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安保法は「国民の敗北」・「基盤」は破壊され続けている。

朝日;特集ワイド・「クーデター」で立憲主義破壊 憲法学者石川健治・東大教授に聞く
http://mainichi.jp/articles/20160502/dde/012/010/009000c?fm=mnm
憲法記念日の今日、今までの安倍政権の憲法蹂躙、破壊の足跡をたどり認識を新たにする、朝日新聞の良特集。「現代憲法学の鬼才」と評される石川健治・東京大教授が語る。


安倍政権に寄る憲法破壊は2012年12月の政権発足直後、安倍首相が96条改憲を言い出した事に始まる。


現在の「衆参両院の総議員の3分の2以上」から「過半数」の賛成で可能にしたいという。「憲法秩序を支える改正ルールに手をつけるのは憲法そのものを破壊することであり、革命によってしかなし得ない行為だ。支配者がより自由な権力を得るために、国民をだまして『革命』をそそのかす構図です」

立憲主義の大切さについて石川氏はこう語る。

立憲主義とは「憲法に基づく政治」「憲法による権力の制限」を意味する。なぜそれが大切なのか。石川さんは語る。「支配者は自らを縛る立憲主義のルールを外したがるものです。支配者を縛ることは、権力の恣意(しい)的な法解釈や法律の運用を防ぐという意味で、被支配者、つまり私たち国民すべてに利益がある。支配者による人権侵害を防ぎ、法律が国民に公平に適用される社会のために、立憲主義は不可欠なのです」



96条改正は与党内部を含めた多方面の批判を浴びたため、政権は口をつぐんだが、

14年7月、9条の解釈を変更し、集団的自衛権の行使を一部容認する閣議決定

これこそまさに、立憲主義を揺るがす事態だった。



「法学的には、クーデターです」。眉間(みけん)にギュッとしわが寄った。「従来の解釈は、国が当然に持つとされる個別的自衛権を根拠にして、自衛隊は9条で定めた『戦力』ではない『自衛力』だ、という新手の論理構成を持ち込むことで一応の筋を通していました」と一定の評価をして、こう続けた。
 「他方で、日独伊三国同盟のように共通の敵を想定して他国と正式に同盟を結ぶことは、9条によって否定された外交・防衛政策ですが、日米安保条約が次第に『日米同盟』としての実質的な役割を持つようになりました。その中で『同盟』の別名と言ってよい『集団的自衛権』を日本は行使できない、という立場は、現行の憲法の枠内で論理的に許容される“最後の一線”です。それを破ってしまったら、これまでに築かれた法秩序の同一性・連続性が破壊されてしまう。そういう意味で、正式な憲法改正手続きをとらずに9条に関する解釈の変更という形で、憲法の論理的限界を突き破った閣議決定は、法学的にみれば上からの革命であり、まさしくクーデターなのです」


石川氏は安保関連法案の成立は左派や,反対派の敗北で派なく,国民全ての敗亡だという。


解釈改憲と安保関連法の成立は、安倍政権を支持する人々の勝利であり、9条を守りたい人々の敗北だ−と見る構図だ。「いや、そうではありません。私たち全員が負けたのです」と切り出した。「立憲主義は主張の左右を問わず、どんな立場を取る人にも共通した議論の前提です。安倍政権はこの共通基盤を破壊しました。だから私たち国民全員が敗北したといえるのです」



 国民が敗者−−。戦後、新憲法のもとで築き上げた共有財産が崩れたというのだ。大切な土台は突然破壊されたわけではない。安倍政権は13年8月、集団的自衛権行使に賛成する官僚を内閣法制局長官に登用した。「法の番人」の独立性を保つため長官人事に政治力を発揮しない、という歴代内閣の慣例を破った。さらに昨秋、野党が要請した臨時国会を召集しなかった。憲法は衆参どちらかの総議員の4分の1以上の要求があれば召集せねばならない、と規定しているにもかかわらず。「基盤」は破壊され続けている。


安保法は「国民の敗北」 最後の一線指摘
 熊本地震後には、緊急事態条項を憲法に加えるべきだという声が自民党から出ている。石川さんはまたも立憲主義が脅かされることを危惧する。「大災害のような緊急事態が起こることはあり得るけれども、それには災害対策関連法で対応できます。緊急事態条項の本質は一時的にせよ、三権分立というコントロールを外して首相に全権を委ねること。これも立憲主義の破壊につながりかねない。『緊急事態に対応するために必要』という表向きの言葉をうのみにせず、隠された動機を見ねばなりません」


 石川さんは「憲法を守れ」とだけ叫ぶことはしない。「日本国憲法は権力の制限や人権尊重を最重要視する近代立憲主義の上に成り立っています。『政権がそれ以上踏み込めば立憲主義が破壊される』という、越えてはいけない最後の一線はここだと指摘し続けることが、僕の役割だと思っているのです」


 憲法学者の毅然(きぜん)とした覚悟と誇りを見た。


こうして振り返ってみると、戦争の教訓から,戦後日本人に中に根ざしてきた、良識.その上に無言に支えられてきた平和憲法。安倍政権はこの良識の部分を突き崩し、力ずくの破壊を行ってきたし,これからますますその勢いを強めようとしている。


彼らの行った”上からの革命=クーデター”である、集団的自衛権行使容認の閣議決定を,覆し、戦争法を廃止することが、国民は敗北から,立ち上がり新たな勝利を手にする

第一歩なのだろう。


安倍政権の次なる野望、熊本・九州災害を,好機とばかり利用して、権力を一手に握れる,緊急事態条項の設立。幸いNHK調査に寄ると70%が必要無いと答えているそうだ。安倍政権の暴走に寄って,今まで無関心だった自国の憲法、人権、国民主権、立憲主義などを,多くの人たちが再考し認識を深めている証拠だ。


次期選挙は”上からの革命”を覆す、大事な第一歩。野党共闘も纏まってきた。下品な自民の保管勢力お維新は京都で民進党にボロまけ、橋本メッキが剥げて無惨な状態。


この災害で安倍氏も、ミスディレクションに惑わせれずにいる事も大きい。



希望は大きくなってきた。頑張れ,野党共闘!!!


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