トランプ弾劾裁判の可能性と、共和党の機略
陰謀論は好きじゃないが、共和党、特にポール・ライアンなどの強権右派がトランプと協調体制をすんなり引いていること、選挙結果に影響しない時点で、トランプ〜ロシア・ラインの追及が行われていること、スキャンダル流出。これらは、トランプ弾劾に向けてのシナリオと読める。
すべての利害はロシアートランプ〜共和党のヒラリー潰しで一致。
トランプ以外の共和党の候補であれば、ロシアと結託などという危ないことはできないし、同時に普通にヒラリーに勝てる候補もいなかった。
穴馬トランプのクレージーポピュリズムと、数多の暴言愚行が、反ヒラリー勢力で有効と見るや、手段を選ばず、ロシアと共謀。見事に目的を果たした。
そして、彼ら共和党が抱えた爆弾、民主主義の選挙の混乱をロシア共謀という国民への裏切り、トランプのロシアに握られているという個人的スキャンダル、国を2分する彼の差別発言と過去の愚行、入国当時のミレニア夫人の不法滞在の疑い、トランプ大学に始まる彼の無責任な金儲けと、会社経営の存続問題。このお荷物を、弾劾裁判で排除し、彼ら共和党右派バリバリのペンスが大統領にというシナリオ。 ペンスが大統領選に名乗りを上げても、ヒラリーと渡り合えるところまではいかない目立たない泡沫候補だっただろう。
オバマ憎しの彼の政策白紙化、保守系最高裁判事の選任、堕胎禁止の法制化など、積年の極右の願望の実現も可能となる。
トランプは、ある時は民主党、ある時は共和党と、コロコロ政治姿勢を変え、一貫性がない。彼ら共和党に取っても信用のおけない人物であることは確か。
大統領のみに適応される弾劾裁判は、通常の人であれば糾弾されないことも、弾劾の対象になる。トランプタワーの王様なら誰も追及しないことも、こと大統領となれば話は別。
というのが、私の”共和党の陰謀”論ですが、さてどうなりますか。
いよいよ20日(日本時間21日午前2時過ぎ)に新しい米大統領が誕生する。だが米国内では早くも法学者、議員、メディア関係者などから「トランプは弾劾裁判で辞めさせられる可能性あり」との見方がでている。
過去32年間、大統領選で当選者をすべて予測したアメリカン大学歴史学部、アラン・リッチマン教授はワシントン・ポスト紙に述べている。
「別の予測を言わせてください。トランプほど予測不能の大統領はいません。共和党議員も彼を嫌っています。マイク・ペンス次期副大統領の方が仕事がしやすいのです。トランプは安全保障問題か倫理問題で弾劾裁判にかけられるでしょう」
昨年11月の選挙で、ロシア政府がサイバー攻撃に関与していた事実をトランプ自身も今月11日の記者会見で初めて認めた。今後、ロシアとトランプの関係が精査されて、違反・不正行為等があった場合、弾劾裁判は免れないだろう。
ニューヨーク・タイムズ紙のコラムニスト、デービッド・ブルックスも昨年11月、選挙後のコラムで「トランプはたぶん1年以内に辞職するか、弾劾裁判にかけられるだろう」と書いた。
■「半年以内に弾劾」のオッズは3倍
さらに英マンチェスター大学のアンジェリア・ウィルソン教授は「ロシアとの悪しき関係が暴露されて、連邦議員から大統領不適格の烙印が押され、弾劾裁判にかけられるでしょう。1年か1年半で罷免させられると思う」と英インディペンデント紙に語っている。
過半数の国民から望まれていない大統領だけに、弾劾裁判への流れは意外に早く訪れるかもしれない。ちなみに、弾劾というのは大統領などの公職者が違反・不正行為によって訴追され、最終的に罷免させられることだ。過去に弾劾裁判にかけられたのは2人だけ。第17代大統領のアンドリュー・ジョンソンと1999年のビル・クリントンだが、両大統領ともに無罪判決を受けている。リチャード・ニクソンは1974年に弾劾裁判にかけられそうになったが、その前に辞職した。
アイルランドのブックメーカー「パディー・パワー」によると、トランプが半年以内に弾劾されるオッズは3倍。さあ、読者の方はどちらに賭けますか。
アンドリュー・ジョンソンはリンカーン大統領暗殺事件後は大統領に昇格。リンカーンがやり残した南北戦争の戦後処理をおこなった。黒人奴隷の処遇は南部諸州の判断に委ね、大統領特赦で多くの南部人指導者の政治的権利を復活させた。
戦後、北部出身で奴隷制反対論者の共和党内の多数派は黒人解放・奴隷制廃止の方向に動いたが、ジョンソンは奴隷制廃止を唱える議会と対立。拒否権を29回行使しているため弾劾された。(by wiki)
アンドリュー・ジョンソンは故リンカーン大統領の方針を大きく変えてことへの糾弾、ビリ・クリントンは職員との浮気問題。ニクソンはウォーターゲート事件(裁判前に辞任)さて、ロシアとの共謀+倫理問題であれば、どうだろうか?
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