密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

レディーガガ:National Anthem 民主主義の賛美

この前の記事で取り上げた、レディーガガのNational Anthemの動画です。

Biden inauguration: Lady Gaga sings the National Anthem - BBC News


アメリカ国歌『星条旗』-The Star-Spangled Banner
1812年独立戦争、優勢にあったイギリス軍は、首都ワシントンD.C.を陥落させ、さらにイギリス海軍がアメリカ・ボルティモア港のマクヘンリー砦を包囲していた。
砲撃が止んだのは1814年9月14日の朝のことだった。25時間にも及ぶ1,500発以上の砲弾にも関わらず、マクヘンリー砦の上には、星15個、縞15本が表わされたアメリカの国旗・星条旗が翻っていた。

この星条旗を目にした弁護士のフランシス・スコット・キーは大変感銘を受け、集中砲火を耐え抜いた国旗を讃える詩「マクヘンリー砦の防衛 The Defence of Fort McHenry」を直ちに書き上げた。この詩は後に流行歌「天国のアナクレオンへ」のメロディに合わせて歌われるようになり、1931年3月3日にアメリカ国歌として法制化された。
(Woldfolksong.comより)



Oh, say can you see, by the dawn's early light
ほら、貴方にも見えるだろうか?夜の闇に別れを告げる朝日に照らされて


What so proudly we hailed at the twilight's last gleaming?
私たちは何を誇らしげ迎え入れたでしょう?日没の薄明かりに中、最後のキラリと光る、


Whose broad stripes and bright stars,through the perilous fight.
幅広のストライプと共に輝く星々は、その危険な戦いの中


O'er the ramparts we watched were so gallantly streaming?
私たちが見上げた城壁の上では、とても勇敢にはたなびいていた。


And the rockets' red glare, the bombs bursting in air,
そしてロケット弾の赤い閃光と空気を震わせる炸裂した爆弾までもが


Gave proof through the night that our flag was still there,
我々の旗がここに健在である、ということを一晩中見せつけていた


Oh, say does that star-spangled banner yet wave.
その輝く星々を讃え、旗は今もたなびく


O'er the land of the free and the home of the brave!
ここは自由の大地の上、勇気ある人々の祖国であると示すように



だから国家の歌詞の中にロケット弾や爆発を描写する国歌というのは、敗戦国からきた者として、アメリカの空爆で焦土と化した歴史が思い起こされ、受け入れ難い部分でした。どうしてもこの戦闘により命を落とした両軍の兵士のことを考えてしまう。曲として好きでも、歌うことにためらいはある、もちろん胸に手は当てないできた。


しかし、彼女の歌、その背景には、この4年間に迫害を受けた、有色人種、移民、マイノリティーが、選挙という方法で、そしてそのあとの、筋の通らないいちゃもんと、最後に起こった議事堂占拠、という暴力にも負けず、選挙の力で新しいアメリカの大統領の就任を迎えたということが、歌の歌詞と重なる。4年の辛い暗闇を抜け、朝日が輝く中で、自由と民主主義の象徴である星条旗ははためいている。


選挙といっても、マイノリティーに対する不利な区分けや、共和党行政による妨害もあり、
それを草の根で、登録を助け、サポートし、またコロナ下での郵便投票の普及により、多くの今まで諦めていた票が集まった。


本当に、時として、”ロケット弾の赤い閃光と空気を震わせる炸裂した爆弾”を思わせる、人種差別の声の大きさ、過剰な暴力による取り締まりを、愛国のように奨励し、空気を作り、嘘を毎日垂れ流した、トランプを、駆逐した人々の忍耐と努力の結果だ。
だから、レディーガガの、National Anthem は人々の声を代弁し、2021年の感動を呼び起こした。


これからは、きちんと歌詞も(今までハミングで参加していた)歌おう。ただ、胸に手は当てないけれど。


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