密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

安倍政治が行き着いた無知と退廃 最低の所信表明


安倍所信表明演説は虚飾をちりばめた、現実を無視したものだった。
呆れ果てるのは、「15年前、1人のALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の方にお会いしました」。とのべ、れいわ新撰組から参議院に当選した舩後靖彦氏の名前を挙げて、「友人」と紹介し、1億総活躍社会の実現に向け「共に力を合わせていきたい」と訴えたことだ。
では安倍さんはこの15年間彼あるいは同病の人々に何をしてきたのか。
注目があればパッと飛びついて自分の宣伝に使う。軽い、卑しい、安倍晋三らしいやり方だ。


また、日本の歴史修正主義の面目躍如の戦前日本礼賛も盛り込んだ。
1919年のパリ講和会議に言及し、
「『提案の進展を、全米1200万の有色の人々が注目している』。100年前、米国のアフロ・アメリカン紙は、パリ講和会議における日本の提案について、こう記しました。
 1000万人もの戦死者を出した悲惨な戦争を経て、どういう世界を創っていくのか。新しい時代に向けた理想、未来を見据えた新しい原則として、日本は『人種平等』を掲げました。
 世界中に欧米の植民地が広がっていた当時、日本の提案は、各国の強い反対にさらされました。しかし、決してひるむことはなかった。各国の代表団を前に、日本全権代表の牧野伸顕は、毅然として、こう述べました。
『困難な現状にあることは認識しているが、決して乗り越えられないものではない』
 日本が掲げた大いなる理想は、世紀を超えて、いま、国際人権規約をはじめ国際社会の基本原則となっています。
 いまを生きる私たちもまた、令和の新しい時代、その先の未来を見据えながら、この国の目指すかたち、その理想をしっかりと掲げるべきときです」(リテラより)


これについて共産党志位委員長が激しく非難している。



厚顔無恥な世界史の歪曲を許さない
日本の人々がこういうトップの歴史をきちんと検証せず、自分の都合のいいように、口当たりにいい事実を作り振りまく。それをきちんと検証する手段としての、正しく冷静な歴史認識を培う教育を恣意的に偏向させる。


また前述の船後氏についての友人発言について質問をされ、特にコメンとはありません。どういうご関係だったか知りません。と志位さんには珍しく、冷たく切って捨てた。安倍総理の障害者利用への嫌悪感、とういうふうに感じた。重度の障害のある方が議員として国政に出て活躍する音は大変重要なことで立場を超えたサポートしていく、とも述べた。


これは、その前段において、下村選対委員長が、会見に同性婚を盛り込むという発言に対し、現行の法律改正でできる。それに自民党は党として反対し認めない立場をとってきて、憲法に盛り込むという、全く意味不明、同性婚目まで改憲に利用するのか、と嫌悪感と怒りを示されたいたことから、自分たちが反対し、無視し、迫害してきた人々まで厚顔無恥に政治利用する安倍政権を象徴する、安倍総理の所信表明演説にものすごくムカついているのだろう。


そのほか全てにおいて、志位委員長曰く、いつのひどいがその中でも最低の所信表明演説だった。開いた口がふさがらない図々しさだが、この演説の虚構をリテラが検証しているので転載します。




よくもまあ、ここまで嘘八百を並べ立てられるものだ。本日、第200回臨時国会が召集され、安倍首相が所信表明演説をおこなったが、その内容はあまりにもデタラメなものだった。
 まず、安倍首相は今回の所信表明演説で「最大の挑戦は、急速に進む少子高齢化」と述べ、今月からはじまった幼児教育・保育の無償化を挙げて「国難とも呼ぶべき
少子化に真正面から立ち向かってまいります」と強調した。


だが、安倍首相はあきらかに都合の悪い話を隠した。そもそも2016年の同演説では、「保育の受け皿整備を加速します」と言って「希望出生率1.8」の実現を掲げた。しかし、今年6月に発表された2018年の合計特殊出生率は1.42。これで3年連続の減少だ。喫緊の課題は言うまでもなく女性の仕事と育児の両立がしやすい環境づくりだが、安倍首相は待機児童の解消や保育士の待遇改善には一言もふれなかったのである。
 
さらに露骨だったのは、年金問題だ。安倍首相は胸を張るように、こんなことを言い出した。
「先般の年金財政検証では、アベノミクスによって支え手が500万人増えた結果、将来の年金給付に係る所得代替率が、改善いたしました」
 何をか言わんや。安倍首相が「改善した」と得意気に語った所得代替率は、物価上昇率が2.0〜1.2%、実質賃金上昇率が1.6〜1.1%という、現在の状況とはかけ離れた“大甘”な試算によってはじき出されたものにすぎず、専門家らが現実に近いとする試算では39年後の2058年度には所得代替率は44.5%に。この場合、モデル世帯の“老後の年金不足分”は2000万円どころか3888万円にものぼるとも指摘されている。

しかも念のため言っておくが、このモデル世帯というのは平均賃金で厚生年金に40年加入の夫と専業主婦の妻という想定であり、厚生年金に加入していない非正規労働者などの場合はこんなレベルではない、とてつもなく厳しい老後を強いられることになるのだ。
 
しかし、安倍首相はこうした“不都合な真実”にはふれず、一方でこう宣言したのだ。
「65歳を超えて働きたい。8割の方がそう願っておられます。高齢者のみなさんの雇用は、この6年間で新たに250万人増えました」「意欲ある高齢者のみなさんに70歳までの就業機会を確保します」
 高齢者の貧困が社会問題になっていることからもわかるとおり、高齢者の労働者が250万人も増えたのは、年金だけでは生活できないからだ。現に、内閣府の「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」(2015年)では、「就労の継続を希望する理由」のトップは、ドイツやスウェーデンが「仕事そのものが面白いから、自分の活力になるから」である一方、日本は「収入がほしいから」という回答が49%でダントツの1位になっている。

ようするに、安倍首相はこの期に及んで“アベノミクスで年金は安心”などという虚構を語り、かたや高齢者を「年金の支え手」としてさらに駆り出すために70歳まで働けるようにすると宣言したのである。
 


このように「国難」の少子化や年金制度の問題の本質から目をそらし、ご都合主義の政策を並べ立てた安倍首相だったが、同じように酷かったのが外交に言及した部分



安倍首相は「北方領土は前進」「日米貿易協定はウィンウィン」と外交成果も嘘だらけ



 たとえば、一昨日には北朝鮮の弾道ミサイルが日本の排他的経済水域内に落下したばかりだが、演説中、以前のようにそれに対する非難を一切発することはなく、「米国と緊密に連携し、国際社会と協力しながら、国民の安全確保に万全を期します」と述べただけ。2017年には北朝鮮の脅威を煽って「国難」と言っていたのに、トランプ大統領がミサイル発射を無視すれば何も言わなくなるという、まさに“トランプの犬”っぷりを証明したかたちだ。
 しかも、安倍首相はこんな嘘を堂々と吐いたのだ。
「航空機によるお墓参りは3年連続で実現し、長門合意は着実に前進しています。領土問題を解決して、平和条約を締結する。1956年宣言を基礎として、交渉を次の次元へと進め、日露関係の大きな可能性を開花させてまいります」
「日米の貿易協定が合意に至りました。昨年9月の日米共同声明に沿って、日米双方にウィンウィンとなる結論を得ることができました」
 北方領土問題では何の進展もみられないどころか、プーチン大統領がこの問題を解決する気がまるでないのは明々白々。にもかかわらず「着実に前進」などと言い張るとは……。日米貿易交渉が「ウィンウィンの結論」というのも真っ赤な嘘で、日本政府は自動車の関税撤廃を果たせなかったばかりか、今回の合意でアメリカに売り渡す農産物市場はなんと約72億ドル(約7800億円)にものぼる。



デタラメと嘘にまみれた、今回の所信表明演説。しかし、もっとも呆れたのは、演説の終盤で突如ぶち込まれた、1919年のパリ講和会議の話のくだりだろう。安倍首相がどんな話をおっぱじめたのかを以下に紹介しよう。
「『提案の進展を、全米1200万の有色の人々が注目している』。100年前、米国のアフロ・アメリカン紙は、パリ講和会議における日本の提案について、こう記しました。
 1000万人もの戦死者を出した悲惨な戦争を経て、どういう世界を創っていくのか。新しい時代に向けた理想、未来を見据えた新しい原則として、日本は『人種平等』を掲げました。
 世界中に欧米の植民地が広がっていた当時、日本の提案は、各国の強い反対にさらされました。しかし、決してひるむことはなかった。各国の代表団を前に、日本全権代表の牧野伸顕は、毅然として、こう述べました。
『困難な現状にあることは認識しているが、決して乗り越えられないものではない』
 日本が掲げた大いなる理想は、世紀を超えて、いま、国際人権規約をはじめ国際社会の基本原則となっています。
 いまを生きる私たちもまた、令和の新しい時代、その先の未来を見据えながら、この国の目指すかたち、その理想をしっかりと掲げるべきときです」



まさしく「お前が言うか」という話だろう。現在、安倍政権が国をあげて煽っている嫌韓によって人種差別やヘイトスピーチが横行する事態に陥っているが、その根本的原因は、過去の過ちを認めようとせず歴史を捻じ曲げつづける安倍首相の歴史修正主義にある。
実際、昨年8月にも、国連人種差別撤廃委員会は「慰安婦」問題や朝鮮学校の高校授業料無償化からの除外、ヘイトスピーチなどに対し、日本政府に改善するよう勧告している。
過去の植民地支配も現在の差別政策もないことにした安倍首相

それが、いまこの国で差別を助長しつづけている“最大のガン”である安倍首相が、「人種平等」を掲げた例を持ち出すこと自体、厚かましいにも程がある。
 だいたい「日本は欧米の植民地主義に抵抗し、人種平等を掲げた」とまるで日本が100年前から人種平等先進国だったような言い草だが、いったい何を言っているのか。当時の日本はすでに韓国併合しておりまさに1919年に三・一独立運動を武力で鎮圧し、その後もアジア各国へ侵略し植民地支配する。侵略戦争もアジアの人々に対する差別と抑圧も全部なかったことにする、歴史修正主義そのものの発言だ。


しかも唖然とさせられたのは、「人種差別をやめよう」と訴えるでもなく「この国の目指すかたち、その理想をしっかりと掲げるべきとき」などと言い出し、よりにもよって憲法改正の話につなげたことだ。
「現状に甘んずることなく、未来を見据えながら、教育、働き方、社会保障、我が国の社会システム全般を改革していく。令和の時代の新しい国創りを、みなさん、ともに進めていこうではありませんか。
その道しるべは、憲法です。令和の時代に、日本がどのような国を目指すのか。その理想を議論すべき場こそ、憲法審査会ではないでしょうか。私たち国会議員が200回に及ぶその歴史の上に、しっかりと議論していく。みなさん、国民への責任を果たそうではありませんか!」
 教育も働き方も社会保障も、法律を改悪してズタズタにしてきた張本人が、こんなときだけ「道しるべは憲法」と謳う──。おなじみの詭弁がこの臨時国会でも繰り返されるのかと思うとうんざりするが、こうしたデタラメな話で改憲議論が強引に押し進められないよう、最大の監視が必要だろう。
(編集部)




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