密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

「歴史は繰り返すかもしれない」中国の肖千駐豪大使

異次元軍拡をごり押ししている岸田政権。敗戦が悔しい戦争を知らない子供たちが、戦争を夢見て、失われたニッポン魂を取り戻そうと躍起だ。ロシアのウクライナ侵略を利用して国民を脅し、全く意味不明の先制攻撃容認をお馴染みの字面を変えて作戦で、反撃能力などとのたまい、お得意の閣議決定で、もう決まったことというイメージを流布定着を図る。先んじて財源論を全面に出している。財源論より、憲法違反の議論が先。


勇ましいイメージが好きで、しかし臆病で、柳を幽霊に見えてしまう、平和日本の国民。
こうもあまちゃんバカの右翼政治家たちの口車に乗るとは、いささかガッカリした。


どれだけのウクライナ女性や子供たちが国外に脱出しているのか?命からがら辛い逃亡を強いられていたが、それでも地続きで逃げられた。他国にいる親類縁者を頼って逃げる家族も多い。日本の人々はどうやってどこは逃げる?他国に縁者のいる人がどれだけいる?
全てを失う、それでも命を守るため逃げなくてはならない。勇ましく諦めないウクライナの男性諸氏をお手本に、逃げ場がないけど戦うぞ!!一億総玉砕だ!!などというのは、想像力の中だけで成り立つ姿だ。上級市民のみ海外に非難が可能。他は狭い国土を逃げ惑い、いやその前に、放射能汚染が各地に広がる。”敵国”の方が人道的落としどころを考えて行動するだろう。人権意識後進国のマッチョ日本政府は、そういう想像力さえ働かない。
彼らが判断の甘さに気づいた頃は、もう遅い。アメリカが出張って手打ちをしてくれるまでやられ続ける。日本はスタミナがない。いくら予算を増やして武器兵器を集めようと、兵士という人的資源もなく、兵站という原資もない。
そもそも、この軍拡・反撃必要世論の発端は、ウクライナのアメリカが派兵しない、という事実を早のみこみして、”アメリカは守ってくれない!!パニック”によるものだ。
アメリカは戦争をし続け、そのマイナスも身にしみているし、また自分たちが動くことの意味をある程度理解している、MAGA以外の人々は。だから、筋の通らないことはしないし、できない。
安倍さんが望むように、アメリカをバックに勇ましく先陣を切る日本、のような行動は、アメリカは望まない。そんなに表層的なことではない。結局最後は多少であれ、煽りを食うからだ。


そもそも、反撃されそうだからと、主観的根拠をもとに、他国の領土に攻撃を加えれば、これは先制攻撃だ。宣戦布告だ。こういうことこそ、アメリカのお伺いをたてるならいいが、いきなり突出して、”やっちゃえ日本!!”のようなことをする要素がある。一番危ない安倍さんはもういないが、それでも、忖度でアメリカの意向を見誤る可能性は未だ大いにある。


今日CNNにこんな記事が上がった。

シドニー(CNN) 中国の肖千駐オーストラリア大使は10日、旧日本軍が第2次世界大戦中にオーストラリアを攻撃したことに触れ、日本は同じ行為を繰り返す可能性があるとして、対日関係には慎重になるべきだと主張した。
肖氏は首都キャンベラにある中国大使館での記者会見で、「我々が歴史を忘れれば歴史は繰り返すかもしれない」と言及。「第2次大戦中、日本は豪州を侵略してダーウィンを爆撃し、オーストラリア人を殺害し、オーストラリアの捕虜を人道的に受け入れがたい方法で扱った」と述べた。
肖氏はまた、日本はオーストラリアへの大戦中の行動について謝罪していないとの誤った主張を展開。そのために同じ行為を繰り返す可能性があるとした。


肖氏の発言は、日本の山上信吾駐豪大使の発言について記者に問われた際のもの。
山上氏は10日のオーストラリア紙に掲載されたインタビューで、オーストラリアと日本は対中関係には慎重であるべきだと述べ、理由として、政策や戦略に関する中国の基本姿勢に変化が見られないことを挙げた。
CNNは山上氏の事務所にコメントを求めているものの、返答は得られていない。オーストラリアの公共放送ABCは、肖氏の発言に「困惑している」との山上氏の言葉を伝えた。


日本が中国を仮想敵国化しているのは見え見えで、その日本が大軍拡、恣意的判断で先制攻撃可能な国の方向性づくりに余念がない昨今の風潮を見れば、かつての侵略国の姿を思い出すのも無理はない。もちろん戦後賠償は一応決着しているので、肖千大使の発言は、いささか煽りを含んでいる。それでも、まず口火を切ったのは、日本の山上駐豪大使であるらしい。

日本の駐豪大使による暴言、中国大使館が反論


発信時間:2021-08-31 15:50:43
 日本の山上信吾駐オーストラリア大使は29日、豪スカイニュースの司会者であるスミス氏のインタビューを受けた際に、再び気炎を吐いた。中国との関係の問題について言及した際に、豪州は「孤軍奮闘ではない」と述べた。

 山上氏は最近、対中問題について異常に熱心な姿勢を示しており、多くの外交の場で「豪州は中国との関係処理を非常によくやっている」と称賛し、かつ頻繁に豪メディアのインタビューに応じている。豪ABCによると、山上氏は7月下旬に公の場で、中国からの経済的な圧力に対処する豪州の行動に「賛意」を表した。山上氏は何度も多くの場で、「豪州は孤軍奮闘ではない、日本と豪州は共に立つ」という決まり文句を口にしている。豪紙「ブリスベン・タイムズ」のインタビューでは、中国企業のダーウィン港の賃貸問題について仲違いを唆し、「日本の佐世保や横須賀港で同じようなことが起きるとは想像できない」と述べた。


 山上氏の度重なる暴言について、駐オーストラリア中国大使館は先月公式サイトに「駐オーストラリア中国大使館報道官の発言」と題した声明を発表し、「日本の駐オーストラリア大使は中国について気炎を吐いた。この人物は先ほどキャンベラでの外交活動において、日本軍国主義が第二次大戦中に犯した深刻な罪を公然と美化し、当然ながら中国大使からその場で厳しく非難された。彼は中国大使を宴会に招待したが、言わずと知れた理由により婉曲的に断られた」と明確に指摘した。また「中国の経済規模は2010年に日本を抜いた。しかし今日も一部の帝国の夢を持つ日本人が歴史と現実を直視できていない。ところが歴史の発展がこれらの人物の意志によって変わることはない」とした。


 ABCは今月、中国側の態度について「駐オーストラリア中国大使館は日本の大使による悪辣な発言を非難した」と報じた。スミス氏はインタビュー中に本件について山上氏に質問したが、後者は過激な発言をしたことを否定し、本件に関する議論を続けないと弁解した。


中国メディアサイドはこう記しているもし山上大使が、肖氏の発言に「困惑している」というのなら、彼は外交官としての資質に欠ける。この発言は、2021年8月、まだ安倍さん健在で、こういう経路の発言は日本政府内で受けが良かっただろう。中国メディアの悪意ある解釈というより、官邸の顔色を伺った大使のウケ狙い発言、そして公に糾弾され、とぼけた、という方が、納得できる。



日本与党政治家・閣僚たちは自分たちの思い込みだけで、過剰な発言をよく考えもせず行いがちだ。何しろ、安倍政権以来、国の中枢には暴言・迷言・嘘・言い逃れがあふれていてきた。さらに最悪なのはそれらの発言に事実を沿わせようと改ざん・忖度が横行しているということだ。そういうことは、メディアの力の弱い、素直で、無思考で、惑わしやすい人々の多い国内では通用するかもしれないが、国際社会では絶対無理だ。


日本の戦後対応・謝罪・補償に対しては、長く納得を得られず、未だに引きずることもある。明快に国際法の元決着をしたことを蒸し返していいとは思わないが、加害側の高飛車な態度や、被害を受けた人々の気持ちを無視し、国の上層部の都合判断で押し付けた結果であれば、もちろん遺恨は残る。


そして、忘れてはならないのは、日本は残虐な加害行為を行った侵略国であり、いくら日本国内で修正しようとも、変えがたい国際的認識なのだ、ということを忘れてはいけない。
日本国内を歴史修正して、日本を再び侵略できる国、”強い”日本にしたい人たちが大勢出てきて久しいが、世界が日本を評価するとすれは、日本の素晴らしい平和国憲法の理念と、それを体現すべく努力している日本国民だろう。


内弁慶の二枚舌外交ならまだしも、最近は軍国礼賛が表面化し、そうした発言が不用心の独りよがりを極めている。暴言王麻生太郎が、国民がまるで軍拡を支持しているかのように、宣わったようだ。インターネット時代、どこの国にでも伝わる。
まさに、肖千大使のご懸念どうり、
「我々が歴史を忘れれば歴史は繰り返すかもしれない」
そしてこの懸念は日本国民こそ、しっかり持つべきだ。


(アメリカの日本市民に対する無差別大量殺戮について、アメリカにおいても歴史上最悪の戦争犯罪と認識されている。大統領が、高官が原・水爆投下地を訪れ、千鳥ヶ淵で献花をするも民主党政権においては重要な行動とされている。ただし多くのアメリカ人は、原・水爆投下の決断はやむを得なかったという認識も持っている。原爆投下を肯定する催しに際しては、多くの日系人が抗議活動を続けている。レーガン大統領時、日系人で収容所に送られた家族に、戦後補償と、謝罪を行った。)


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