ証人喚問の場で、はっきり否定して、そこからがスタート。


籠池氏の主張による席を外したとされる2名秘書も、同様に証人喚問し、安倍昭恵夫人の口座、安倍晋三氏の口座、の同日前後の出入金記録を提出するべきではないか?(もちろんプライバシーに関わることなので、同意する必要があるが、一国の首相とその夫人である。公はの責任は重い。


渡していないことを信じさせる根拠を示すことはできる。しかるに、実は本人もよくわかっていないだろう’悪魔の証明’を印籠のようにかざし、それで済むと思っていることが、子供と一緒。


同じ証明ですと、言い切った”辻元デマ”も”デマ”であること、彼女がそんなことは”していない”ことの裏付けが、関わった人たちの証言で明らかになった。


このサイトがとても良く森友問題における安倍官邸の詭弁をまとめている。

籠池理事長への証人喚問で完全に次のステージに移った森友学園問題。安倍首相から森友学園への100万円の寄付を否定しようと躍起になったあまり、安倍首相らはひたすらその場限りの主張を行っては墓穴を掘っています。
その経緯を振り返ってみましょう。



◆森友学園への100万円の寄付と「総理への侮辱」による証人喚問
証人喚問のきっかけともなったのが、籠池理事長の「安倍晋三内閣総理大臣からの寄付が入っている」という発言。2015年9月5日に、この日名誉校長就任の挨拶を塚本幼稚園で行った安倍昭恵さんを通じて安倍首相から100万円の寄付を受け取ったという発言です。
安倍首相は2月17日の衆院予算委員会で森友学園の問題に「私や妻、事務所は一切関わっていない。もし関わっていれば首相も国会議員も辞める」と啖呵を切っていた事があったためか、違法性が特段認められないにも関わらず、自民党は「総理を侮辱した」として民間人の(参考人)招致は慎重であるべきだ」という態度を一変させて偽証罪適用の証人喚問に踏み切りました。
証人喚問で籠池理事長は安倍昭恵さんが人払いをし、ふたりになった時に100万円を受け取ったと証言。宣誓をした証人喚問でのこの証言の持つ意味は極めて大きく、安倍政権は大きく動揺することになりました。
証人喚問の際から自公維の質問者は籠池理事長の言葉の信憑性にケチを付け、嘘吐きであるという印象操作に終始しましたが、その場で精力的に証言する籠池理事長の姿はむしろ信憑性を獲得し、完全に裏目に出てしまいました。…


その上安倍政権は100万円を渡した安倍昭恵さんの証人喚問を拒否し続けています。



◆「悪魔の証明」という墓穴
そんな中、3月28日の参議院決算委員会で民進党の斎藤嘉隆議員の「安倍総理大臣夫人の昭恵氏は『100万円の寄付をしたか記憶にない』とする一方、籠池氏は『100万円を受け取った』などと証言している。否定する以上、明確に根拠を示すべきだ」とただしました。



それに対して安倍首相は以下のように回答
御党の辻元議員との間にも同じことが起こっているじゃないですか。辻元議員は、メールの中で書かれていたことが、今日、産経新聞に『3つの疑惑』と出ていましたね。これ、一緒にするなとおっしゃってますが、そんなことがなかったと辻元議員は真っ向から否定しているわけであります。これも証明しなければいけないことになるわけであります。
そうしたことが『ない』と言っている人に対して、『ある』と言っている人が証明しかねればいけないわけで、たった2人っきりで渡した渡さないとなれば、渡していないということについては証明の仕様がないというのが常識で、『悪魔の証明』と言われているわけです。彼らが出してきたものが果たして本当だったかについては、しっかりと検証されるべきだろうと思っています。


辻元デマについては後述しますが、ここで安倍首相は「たった2人っきりで渡した渡さないとなれば、渡していないということについては証明の仕様がないというのが常識で、『悪魔の証明』と言われているわけです」と発言してしまっています


安倍昭恵さんはFacebookの投稿という形ではありますが、
「本日、籠池さんは、平成27年9月5日に塚本幼稚園を訪問した際、私が、秘書に「席を外すように言った」とおっしゃいました。しかしながら、私は、講演などの際に、秘書に席を外してほしいというようなことは言いませんし、そのようなことは行いません。この日も、そのようなことを行っていない旨、秘書2名にも確認しました」
と語っており、安倍昭恵さんの言葉を信じるのであれば、谷査恵子さんら秘書2名は席を外しておらず、「たった2人っきりで渡した渡さない」という状況は存在せず、「悪魔の証明」が必要になる場面は起こっていないはずです。
安倍首相がここで「悪魔の証明」を持ち出したということは、安倍昭恵さんと籠池理事長が「たった2人っきり」になったということを認めてしまっているのです。つまり、安倍首相の国会での発言を正しいとするならば、安倍昭恵さんが嘘をついているということになります。
つまり、首相夫妻の証言が真っ向から対立している以上、安倍昭恵さんの証人喚問は待ったなしという墓穴を掘ってしまったことになります。



◆辻元デマという墓穴
上記答弁の中で安倍首相はよりにもよって産経新聞の辻元デマの記事に触れ、辻元議員が「3つの疑惑」がデマであると照明しなければならないとしています。


御党の辻元議員との間にも同じことが起こっているじゃないですか。辻元議員は、メールの中で書かれていたことが、今日、産経新聞に『3つの疑惑』と出ていましたね。
これ、一緒にするなとおっしゃってますが、そんなことがなかったと辻元議員は真っ向から否定しているわけであります。これも証明しなければいけないことになるわけであります。
当該のデマ記事はこちら。
【森友学園問題】民進・辻元清美氏に新たな「3つの疑惑」 民進党「拡散やめて」メディアに忖度要求 – 産経ニュース


そもそも論ですが、安倍首相を始めとする自公維の質問者は籠池理事長の証言には信憑性がないことを躍起になって見せようとしていました。しかし、その信憑性がないはずの籠池理事長の妻の、証人喚問でも参考人招致ですらない単なるショートメールの文面を真に受けてしまっているところをまず押さえておきましょう。
そしてこの件に関しては菅野完氏が籠池夫人に直接電話インタビューを行い「私は(侵入を)見てません。娘がそう言ったので。(そう思ったから書いた?)はい。事実を確認したわけじゃありません。(何のエビデンスもないと?)はい」という証言を得ています。
また、荻上チキ氏は「工作員」とされた作業員からも証言を取り、疑惑が全くの嘘であることを証言しています。

【森友学園問題】「まったく面識もない」?辻元清美議員に関する“疑惑”報道で「工作員」とされた作業員が証言【音声配信&書き起こし】TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」_TBSラジオAM954+FM90.5~聞けば、見えてくる~


これらによって辻元議員の「3つの疑惑」の打ち消しが「悪魔の証明」であるどころか、逆に安倍首相は自らが完全にデマに踊らされていたことが判明してしまいました。
しかも出所が信憑性のないはずの籠池理事長の、その妻のメールだというお粗末っぷりです。
そして安倍首相は3月13日の参院予算委員会の場で、福島みずほ議員から「第二の森友学園」と呼ばれる加計学園の疑惑について質問を受けた際
「それ、あなた責任とれるんですか?これ全く関係なかったら。まず申し上げましょう、今、おそらく週刊誌を元に言ってるかもしれませんからね」として「責任取れるのか」「誹謗中傷は止めて頂きたい」「侮辱するような言辞は止めて頂きたい」などと恫喝しているのです。
週刊誌報道に基づく質問が侮辱であり、責任問題に発生するのであれば、まとめサイトに端を発した産経新聞の報道に乗っかって野党議員を攻撃することも当然ながら同様に侮辱であり誹謗中傷であり、責任問題になる話です。
つまり、安倍首相はここで福島みずほ議員に対して「責任取れるのか」と恫喝したような話を辻元清美議員に対して行っていたということ。しかも、加計学園に関しては36億円にも上る「優遇」がありましたが、辻元議員に関する報道は上記のように完全なデマで「全く関係なかった」訳です。安倍首相はどのようにして責任をとってくれるのでしょうか?



というように、安倍政権は無理に無理を重ね、嘘に嘘を重ねては自爆し、墓穴を掘っています。当然ながら安倍昭恵さんは証人喚問されなくてはなりませんし、安倍首相は辻元議員をデマで攻撃した責任を取らなくてはなりません。
しかし何よりも問題なのは、内閣総理大臣を中心とした政権与党がこのような少し調べれば嘘と分かる嘘で無理矢理塗り固め、しかも簡単に語るに落ちてしまうような政治を日本の中枢で行っているということ。…



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