密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

吉村命の選別、しかしトリアージは医療従事者によって行われるもの。

このうハーバービジネスの記事で気になって、記事を書いた吉村知事、病床トリアージ・命の選別。他でもは、結構大きな話題になっているらしい。
リテラでも記事になっていた。 

まず、吉村知事が都合のいい数字を示した現状をごまかしている、ということ。
口の回りすぎる吉村知事は、行き過ぎるとイゾジン状態になりやすい。「大阪ワクチン」「ポピドンヨード」「雨合羽」など維新特有の口から先に生まれたきたかのような宣伝行政にはいささかうんざりだということは同意できる。
維新は大嫌いだし、吉村松井橋下トリオは亜あり視界に入れたくない。ただ今回は吉村氏擁護?の意見を述べる。


ここまで府民を危険に晒しておきながら、吉村知事にはまるで反省はなく、むしろ「トリアージ」、そして高齢者より若者の治療を優先する「命の選別」発言まで口にしはじめた。
まず、吉村知事は19日に、重症者の病床確保について「大阪全体での救急病床のトリアージをしていく」と宣言。「トリアージ」というのは、大きな災害や事故現場などで多数の患者が出た際、制約があるなかで重症度や緊急度、救命可能性などに基づいて治療の優先順位を決めて選別をおこなうという意味だが、吉村知事のこのときの発言は、交通事故や脳梗塞などの患者を受け入れる病院と新型コロナ患者を受け入れている病院を明確に分けるという内容だった。

行政主導で、前の記事にも書いたが、これができるならそうしたほうがいいと思う。



 一般の救急患者とコロナ患者の受け入れ病院を分けることを、「救急病床のトリアージ」などと呼び、わざわざ「トリアージ」という言葉を使うことじたい意味不明で、意図が透けて見えるようだが、問題はこのあとだ。その本音はすぐあらわになる。

 21日に生出演した『ウェークアップ!ぷらす』(読売テレビ)では、司会の辛坊治郎が「場合によって(重症患者の)ベッドのキャパシティを超えてきた場合にどうするかみたいなことは考えていらっしゃいます?」と訊くと、吉村知事はこのように答えた。
「これは三次救急の先生方と話をしなきゃいけません。かなりシリアスな話になってくると思います。つまりほかの病気の方、心筋梗塞であったり交通事故であったり、そういったみなさんの命もやっぱり守らなきゃいけません。ICUっていうのは限りがありますから、そういった意味ではどこをどう命を救っていくのかという、そういった選別のような、これは本質的な議論をしなきゃいけない状況に……」
 

さらに、辛坊が「政治家としては絶対に言えないことを聞きますけど、本当に極限状態になったときは年齢その他で何かを区切るみたいなことはありえると考えています?」と尋ねると、吉村知事はこんな話をはじめたのだ。

「僕はご家族の同意というのは必要と思いますが、そういった判断、これは押さえなきゃいけないんですけども、これは諸外国ではそういった議論を実はされているんですが、一定の本当にもう超高齢であったりご家族の同意が得られるような場合については、人工呼吸とかそういうのじゃなくて、これはもう若い人にそれをバトンタッチするというような判断というのが必要になってくることがあるかもしれない」



そもそも、トリアージを、政治家が決める、という発想がおかしい。この場合辛坊氏がまず、トリアージと国家主導の優生思想をごっちゃにしている。
トリアージは医療従事者の専権事項だ。救命隊員・救助の自衛隊員でもトリアージは自分ではしないししてはいけない。あくまで医師の判断によるもので、そしてこの判断が任される、医師は、厳密にその決定の指針にラルレベルや状況設定があり、またあらゆる場合に備えて、その基準は更新されているだろうと推察される。また、医師はその判断において、あとで訴訟などの危機にも晒され、簡単に自己判断では行えない。だから明確な基準の存在が必要となるのだ。


そんなこととは全く関係ない、バラエティーの司会者や、選挙で一時的に選ばれている政治家が、自分がトリアージの基準を決められると思うことも、トリアージできると思うことも、大きな間違いだ。


吉村知事が命の選別・優生思想を持っていたとして、それを糾弾したい人は、それはそれで論じればいい。だが間違えてはいけないのは糾弾する側も、トリアージと優生思想をごっちゃにしてしまうことだ。


吉村知事もどこかで聞きかじった話を、つないでいっているようだ。
NYCで人工呼吸器が足りなくて、もうどうしようもない状態の中、若い人に回してほしいと申し出た高齢者がいた、ということがニュースになった。
それは年齢による生きる優先順位の問題ではなく、愛の問題なのだ。


吉村知事の『もう若い人にそれをバトンタッチするというような判断』というのはこういうニュースを聞いてそれを、個人の深い愛の話ではなく、簡単に、世代交代みたいにバトンタッチなど発信しているのは、軽すぎる。頭を通過せず口が反射的に動いている。



人工呼吸器を他に回すという判断は、年齢ではなく、症状で医師が判断する。もう助からない患者と助かる可能性のある患者、その判断だ。吉村知事の問題点は、この辺をおっちょこちょいに誤解して勝手につぎはぎして発言してしまうことだ。


その根底に若者の命優先の優生思想があるのかもしれないが、ただ浅はかで愚かなだけなのかもしれない。だったら、きちんと考えを整理してもらって、病床の区分、病院の区分けとして、正しい行政の指導を行なって欲しい。それを命の選別だ!!と攻撃しても、ひねくれ刺さるだけで、また吉村派・維新派などとただ対立を煽るだけだ。


高齢者よりも若者を優先させる判断が必要になる──。つまり、吉村知事は19日に言っていた「病床の振り分け」という話ではなく、文字通り「命の選別」をおこなう可能性を語ったのだ。


「病床の振り分けは振り分け」は、別に何か問題があるのか?それをトリアージという横文字を使っちゃったことを、かなり強引に命の選別に結びつける、のもどうかと思う。
”高齢者よりも若者を優先させる判断が必要になる” と吉村知事が考えても、彼には何の決定権はない。トリアージについて勉強する必要があるだけだ。


吉村知事は、19日に宣言した「病床のトリアージ」、つまり交通事故や脳梗塞患者など一般の病気の患者の受け入れ病院と新型コロナ患者の受け入れ病院を分けるという問題にすり替えて否定した


すり替えたのはお互い樣だろう。とはいえ、この混乱が起こったのは吉村知事が安易にトリアージという言葉を使ったことに原因がある。しかし、言葉に過敏反応せずに、言葉間違ってますよ、と意思の疎通を図ってはいけないのだろうか。


さらに呆れるのが、「『命の選別だ』みたいなこと言ってるアンチの人たちが」と、まるで“アンチがデマを流している”かのように話をすり替えたことだ。「うがい薬」騒動でも吉村知事は「維新が嫌いなのはわかるんですけど」などと批判を矮小化させていたが、都合の悪いことをすべて「アンチのデマ」とするやり口をみていると、この政治家の本質がトランプ大統領とまったく同じであることがよくわかる。


吉村知事にそこまでの意図はなかったのだろうと思う方が自然だ。彼も生知識で本質的に間違ったことを、しかも、言い切るのは改めた方がいい。今回もイソジンなのだろう。


それから、”本質がトランプと同じ”、というのは、全く違う。トランプはトランプそれ以外比べるべもののない、巨大なエゴの怪物だ。ただ彼には年齢による優生思想はない。自分が老人だからだ。自分が白人だから、自分がアメリカ国民だから、自分が男だから、それを基準に優先順位を決めている。”優生思想”なんて難しいことではない。思想などないのだ。


もとい、吉村さんが命の選別を標榜し、病床トリアージといった、と決めつけるなら、これを機会に、命の選別についてのリテラさん主催で、討論会をしたらいい。 ハーバーの記事の著者ちだい氏、命の選別でかなり傷ついた山本太郎氏、確信犯の命の選別を標榜した大西つねき氏などもお呼びするといい、吉村さんにも弁明のチャンスを与え、間違いを認めるチャンスを与え、お互いにトリアージによる正しい認識をえる機会にもなる。
誰でも、家族や自分自身が、治療の優先順位を得られないグループに判別される可能性がある。自分なら死ぬ、もし家族や恋人や友人なら、”なぜ”という大きな無念に苛まれる。
医師の判断が間違っていたのではないか?どいして治療をストップされたのか?そうした遺族の心に対し、トリアージの数字や規範を味覚にしたルールで説明して納得してもらうしかないのだ。行う医師も辛いのだ。完璧な人間はいない。NYCの医師が、トリアージを行い続ける現状で、ひどい鬱状態に陥る人が出ているという。


吉村知事も、彼を命の選別問題で球団している人も、どちらもトリアージに対してリアリティーが欠如しているように見える。


とにかく、優生思想とトリアージは全く別の基準考えかたのものだ。吉村吊るし上げに夢中になリ過ぎればトリアージを政治家が行えるという誤解も振りまいてしまう。
ヨードうがい薬でCOVED-19が防げると考えるような人には、トリアージなど関わる資格もない。ただ、相手の言葉の認識の未熟は、真意を確認し、正しい理解に導く余裕を失えば、別な意味で恐ろしい社会になる。



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