密接な関係にある他国から

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日本メディア、本当に大統領ディベートを見たのか?!

昨日のディベートは、CNN意識調査(民主党支持35%無党派35%共和党25%)によると60%以上がバイデンに軍配を上げた。トランプが良かったと言う人は28%、トランプな人たちの絶対数を10%割り込んだ。無党派で33%バイデン 2%トランプという計算が成り立つ。


日本メディアの報道は?と日刊ゲンダイ+朝日新聞を見てみたが、本当にディベート見たの?と言いたくなるような内容だ。
トランプは、初っ端から大声で、バイデンのスピーチを遮り続け、司会者(共和党寄りのFoxニュースキャスター)もトランプのお行儀の悪い態度に、また聞かれてことをするかえるやり方、議論を個人の悪口合戦に持ち込もうとする態度に、再三注意をし、一部、トランプと司会者で議論になると言う前代未聞の場面を繰り広げた。


日刊ゲンダイは、これをトランプの”認知症作戦”と呼び、この無法者とバイデンを喧嘩両成敗的に、互角に扱い、”次期大統領は「脱税者」か「認知症老人」か”とちゃかした。
よその国のことだから、仕方ないのかもしれないが(自分たちの国は80歳81歳の政治家が実権を握り、もう一気総理をなどと真剣に考えたりしているというのに)、この記事の筆者が、ディベートをこの様に片付けることに、怒りを覚えた。


この日トランプを見て、なんか、ひどい顔で登場したのに驚いた。『昨日眠れた?大丈夫?』と聴きたくなるようにやつれた面持ち。顔はムラのあるオレンジ&茶色で、目の周りが白い。最初は、あるいは肝臓疾患でもあるのではないかと思ったが、、実際は、化粧担当が、日焼けスプレーの後、目の周りのファンデを塗り忘れた?ようだ。雑な仕事、さしずめ、「You're fired」と言うレベルだ。

オレンジでしょう。塗りすぎだよ。


確にトランプは大声で攻め立て、バイデンを追い詰め混乱させる作戦をとっていたが、それは成功しなかった。もともとバイデンは吃音があり、今でも、出る時があるが、吃音が出ると待つてましたとばかりがなりたてる。弱いものいじめの子供そのままだ。それでも、バイデンは、穏やかに冷静に、紳士的に振る舞ったことで、トランプの態度の悪さが際立った。ディベート後、MSNBCの3人の女性キスターは、トランプのがなり声はAbuse(虐待)であり、多くのDV 被害を受けた女性たちにその体験を思い起こさせるものだ。と発言した。


トランプは、自分は質問に答えず、自分の言いたいことにすり替え、バイデンには、時に口汚く個人攻撃を繰り返した。認知症であろうとなかろうと、普通の人間があのような状況に置かれたら、混乱し、泣き出すか怒り出すかして当然のところを、終始自分を抑えたバイデンは立派だった。しかし、良識ある態度を負け犬に見せたいトランプだ。前回共和党候補選出ディベートを史上最悪の罵り合いに変えたトランプは、味をしめ、無法は良識に勝る、とばかりに今回も同じ攻勢に出た。ただ、NYTimsの告発記事が、相当答えているのだろう、前回のような、引っ掻き回すトリックスターの余裕はなく、ただただ必死で、バイデンを睨みつけ、顔を歪め、ルールをぶち壊し続けた態度に、不快感を表す人が多く出た。バイデンはカメラに目を向け国民に語りかけるので、その違いが際立った。


トランプのLoother & Suker 発言が持ち上がると、
トランプ戦死者を侮辱”Losers and Sucker"波紋を広げる - 密接な関係にある他国から
バイデンは亡くなった息子のボーバイデンの従軍に触れ、彼はLootherではないと怒りを含めて発言したが、トランプは、「誰のことだ?ハンターなら知ってるが、不名誉除隊になったよな!!」とまた不規則発言で割って入った。 ハンター・バイデンは、2014年10月、2013年に行われた薬物検査でコカインの陽性反応となり米海軍予備役を除隊処分を受けた。この攻撃に、バイデンは「同じ問題を自身や家族に抱える人は共感してくれると思うが、息子は薬物依存を自身で克服し社会復帰した。私は息子を誇りに思う」そういった。終始感情抑えてきたバイデンの”素”の部分が出たこの発言には、心を動かされるものがあり、「これこそが、父親」という大きな共感を呼んだ。トランプの作戦は裏目に出た。


司会者が、白人至上主義者のプラウドボーイズの危険性に言及し、彼らを抑え、行動を止めるように言えるか?とトランプに質問したが、トランプは、「(私の)後ろで、待機しろ」と言った。これには恐怖を感じた人も多かったと思う。自分が当選しなければ、どうなうかわからない、と脅しをかけたも同然の発言だ。


トランプのキャッチフレーズ ”Law and Orderー法と秩序”、そんなことを言う前にディベートのルールを守ったらどうだ。”Law and Orderー法と秩序”ではなく、”Tramp and Orderートランプと(彼の)命令”だろが! 


このディベートを思い出すと、目力が強くなって、ビームが出るかと思うほどの怒りがわきおこる。MSNBCの3人の女性キスターもおんなじ眼をしていた。お茶の間でも、多くの女性が目から怒りのビームを出しているだろう。


前代未聞の最悪の暴力的大統領ディベートだった。公共の放送で、しかも公職にいる人間が、現職大統領が、こんなひどい態度をとれることが信じられなかった。麻生さんの100倍憎たらしく、管さんの100倍陰険で、安倍さんの100倍意味不明だった。


ポップコーンを作らなくてよかった(あまりのトランプの悪辣のスタートダッシュに作るのを忘れてしまったのだが)なぜなら、握りしめたポップコーンをTV画面に投げつけ、部屋中がひどいことになっていただろうから。


人の弱みを容赦なく攻撃し、嫌な言葉で揺さぶり、彼のいう”ビジネス”で被害者を追い詰め、契約させてきたのだろうと、この”成功者”の長年の手腕を見る思いだった。
ただ、ジョー・バイデンは、幾度も、信じられないほどの人生の悲しみに直面し、それでも政治家として、47年間働いてきたのだから、常人とはかなり違う、その静かなタフさを見せた。


アメリカ人の大体40%は声のでかいパフォーマンスが好きで、言ってる内容より、何デシベル声を出しているかで評価を決めるから、こんなディベートでもトランプが素晴らしいという人が一定数いるだろう。加えて、FOXは、バイデンの吃音部分を繰り返しコラージュし、いい負けた、トランプ最強!!とポスト・トゥルースづくりに躍起になっているから、ディベートも見ないでFOXだけ見ている多くの人は騙される。しかしこれは大統領選のたびに同じことを繰り返しているので、気にするだけ時間の無駄、という程度だ。


まだまだ、ディベートで起こったことは他にもたくさんある。本来真剣に議論すべき多くの問題を、ただ大声で、低レベルの小学生の口喧嘩(今はいるかわからないが、かつては学級会などで発言すると必ず大声で邪魔したがる頭の悪い男子を思い出した)に落とそうとしたトランプ。学級会なら大した害はないけれど(いじめにつながれば別)、こんな人間が4年近くも国のトップにいたのだ、アメリカの劣化と混乱は計り知れないし、世界に大きな悪影響が及ぶ。いくら、他国のこととはいえ、「脱税者」か「認知症老人」などとくくって面白がるのは、命懸けてプロテストしたり、声を上げているアメリカ国民への侮辱であり、民度が問われる上に、認知症の人に対しても、差別的偏見も感じる。


トランプの脱税問題も、そう軽くはないのだ。こんなことを書く記者には、脱税告発の第二弾記事を読んでほしい。認知症と並列できる性質のものではない(認知症は病気、脱税+詐欺+他国に借金(大統領がだ!!)は、犯罪)告発記事は第三弾も出るだろう。
NY Timsは、体制に迎合せず、きちんと独立したメディア倫理を持ち、独自調査、責任報道してきたメディアなのだ。日本のなんちゃってリベラルと違って(サーカズムです)。
暴かれる、稀代の詐欺師ドナルド・トランプの泥沼 - 密接な関係にある他国から
どうか、しっかりしてほしい。安倍・菅政権批判をしているメディアで、いつも眼を通しているのだ。


1週間後は、副大統領ディベートだ。カラマ・ハリスの勇姿を全米(70%more )の女性と移民と有色人種が注目する。



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