密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

映画”あん”を見た。命の選別を語る人は是非見て欲しい。

Dさんがいきなり、『日本の映画で、AN というのがあって、”鳥焼き”を作ってる話だ、という???その後、ドリヤキ、Sweet、と来て、そういう映画知らない?』と言われても、どうも要領を得ない。NYタイムスに紹介されていて、ぜひ、みたいと思ったそうな。結局、”ドラえもん”(が好きで、目覚まし時計を欲しがっていタコとがあった、やれやれ、、)から、どら焼きを作っている小さな店のドラマ、だということがわかった。
まさか、”次郎の寿司”的な伝統の技ものか?と、早速調べて、英字幕付きでみられるものを探したら、見つかって、二人で見た。


2015年発表で多くの映画賞を受賞した、樹木希林さん主演映画だった。本当に素晴らしい映画だった。


日本の監督は、黒沢清監督とか是枝監督、岩井俊二監督のものなど好きで見ていたが、河瀬直美監督のものは見た事がなかった。これから、見てゆきたい。


まだご覧になっていない方もいると思うので、内容に触れることはしたくないが、
淡々とした時間の流れの中、細やかな機微を紡ぎ、しかしそこから絞り出すような、悲しさ、切なさ、不条理、そして優しさを感じることのできる映画だ。
こんな作品が公表されているのに、平板に命の選別や存在の優劣を効率で決めた方がいいという人がいる事が信じられない。同じ日本人である。論じる前にぜひ見て欲しい。

あん
あん
Video On Demand


もう一つ先週、”こんな夜更けにバナナかよ”英語字幕付きをみつけて、一緒に見た。
この映画は、安倍総理が感激して、主演の大泉洋さんと高畑充希さんを食事に招待して歓談したことで話題になった。王様か大統領かという振る舞いであるけれど、いい映画だったことには違いない。安倍さんは、舩後靖彦氏とも交流があるようだから、こうした、施設から出る事ができずに一生を終わるようにさせられている、重度障害を持つ人々の、自立の問題に興味を持ってそれを政策に生かしていただけるならいうことはない。


しかしこういうお友達は、自分の好感度アップリストの乗っていても、優遇リストには載せてないようだ。


まあ不愉快な話はさておき、実話をベースにしたこの物語の主人公を演じる大泉さんの個性がすごく重要だったと思う。悲しいことに、準主役を演じた三浦春馬さんが自殺された。役柄も、真面目で、自分を追い詰めるタイプの医学生だった。近くに”鹿野さん”のような明るく押しが強いKYで不屈の友人がいたら、何か変わっていたかもしれない。


こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話
こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話
Video On Demand

コロナで、どうしても人と会う事が少なくなる。そんなに人付き合い好きでない人はこれ幸いと引きこもり生活をするけれど、やはり、人間は社会的生き物で、人との関わるがウザくてもそれでどこか、自分を自分で閉じて追い詰めすぎないように、バランスを保てている(人間関係で追い詰められるというのもあるけれど)のかもしれない。


昔、増田 みず子さんの小説”シングルセル”の中で、人との距離や関係をそぎ落としていきたい主人公が、細胞について考える場面がある。シングルセル=孤細胞、と称んでいる(普通は単細胞という)のだが、他の細胞と切り離された、シングルセルは、その皮膜を厚くする、(外界との流通を遮断する)のだが、最後には、自身が乾いて死んでしまう。それが、今でも頭に残っている。


シングル・セルでいたいと思いつめた時期もあったが、今は、ツイン・セル
で、いい映画を共有できれば、一人で見るよりもより自分が潤う気がする。


日本には素晴らしい映画を作る才能ある監督が海外の評価を得ている。彼らの、また未来の彼らの土壌も、効率だとかなんだとかつまらない算段で、荒らしたり、枯らしたりして欲しくない。


PVアクセスランキング にほんブログ村

ランキングに参加しています。
宜しかったら、両方をクリックしていただけると嬉しいです。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ