密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

トランプを巡る勢力争い・側近の抗争

今、アメリカのトランプな人たち以外で、とても危険視されているのか、首席戦略官・上級顧問のスティーブ・バノン。 同様に懸念されていたのが、トランプの愛娘イヴァンカの野心家の夫ジャレッド・クシュナー。
選挙中最も早くから’協力体制に入っていた、ニュージャージー知事クリス・クリスティーが最終的の追い出されたのも、クリスティーが検事時代、クシュナーの父親を起訴した遺恨による。


この二人が対立しているというゲンダイの記事。アメリカのユダヤ系雑誌と保守系雑誌(元KKKのディビット・デュークが書いている)双方が、バノンがクシュナーを押し出していることについて書いているが、ひと月前は両者のいい関係を報じていたそうで、この抗争はトランプ就任後の、権力争いだろう。

ジャレッド・クシュナーがいま、蚊帳の外に置かれている――。


 言わずと知れたドナルド・トランプの娘婿で上級顧問のクシュナー。ハーバード大卒の秀才がいま、トランプの側近たちから距離を置かれているとの情報が入ってきた。


 理由はクシュナーが厳格なユダヤ教徒であるからだ。オーソドックス(戒律厳守)のユダヤ教徒であるため、安息日(金曜日没から土曜日没まで)は基本的に仕事をしないのだ。サバスと呼ばれる安息日は電気機器を使わないし、火も使わない(料理をしない)といった戒律を守っている。


 ホワイトハウスは行政府の頂点で、多くのスタッフは週7日24時間体制で仕事をする。過重労働が当たり前の世界で、週に1日は電話に出ないし、車の運転もしない。さらにテレビも見ないというのは、ほとんどあり得ないことである。


反ユダヤ思想を持つといわれる首席戦略官・上級顧問のスティーブ・バノンは、クシュナーが安息日で帰宅した27日(金)夕方、トランプをけしかけるようにして重要な大統領令に署名させた。それがシリアやイラクを含む中東7カ国の国民の入国制限を記した、いわくつきの大統領令である。


 さらにバノンは3日、ホワイトハウス内の国家安全保障会議(NSC)の常任メンバーに就いた。それも金曜日だった。外交経験がないバノンがNSCに入ることは異例で、トランプ政権の外交政策は今後、バノンの意向が色濃く反映されそうだ。


 バノンはクシュナーを「グリーン(青二才)」「ソフト(軟弱な)」などと陰口を言って軽視。ニューヨーク・タイムズ紙も安息日にいないクシュナーを指して「クシュナーはどこにいる?」と題した記事を載せたほどだ。


またニューヨーク・デーリー・ニューズ紙は「側近の間でいま権力闘争が起きている。その中でバノンが最も力を行使している。クシュナーは経験不足が露呈している」と書いた。


 クシュナーはバノンにいじめられて、妻イバンカとホワイトハウスを去る日が来るのだろうか。それともトランプがバノンの「危険性」を認識して解任するか。


 近い将来、トランプの決断が下されるかもしれない。


この筆者の堀田佳男氏、大変鋭い視点と、深い情報源をお持ちのようだ。
トランプ政権は発足当時から、選挙時の協力者を追い出し、切り捨ててきた。その陰にこの二人の存在があつたのだか、その二人が、雌雄を決する権力争いを始めたとなると、大変面白い。バノンは国家安全保障会議(NSC)の常任メンバー就くなど、トランプへの影響力を増し、もう、無理が通れば道理引っ込む横暴ぶり。
ただ、トランプは、イヴァンカを”過剰に”愛しており、彼曰く”最高の女”である娘の夫と、今のところ、自分の強権ぶりを支えるバノン、最終的にどちらを取るか?というと、
案外バノンを切り捨てるような気がする。イヴァンカ自身も知性のある女性なので、自分の父親への影響力を夫のために上手に使う可能性もある。
独裁者は、ナンバー2に疑心暗鬼になりやすい。ましてや家族以外信用せず、子供達に周りを固めさせて生きてきたトランプだ。
どういう経緯にせよ、バノンがコケてくれれば、大変嬉しい。


イヴァンカに頑張ってもらいたい。


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