密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

復興のための若い力、という政府プロパガンダの犠牲者は?

未だに停電断水のある地域がある千葉県南部、実家のあたりは、10日に停電は概ね解除されたが、壊された家屋、特に必須の屋根の修繕は人手不足で年内にできるかどうかという状態だといい、また停電はなくても、母屋は、漏電防止システムで、電気が使えないのだという。ビニールシートも高所であって、専門家に頼まなくてはいけないし、許せないことに、ビニールシート詐欺、工事詐欺が横行しているというニュースを聞いた。


実家の祭事のための大掃除や、アーチストルームのビデオ調整などで、手伝ってくれた、Dさん慰労のため、最後の6日間北陸方面に旅に出かけたが、能登半島、また、新潟から鶴岡に行く電車から、たくさんのビニールシートで屋根や壁を覆った家屋が見えた。
いつの被害なのだろうか、と気になった。大きなものでは、昨年同時期の台風21号(関西空港で大きな被害のニュースになったので記憶に新しい)だろうか。だとすると、冬を越して一年経つ今でも、ビニールシートのままということになる。


こうした被災地は、報道から忘れられた状態で原状回復ができないでいるところが多いのだろう。駅の待合所のテレビで、福島の復興、被災当時の小学生たちが、現在20歳を超え地元で卒業生のネットワークで復興活動をしている番組が流された。これは未来学園なのか?途中からで定かではないが、地域の盆踊りを企画するために、家々を回ったり、復興の意志を語ったり、というシーンが撮られたいた。


この人たちは、かつてうつされた自分の子供時代の発言の映像を、機会があるごとに見せられて、それを上書きされ、故郷復興の十字架を背負わされているように感じた。


強い意志や、希望を語る顔には、噛み殺したような何かが現れ、若者特有の屈託のなさはない。地域の生存者を訪ね、盆踊りの寄付を募る様子を撮影。
「盆踊りなどする気もない」「一人で生き残った、なぜ自分も死ななかったのか」という
嘆き。ただいまを生きるだけで精一杯。テレビ番組はそうして人たちを素晴らしい若者が元気付け盆踊りを成功させる絵が欲しいのだろうな、と思った。
「大勢で来たね、、、カメラまで連れて、、、寄付ね、、わかったよ、わかったよ」
そう力なく答える人もいた。若者たちも辛かろう。盆踊りのアイデア、本当に彼らから出されたのだろうか?誰かの描いた絵なのではないか? そう思わせる感動復興番組だった。もちろん子供達、若者たちが、自分の故郷にいたい!!というのなら、それはそれでいい。しかし、被災地ではない地方の農村部のようにみんな都市に出て行きたい、ということが言い出せない、行ってはいけないと自分に課してしまう、そういう教育(テレビで記録され、責任を負うことを善と教えられ、誘導される)を受けて来たのなら、彼らの未来の自由選択を奪う行為だ。援助であるなら、村を出て学び働くことも助成すべきだろうが、自主避難者に対する、援助打ち切り、宿舎退去勧告などを見ても、政府の描いた絵のとうりに動かない人間には援助はないだろう。


”一所懸命”ー破壊された故郷、放射能汚染の危険が残る故郷、そこに命を懸けさせられる
若者たち。子供達は大人に目的を植えつけられれば、それに染まって生きる。


感動喚起番組を見た後の感動の涙ではないつらい思いを抱いたワタクシはひねくれ者か?
自分の人生は一度きり、誰かの用意した責任・使命に自分を縛り付けることはないのだ。


責任を背負うのは、彼らではない。小泉環境大臣は、福島復興を聞かれ、未来学園・境域に言及した。しかしそれは、福島は大丈夫・アンダーコントロールの証拠のように、人々の郷土愛を利用して、亡くなった家族への思いを利用し、罪意識を煽り、県外移住の生活の可能性に援助を渋る、そういう安倍政権の冷血で傲慢なイージーシンキングのプロパガンダにしか感じない。



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