密接な関係にある他国から

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Twitter買収;イーロン・マスク氏の理想郷

世界で1・2を争う資産家、米起業家のイーロン・マスク氏。宇宙開発企業スペースXの創設者およびCEO、電気自動車企業テスラ (Tesla Inc.)の共同創設者、CEOおよびテクノキング、ソーラーシティの会長等。Twitter社所有者。
2022年推定保有資産は2190億ドル(約27兆円)


最近ではウクライナのアプローチに答え、彼の企業の一つ、宇宙ベンチャー「スペースX」の衛星通信システム「スターリンク」をウクライナに無性提供して話題になり、その後、支援の停止を示唆したことで、ゼレンスキー大統領と一悶着し、米政府に費用負担を求めて断られ(CNNによると、スペースXは先月、米国防総省に宛てた書簡で、米軍が月数千万ドルの費用を負担しなければ、支援を打ち切る方針を示したという。マスク氏は先週のツイートで、スペースXはこれまでの支援で8千万ドル(約120億円)を負担しており、年末までに費用は1億ドルを超えるとの見通しを示していた。)
結局、「ああ、もう、いいよ!!続ければいいんだろう!!」的な”捨て台詞”で、停止を
撤回した。


この世界のトップ資産家は、思想不安定な人?正しいことをしたい人?でも信念ではない人?バ*と天才は紙一重?と言う不安な印象を強くした。


そのイーロン・マスク氏が、長く懸念のあった、Twitterの買収完了した。

米起業家のイーロン・マスク氏は27日、総額440億ドル(約6兆4000億円)で米ツイッターの買収取引を完了した。複数メディアが報じ、ツイッター社の投資家が確認した。


マスク氏による買収完了で、ツイッター社のパラグ・アグラワル最高経営責任者(CEO)とネッド・シーガル最高財務責任者(CFO)はただちに解雇されたという。


ニューヨーク証券取引所はウェブサイトで、28日のツイッター株は取引を停止すると表示。
マスク氏はかねて、買収後はツイッター社の株を非公開化する方針だった。
マスク氏は27日午前、「広告主へ」と題して、「自分がツイッターを取得したのは」「金もうけのためではなく、自分が愛する人類を助けるため」、「文明の未来のため」とツイートしていた。そのあと、ツイッター本社のコーヒーバーにいる様子だという自分の写真をリツイートしていた。


さらにその前には、サンフランシスコのツイッター本社内に入る自分を映した動画をツイート。洗面台(英語でsink)を両手で抱えた自分の姿に、「let that sink in!(これをじっくり考えてみて!)」と書き添えていた。

Think(考える)とsink(シンク)をかけたダジャレ。むっちゃ無邪気な笑顔。

買い占めた会社のロビーでこのパフォーマンス。
また自分のツイッター・アカウントのプロフィール欄を「Chief Twit」と変更した。「Twit」には、イギリスの俗語で「ばかもの」の意味もある。
この人のユーモアセンスはビミョ〜だよねぇ。
多くのアナリストは、マスク氏が支払った金額は、多くのIT大手が株安に直面する中、ユーザー拡大に苦労するツイッター株の時価に対して過大だと評している。


これについて米電気自動車大手テスラの最高経営責任者(CEO)でもあるマスク氏は最近、ツイッターについて「長いこと停滞していたものの、とてつもない可能性がある資産だ。ただし確かに自分も他の投資家も、今はツイッターに払いすぎている」と話していた。


マスク氏は27日のツイートで、次のように書いていた。
「僕がツイッターを取得したのは、文明の未来のため、共通のデジタルな町の広場が必要だからだ。健全な形で、暴力をふるうことなく、幅広い考えを話し合うことのできる場所が。今では、ソーシャルメディアが、極右と極左のエコーチェンバー(自分が聞きたい意見だけが増幅されて響く空間)になって、さらに憎悪を生み出してこの社会を分断する、そういう危険が増している


「ほとんどの伝統的メディアはクリックをひっきりなしに追求することで、こうした極端な分断をあおり、材料を提供してきた。それが自分たちの収入になると信じているからだ。しかし、そうすることで対話の機会が失われてしまう。だから僕はツイッターを買った。それが簡単だからでも、金もうけになるからでもない。自分が愛する人類を助けるためにそうした。(中略)もちろんツイッターは、誰でも何でも好き勝手に言えて何の責任もとらない、そんな無法地帯になってはならない! 国の法に従うのに加えて、このプラットフォームは温かい、全員を歓迎する場所でなくてはならない。自分の好みに従って、望む経験を選べる場所でなくてはならない」


買収への長い道
マスク氏は今年1月からツイッター株を取得し始め、3月の時点でツイッター株の5%を取得。4月初めにはツイッターの9.2%株式を所有し、筆頭株主になったと発表した。


4月末には、440億ドルの買収計画で取締役会と合意したものの、7月には偽アカウントの数がツイッター側の説明より多いなどと懸念を示し、買収を撤回した。


ツイッター幹部らは、この非難は当たらないと主張。マスク氏が買収をやめようとしているのは、価格を心配しているからだとして、買収実行を求める訴えを起こした。


マスク氏側は10月になって、裁判手続きの終結を条件に、買収の完了に向けて進むつもりだと表明した。


今後はどうなる
マスク氏は、「言論の自由絶対主義者」を自称し、ツイッター社による投稿内容へのモデレーション(監督・管理)方針をかねて批判してきた。


アメリカの右派からはツイッター社が保守派の声を抑制してきたという批判が長く続いているが、ツイッター社はこれを否定してきた。

ドナルド・トランプ前米大統領のアカウントは、2021年1月6日の議会襲撃事件を機に、「暴力行為をさらに扇動する恐れがある」として凍結されているが、マスク氏は今年5月の時点で凍結を撤回する意向を示している


勘弁してくださいよ!!! こう言う仮想世界の”お金”で成功した人、そのお金で社会を動かせる力を確信している人特有の、唯我独尊の感覚、血肉ではなく頭脳で世界を引っ掻き回す。発言が刺激的で正義が自分にあるという酔いは、日本でもプチ・イーロン・マスクのお騒がせが散見される。幼児性がなければ、意外な発想も出てこないのだろう。しかし彼の発言のイメージ先行の危うさや発想の整合性のなさは、ビックベービーと喩やされたとトランプに近しい危険性も感じる。ネット社会は彼の大きなおもちゃ箱?


いやトランプとは大きく違うだろう。物理学分野では天才的能力があり、生まれ育った、南アフリカが、当時アパルトヘイトを行うための徴兵があったことに、彼は「兵役につくことは、それ自体私には問題はないが、南アフリカ軍で黒人を抑圧することに時間を費やすのは、あまりよい方法のようには思えなかったと述べている。
1995年に高エネルギー物理学を学ぶためスタンフォード大学の大学院へ進むが、2日在籍しただけで退学し、弟キンバルとともに、オンラインコンテンツ出版ソフトを提供するZip2社を起業する。この会社はのちにコンパック社のAltaVista部門に3億7百万ドルで買収され、マスクは2,200万ドル(約25億円)を手にした。規格外のスーパーな人なだけに、どこに飛んでいくかわからなう怖さがあり、その怖さとは、Twitterと言うアメリカを混沌と対立に巻き込んだフィールドを再び悪化させる”自由” が ”さらに憎悪を生み出してこの社会を分断する、そういう危険”を生み出す可能性である。


他方、モデレーションを緩めれば、憎悪表現(ヘイト・スピーチ)がこれまで以上に大量に出回ることになるのではないかと、懸念されている。

こういう一般の常識ある人々の懸念は、すっ飛ばしてしまう。その結果、彼のような天才を押しつぶすのは、不満を抱える愚かな普通の人々の群れだ。


さらにマスク氏は、ツイッターには「すべてのためのアプリX」を将来的に組み込むつもりだとしている
これはたとえば、中国のアプリ「WeChat」のように、メッセージ、ソーシャルメディア、支払い、食べ物の注文など、多様な機能を集約したアプリになるのではないかと推測されている。


(英語記事 Elon Musk completes $44bn Twitter takeover)


インターネット社会の広がりについて行ってるとは到底言えない、スマホ一つ使いこなせない人間が、イーロンマスク氏について書くことは、きっと”盲目の僧たちと象”の状態なのだろうと言うことは自覚している。アメリカには、ツァラトゥストラがゴロゴロいる。
それにしても、「誰でも何でも好き勝手に言えて何の責任もとらない、そんな無法地帯になってはならない! 国の法に従うのに加えて、このプラットフォームは温かい、全員を歓迎する場所でなくてはならない。自分の好みに従って、望む経験を選べる場所でなくてはならない」と言う言葉の Contradictoryが不安なのだ。
「このプラットフォームは温かい、全員を歓迎する場所でなくてはならない。」それは不可能だし、それでも共存するために”法”を持つ必要がある。Twitter王国の王様になって、王政のルールを敷いて、自由平等の国を作りたい絶対君主も、いずれ、というかすでに、理想と現実のギャップに直面するのではないか?そこに至る過程の混乱で、トランプとその支援者たちを排除したTwitterを再び解放し、彼らの24年の大統領選の有利に道を開くようなことになることは、とても恐ろしい。


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