台風１９号、ラグビーチームの被災者貢献

2019/10/14 23:26

前回の台風１５号の真っ只中に遭遇したため、それを上回る台風の来襲に気が気ではなかった。千葉は市原市の竜巻でお人りがなくなったが、前回ほどの被害を教訓に準備していたためさほどのこともなく済んだと聞いた。

しかし東京・神奈川・茨城などで、大一級河川の氾濫が、多くの命を奪い、街を破壊した。BCCも大きく取り上げていた。

大型で強い台風19号「ハギビス」は12日、午後7時前に伊豆半島に上陸した後、各地に記録的な強風と大雨をもたらしながら北上し、13日朝に福島県付近から太平洋に抜けた。記録的豪雨により各地で浸水や土砂崩れが発生し、夜には東京を流れる多摩川など、多くの河川が氾濫。複数の死者や行方不明者のほか、多数の負傷者が出ている。
総務省消防庁によると、14日午後4時の時点で、台風の影響で死者24人と行方不明者9人、重軽傷（程度不明含む）の負傷者197人が確認された。
NHKは同日午後9時前の時点で、58人死亡、14人行方不明、211人負傷と伝えている。
国土交通省は同日午前9時現在で、7県の37河川51カ所で堤防が決壊していたことが分かったと明らかにした。
13日からの救助活動には、各地の警察や消防をはじめとする自治体職員に加え、海上保安庁や自衛隊が参加した。菅義偉官房長官は14日午前の記者会見で、消防、警察、自衛隊、海上保安庁が計11万人以上の態勢で救助・捜索活動に当たっていると明らかにした。

　ラグビー・ワールドカップ（Ｗ杯）の釜石鵜住居（うのすまい）復興スタジアム（岩手県釜石市）での試合が台風１９号の影響で中止になったカナダ代表が１３日、市内で泥かきや家財の運び出しを手伝った。突然現れた屈強な助っ人に、住民からは感謝の声が寄せられた。
　カナダ代表の選手ら１７人はこの日、午後２時から２時間ほど、道路にあふれた泥をかき集めて袋に詰めたり、浸水でぬれた畳やじゅうたんを運び出したりした。コナー・トレーノー選手（２９）は「試合ができなかったことは残念だけど、釜石の人を助けることができてよかった。今回の経験で災害の時に家族や友人を守る大切さを思い出すことができた」。ルーカス・ランボール選手（２４）も「試合が中止になってプレーで動かなかった分、ここでしっかり働くよ」と語った。
　妻と２人暮らしの自宅が床上浸水した羽田野正男さん（８８）はぬれた畳を運び出してもらった。「自分たちでは到底無理だと途方に暮れていた。選手のパワーは本当に助かった」（中山直樹）

安倍総理が台風１９号被害に対して、第一声ツイートで「東日本大震災でもスポーツの力を実感しましたが、世界の強豪を相手に最後まで自らの力を信じ、勝利を諦めないラグビー日本代表の皆さんの勇姿は、台風で大きな被害を受けた被災者の皆さんにとっても元気と勇気を与えてくれるものだと思います。日本代表初の決勝トーナメントでのご活躍を期待しています」としたが、被災真っ只中の人たち、家族を亡くし、安否を気遣い、今後の生活を心配し、不快な環境に緊張状態で置かれている人たち、特にスポーツに興味がない人だった大勢いる。日本のチームが活躍する、それは別にいい。彼らが被災地の人のために頑張ったというならそれでいい。個人の気持ちの問題だ。ただ一国の首相が、日本チームの活躍＝被災者が元気になると安易に考え発信する、まるでそう思えというように、第一声で発する。どうも気持ちが悪い。

だったら、カナダチームの貢献にお礼を述べるべきだろう。
大災害でも、日本すごい応援モードを持ち込む安倍政権、関電還流問題・消費税増税景況の只中、日本すごいラグビー利用。さほど日本では、ポピュラーなスポーツではないラグビーの大会で、こんな全体主義的大宣伝。オリンピックが思いやられる。