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弾劾裁判、民主党弾劾管理人の主張終了

9日から始まった、ドナルド・トランプ前大統領に対する弾劾裁判の審理。まず、裁判自体の合憲性が検討された。『退任後の大統領を弾劾裁判にかけることが憲法上認められるかどうか』という争点だが、過去の退任した者への弾劾の例もあり、またこれを許せばどの役職の人間も退任まじかに何をしても許されるという悪しき前例を作る。”大統領の反乱”これほどの悪しき前例はないだろう。


トランプ代理人弁護士ブルース・キャスター氏による審理冒頭陳述は支離滅裂と評された。

弾劾管理人(民主党下院議員団)に主張
民主党はこの日の審理でまず、先月6日に連邦議会議事堂が襲われた様子や、その直前のトランプ氏の演説のビデオを上映。

弾劾マネジャー」と呼ばれる検察官役の下院議員の1人、ジェイミー・ラスキン氏(メリーランド州)が、「ここに重罪や軽罪が映っている」、「これが弾劾に相当しないなら、相当するものは何もない」と訴えた。


また、襲撃当日は議会内に娘がいて、彼女が危険な目に遭っていないか心配したと、涙ながらに振り返った。


そして、「これがアメリカの未来であってはならない」、「憲法にのっとった民意を受け入れられないとして、政府と憲法に対して暴力を扇動する大統領を認めるわけにはいかない」と述べた。
さらに、退任する公職者を弾劾裁判の対象から外す「1月の例外」を認めれば、危険な前例をつくることになると主張した。


トランプ弁護士の主張


一方、トランプ氏の弁護士のデイヴィッド・ショーン氏は、2017年のビデオ映像を上映。民主党内にトランプ氏の「弾劾を求める飽くなき欲望」があることを示す証拠だとした。

『民主党が憲法の名の下に実現しようとしているのは、ドナルド・トランプが再び政治職に立候補するのを禁じることだ。しかしそれは、誰が標的なのかに関係なく、憲法に対する侮辱行為だ」


この日の弁護側の主張は一貫性を欠き、口ごもり、支離滅裂と評された。
採決の結果は賛成56票、反対44票だった。トランプ政権で与党だった共和党の議員6人が、「反乱を扇動した」としてトランプ氏の弾劾を求める民主党に同調し、賛成票を投じた。


多くの米メディアは、トランプ氏がこの日、フロリダ州でテレビで弁護士の主張を見て、怒りをあらわにしたと報じた。


2日目10日は本格的真理に入った。
民主党の弾劾管理人たちは、共和党議員も認める見事なパフォーマンス示した。
初日に引き続き、襲撃当日の内部を映した映像を公開。


ペンス前副大統領や議員らが暴徒に狙われ、危機一髪で逃れていたことを改めて見せつける内容だった。それは、その場にいた者でさえその危険な状況と、議事堂警察隊の機転で切り抜けられた、暴徒との鉢合わせの回避、例えばミッド・ロムニー議員が警察官に誘導され、移動しているが突然、反対方向へ導かれた。一人の警察官が、行く手のドアを閉じ、議員の姿を暴徒から隠した間一髪の状況や、避難中の議員たちが、ガラスを破っている暴徒の前を非難、58歩の距離だったとその議員はインタビューに答えた。恐怖映画のように「ナンシー、ナンシー、どこにいるの〜?」とペロシ議長を探し回る暴徒の映像。暴徒の前に立ちはだかり、彼らと対話し、非難議員のルートとは別の2階に誘導する、アフリカ系の警察官グッドマン氏(彼はこの行為で賞賛をあびている)ドアに挟まれ苦しそうに叫び警察官。10−33という制御不可能な非常事態コードが無線で飛び交う。その映像は、事件発生当初には公開されなかった内容で、のちに自殺した警察官がPTSDだったということも納得できる、議員たちにとっては命の危機に直面した、警察官たちにとっては、命をかけた6時間だった。


トランプはこの様子を大統領執務室のカウチで、眺め、大統領として何の対応も取らなかった。この事実は重大である。


もちろん議員たちは渦中にいて、大変な恐怖を経験したが、それでも自分がどういう状況に置かれていたかを改めて多角的に知ることになった。そしてそれを見ている国民も。


この動画は音声がないが、字幕付き。議会で公表されたもの日は音声があり、より緊迫の状況を表していた。

米議会襲撃 副大統領や議員らに肉迫した暴徒の映像


ナンシー・ペロシ下院議長は、常に冷静で勇猛果敢な人だが、この襲撃後のインタビューでも一切変わらず冷静で落ち着いた話し方で状況説明を行った、ただし、いつの自信にあふれ木槌(ガベル)を握るその手は、体の前で固く拳に結ばれていたことが、彼女が恐怖を理性でコントロールしようとしているようで、印象的だった。



CNN) 米議会乱入事件をめぐるトランプ前大統領の弾劾(だんがい)裁判で、下院の弾劾管理人(検察官に相当)は審理2日目の10日、乱入した暴徒が警官に暴行する様子をとらえた映像を公開した。暴徒が避難する議員やペンス前副大統領に危険なほど接近していた様子も示した。
弾劾管理人が示した映像には、これまで未公開だった監視カメラや首都警察のボディーカメラの映像、警察の無線指令の記録などが含まれていた

議事堂が制圧された全体像をこれまでで最も詳細に示す内容で、弾劾裁判で陪審役を務める上院議員を含め、議事堂内のあらゆる人に重大な脅威が及んでいたことも明らかになった。
映像には警官が暴徒に殴打される場面のほか、暴徒が議員のすぐそばまで迫っていた様子がとらえられている。暴徒が迫るなか、上院議員が議会警察に付き添われて避難する様子も確認できる。




今回の動画には、暴徒をあおった責任はトランプ氏にあるとする弾劾管理人の主張を強調する意図がある。暴徒は連邦議会がトランプ氏の選挙敗北を認定するのを阻止し、ペンス氏やペロシ下院議長を暗殺しようと試みていたと主張されている。弾劾管理人の1人、ステイシー・プラスケット代議員(バージン諸島選出)は暴徒について「議会に大統領選の結果を認定させてはならないというトランプ氏の要請で乱入した」と説明。「ペンス副大統領は選挙結果を覆すことを求めるトランプ氏の要求を拒絶したため、大統領の支持者によって命を脅かされる事態となった」と述べた。



上院の議場では、与野党の議員が固唾(かたず)をのんで動画を見守った。弾劾管理人が議事堂の地図とともに事件のタイムラインを示すと、多くの議員はモニターをもっとよく見ようと身を乗り出した。共和党議員はほとんど感情を表に出さなかったものの、全員が映像を注視しており、動画から目を離すのはメモを取る時だけだった。


スーザン・コリンズ議員(メーン州)は上院議場内の様子について「極めて静かだった。ピンを落とす音でも聞こえただろう」と振り返った。
共和党議員は口々に今回のプレゼンを称賛。上院共和党ナンバー2のジョン・スーン議員(サウスダコタ州)は、弾劾管理人が「印象に残る仕事」をしたとの見方を示し、トランプ氏の発言から議会襲撃に至る「点と点をつなぐ」ことに成功したと述べた。


ただ、民主党側の主張にどれだけ説得力があったとしても、上院の共和党議員がトランプ氏への有罪評決を検討する兆しはない。9日の採決では共和党議員50人のうち44人が、弾劾裁判は違憲との判断を示した。トランプ氏を無罪とする票を投じる場合、ほとんどの議員はこの点を防御に援用するとみられる。
共和党のマイク・ラウンズ上院議員(サウスダコタ州選出)は、自身の考えを変えるとしたらどんな主張を民主党の管理人が行うべきかと問われ、「私の考えでは憲法の条文や論点に立ち戻る必要があると思う」と述べた。テッド・クルーズ議員(テキサス州)は「弾劾管理人は犯罪者による恐ろしい暴力行為に焦点を当てることに大半の時間を割いた。しかし、大統領の発言は扇動の法的基準を満たすには程遠い」との見方を示した。
彼らの言い分は詭弁である。憲法違反かどうかしかトランプを擁護できる方法が見当たらないためだ。だから最初の弁護団は、違憲論を軸に後半を組み立てようとしたが、当のトランプが、不正選挙で戦えと譲らず、全員辞任し、今の2人の弁護士を雇った。
憲法的にも前例滝にもこの弾劾は問題ないと専門家に示されている。


トランプ氏の弁護団による口頭弁論では、下院の弾劾管理人は議事堂襲撃の様子を再現することで「暴力を美化」したと主張するとみられている。


変な論点、最高の屁理屈、トランプこそ暴力を美化し賞賛した、その証拠はばっちりビデオに録音されているというのに、、、、、。

弁護団のブルース・キャスター弁護士は「知らなかったものは何もなかった。暴徒が議事堂に侵入し暴れまわったのは知っている。それをトランプ氏と結びつけるものを待っていたが、何もなかった」と述べた。
弾劾管理人は、トランプ氏が選挙の不正について述べた数カ月に及ぶ虚偽の発言と敗北を認めなかった点を議事堂の暴力と結び付けようとしている。


9日のビデオを見なかったのか?トランプの演説は、『未必の故意』そのものだ。

2日間に及ぶ弾劾管理人による冒頭陳述の後、トランプ氏の弁護団は12日から2日間、16時間の冒頭陳述の枠が与えられている。ただ、その枠を全て使うことはないと見られている。
その後は上院議員による書面での質問のために最大4時間が設定されている。また、弾劾管理人が証人に関する採決を求める可能性もあるが、実際に要請するかどうかは不透明な状況。
ケビン・クレイマー上院議員(ノースダコタ州選出)によると、共和党上院トップのマコネル院内総務は10日、党内の非公開の昼食会で裁判のスケジュールに触れ、13日夜にまでに裁判が終わる可能性が依然あるとの見方を示した。トランプ氏に対する最終的な判断を下す採決の時期は民主党の証人要請等で変わる。だが、あらゆる兆候は裁判が今週末に終わる可能性を示している。

そして最終日、弾劾管理人は冒頭陳述で、議会襲撃を実行した暴徒はトランプ氏の要請で犯行に及んだと話していると指摘。トランプ氏が過去に支持者の前で暴力を賛美していたことや、自身の行動は「完全に適切だった」と主張していることに触れ、もし機会があれば再び同様の行為に及ぶ可能性があると警鐘を鳴らした。


弾劾管理人の1人、民主党のテッド・リュー下院議員は、今回の暴動へのトランプ氏の反応を見る限り、「もし許容されれば将来害悪を引き起こすことは間違いない」と主張。「私はドナルド・トランプが4年後に再出馬することは恐れていない」「彼が再出馬して敗れる事態を恐れている。再び今回のような行動に及ぶ可能性があるからだ」と述べた。

上院へ向かう弾劾管理人ら=10日、米ワシントンDCの米連邦議会議事堂/Graeme Sloan/Sipa USA/AP


11日の民主党側の陳述は明らかに前日よりトーンが抑え目だった。10日の陳述では、事件当日の議事堂の混乱ぶりを映した動画に上院全体がくぎ付けとなり、議員やペンス前副大統領の近くまで暴徒が迫っていたことも明らかになった。



この日の陳述には、トランプ氏は暴徒による議事堂乱入に責任があるのみならず、暴動中も何もせず、自らが与えた損害について謝罪も認めもしていないという点を強調する狙いがあった。



下院の主張の締めくくりとして、弾劾管理人を率いるジェイミー・ラスキン下院議員はトランプ氏への有罪評決を下すよう上院議員に呼び掛け、もし無罪となれば歴史に影響があると警鐘を鳴らした。「もしこれを重罪および軽罪と認定しなければ、米大統領の不正行為について恐ろしい基準を設けることになる」としている。
そして、米独立を呼び掛けた1776年執筆のトマス・ペインのパンフレット「コモン・センス」を引き合いに、「法律家の奇妙な理論にとらわれないようにしよう」「この国で起きたことに関しコモン・センス(常識)を駆使しよう」と訴えた。
12日にはトランプ氏の弁護団が冒頭陳述を行う。情報筋2人によると、トランプ氏側の陳述は1日で終わる見通し。



民主党が陳述で暴力を美化したと主張し、今回の裁判は違憲であり、トランプ氏の発言は言論の自由を定めた憲法修正1条によって保護されると訴える予定。

それは楽しみだな。今夜は”法律家の奇妙な理論”の開陳が見られそうだ。
この裁判で裁かれるのは、共和党上院議員の、良心と民主主義に対する忠誠心だ。

2年後の選挙の損得で、これほどの犯罪を見材にするのなら、今国民の裁定はくだらなくても2年後に下る。悪魔に魂を売ってしがみつく議員の椅子。ただしトランプという悪魔はサインをさせても自分の義務は履行しない。


この弾劾裁判は、試される裁判であり、国民の起こったことを改めて、深く認識し心に刻ませるためのものだ。そして民主党弾劾管理人たちは、見事にその役悪を果たした。
彼らの行いに照らして、自分が恥ずかしいと煩悶する共和党員が一人でもいることを祈る。


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