密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

中世逆行の最高裁暴挙に対する戦い方

前回も書いたけれど、まったくひどいことが起こった。すでに中絶禁止の法制化を望む保守的な州では、堕胎を扱うクリニックに閉鎖が始まっている。こんな国の体制で国際社会でリーダーシップが取れるのか?人権を語れるのか?と憤っても、どうにもならない。


しかし、NY州では、セクハラ問題で辞めたクオモ知事に代わって、キャシー・ホーコル副知事が知事に昇格して修正を担っている。そして歴代初の女性知事は、毅然と素早く具体的な対応を打ち出し、勇気付けられた。
<知事のプレスルームの発表>
米国最高裁判所の判決を受けて、キャシー・ホーコル知事とニューヨーク州保健局は本日、ニューヨーカーとすべてのアメリカ人がニューヨークで”中絶は常に安全で合法であり、アクセス可能であるということを知らせる、強力なマルチプラットフォーム公教育キャンペーンを発表しました。州全体のキャンペーンには、マルチプラットフォームの広告活動と新しいWebサイトが含まれ、ニューヨークでの堕胎の権利、プロバイダー、サポート、および支払いオプションに関する情報の一本化したアドレスを提供します。


「私たちはこの暗い日が来ることを恐れていましたが、ニューヨークはそれを準備することを躊躇しませんでした」とホーコル知事は言いました。 「最高裁判所は、自分の体について決定する能力を評価するすべての人に壊滅的な打撃を与えました。はっきりさせておきますが、最高裁判所は私たちを挫けさせましたが、ニューヨーク州は挫けません。私たちのアクセスキャンペーンは努力に基づいています。中絶が安全で合法であり、ここでアクセスできることを、誰もが知るを確実にするためです。私が知事である限り、この州はあなたを保護します。」


「何十年にもわたる先例を覆し、平等と自分の体を支配する女性の権利に、時計を逆回しにするという最高裁判所の決定は、計り知れないほど、良心に衝撃を与えます。間違いなく、創業の理想を実現するための戦いが続きます。ここニューヨークでは、その戦いを主導します。ここニューヨークでは、中絶は安全で、アクセスしやすく、合法であり続けます。 アントニオ・デルガド中尉曰く 「そして、ニューヨークはこの国中の女性にとって安全な避難所であり続けるだろう。」


統合されたメディアと広告キャンペーンは、英語とスペイン語の両方で州全体で実行され、大量輸送ハブ、ショッピングセンター、空港などの交通量の多い場所において、ラジオやデジタルチャネルを通じて紹介されます。 NYSDOHが主導する広告は、黒、緑、ピンク、紫の4つの異なる色で表示され、すべての人に影響を与える公衆衛生問題としての堕胎アクセスの重要性を強調しています。安全な中絶は、個人の身体的および医学的幸福を保護するのに役立ちますが、家族を始め、自分自身の身体的および精神的健康を考慮する選択と能力が自分自身のままであることを保証します。


NY州とカリフォルニア州は、堕胎を行いたい女性たちの受け入れと保護を表明している。



ただ、州をまたぐ旅のできない貧困層の人々のケア、そうして生まれた子供たちが晒されるネグレクトや暴力、非正規や闇の堕胎による、命に関わる問題をどうするか、が課題と言われている。(だいたい保守派の中には避妊も禁じている人々がいる)


これは共和党が、自分たちの政治的プライドを捨てて、トランプを大統領に押したのは(その結果共和党はトランプに汚染された)この堕胎禁止法という彼らの悲願のためだった。
トランプは扱いづらく、神経のすり減る大統領だったし、選挙制度破壊のクーデター未遂を面白半分(というか子供じみたエモーションで)行なったが、それでもこの最高裁判例はお釣りがくるほど共和党保守派を喜ばせただろう。堕胎禁止などどうでもいいトランプは、共和党の推薦する超保守派判事を3人も送り込んだ。本来オバマ政権で指名される候補を、当時過半数の議会で上院トップのミッチマコーネル主導で強引に、その権利を取り上げた。
その理屈が、任期一年を切ったからだというもので、上院の承認が必要な判事指名絶対賛成を与えないとした、共和党支配の上院の権力の乱用出会った。ともあれ、トランプの残した置き土産が、又してもアメリカの分断と、民主主主義の荒廃を生んでいる。子供たちが犠牲になる銃を持つ権利を主張し、女性の自身の人生を左右する、身体を左右する決定の自由は認めない。つくづく共和党保守派はクレージーだ。


それでも、NY州のように抵抗を続け、この判例による大きな弊害や混乱が顕在化し、市民によって、この非人道的な決定は不当という声が高まれば、中間選挙で、民主党が議会の過半数を維持できれば、バイデン大統領は、最高裁判事の定数を11か13に増やす計画が実現可能になすることができる。


中間選挙で、最高裁暴走で勢いずく共和党保守派陣営にNOを突きつけてほしいものだ。


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