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自民党政府、国内戦後賠償の二枚舌 ブーメランの安倍韓国非難

G20で、自由貿易を守るとぶち上げてその直後、韓国にフッ化水素などの輸出規制課した安倍政権。

ジュネーブで9日に開かれた世界貿易機関(WTO)の理事会で、韓国政府は日本政府による半導体材料の輸出規制強化について、「政治的な目的で行った経済報復」と批判し、撤回を求めた。


 韓国の白芝娥駐ジュネーブ大使は理事会で、6月末のG20大阪サミットで、「自由で公正かつ無差別な貿易」を明記した首脳宣言が採択された後、日本政府が輸出規制を強化したことに「遺憾」を表明。輸出規制は、世界の電子製品市場に「否定的な効果」を及ぼし、WTO加盟国にも影響が広がる可能性も強調した。


 一方、日本の伊原純一ジュネーブ国際機関政府代表部大使は「安全保障上の懸念に基づく貿易管理の見直しで、WTOのルール上、全く問題ない」と反論した。日韓の事務レベル会合が12日に開催予定だが、日本側は「撤回しない」としており、対立の長期化は必至だ。



ハンギョレ紙は冷静に分析
[ニュース分析]安倍政権の韓国輸出規制の意図は


参議院選挙を控え支持層結集の効果  
強制徴用問題に対する日本の長年の不満も作用  
対外的には「対抗措置ではない」と表明  
憲法改正の目標達成のための手段の一つという解釈も  
来月のキャッチオール規制の適用と範囲が 
事態の長期化と波及効果の照尺に


日本の安倍晋三政府の半導体・ディスプレイの材料に対する韓国への輸出規制が、韓日関係を荒波の中に追い込んでいる中、21日の参院選挙を機に突破口が開けるか、もしくは長期化の局面に進むのかが焦眉の関心事として浮上している。


これは日本の輸出規制の" 意図"と直結したもので、安倍政府が参議院選挙後の来月、先端材料などの輸出と関連して特定国家に対する外国為替管理法上の優遇制度である「ホワイト国」から韓国を削除するかどうかが、長期化問題の照尺となるという分析が出ている。
 

そもそも日本の意図は、安倍首相が「韓国バッシング」を通じて保守層を結集し、参議院選挙でいわゆる「改憲派」が3分の2を維持するなど大勝を収めるためのものという分析が多かった。


実際、安倍政府は韓国最高裁(大法院)の強制徴用損害賠償判決を受けた日本企業の韓国内の資産が競売で売却される年末ごろの時点で「対抗処置」(報復処置)に乗り出すという一般的な予想に反して、今月1日に輸出規制措置を切り出した。参議院選挙の告示の日だった。このため、安倍政府が参議院選挙に合わせて韓国に対する輸出規制措置を切り出したという分析が多かった。


しかし、安倍首相は輸出規制問題について、党代表討論やテレビの報道番組で質問が出れば言及するという形を取っている。自分が先に話を持ち出す形を取っていないのだ。「韓国バッシング」を選挙選略に積極的に活用するという予想が外れたということだ。


経済界などの「逆風」を意識したせいもあるが、安倍政府の輸出規制が「参院選以降」まで見越しているのではないかという分析が出ている理由でもある。


恵泉女学園大学のイ・ヨンチェ教授は9日、ハンギョレに「今回の処置が保守票の結集に大きな効果があるというのは事実だ。安倍政府は今回の選挙だけが目標ではなく、衆議院選挙まで勝ち、(その動力で)憲法を改正するという考えだと思われる」と話した。安倍首相は軍隊の保持および戦争の禁止を規定する、いわゆる「平和憲法」と呼ばれる現行の日本国憲法の改正を人生の課題だと述べてきた。
 

もちろん、現在も安倍首相の自民党と公明党、日本維新の会など改憲派が衆議院の3分の2を占めており、参院で3分の2を確保すれば、改憲を国民投票に付すことは難しくない。しかし、日本国民が依然として平和憲法の核心である9条の改正に否定的な点を考慮すれば、衆議院再選挙を通じて雰囲気を最大限に引き上げ、改憲の正当性を説明しようとするものとみられる。下院に該当する日本の衆議院議員の任期は2021年秋に終わる予定だが、日本の首相は自分に有利な時期に衆議院を解散することができ、任期満了まで待つケースはほとんどない。
 平和憲法改正反対運動を34年間行なってきた「許すな!憲法改悪・市民連絡会」の高田健事務局長は「安倍首相が選挙戦略に利用しているのを、運動する人たちはみな心配している。日本社会の排外主義の雰囲気もあり、またこうした措置を支持する人たちがいるのも事実」だと憂慮した。
 

「選挙戦略」だけでなく、長期的に韓日関係の「新たな枠組み作り」を試みているのではないかという分析もある。このような場合も、日本政府が輸出規制を撤回せず、韓国の相当な譲歩があるまで事態を長期的に引っ張る可能性が高い。慶応大学の西野純也教授は「選挙と全く関連がないとは言えないが、完全に選挙戦略だとは言えない」と話した。西野教授は「韓国最高裁(強制徴用損害賠償)の判決に対する韓国政府の方針に変更なさそうだったために出た問題」だとし、「選挙が重なった。この問題はすでに長期化しており、長期化は避けられなさそうだ」と述べた。
 

東京の外交筋も「慰安婦被害者問題などに対する日本の不満が積もった側面がある。選挙が影響を及ぼしただろうが、完全に選挙のためと見ることはできない」と述べた。韓国政府は最高裁の判決は尊重されなければならず、政府が司法府の判断に介入することはできないと主張する一方、日本政府は最高裁の判決自体が国際法違反だとして正面対立している。強制徴用問題に対する両者の根本的な考えの違いが大きいため、溝を埋めるのは容易ではない。
 これによって、日本が要求した第3国の依頼を通じた仲裁委員会設置に対する請求権協定上、回答期限である18日以降にまた他のカードを取り出す可能性もあるとの分析が出ている。実際、「対抗措置」と公に表明し、報復に出る可能性はすでに開かれている。麻生太郎副首相は3月、日本企業の資産が売却される場合に対応する報復措置として「韓国商品の関税引き上げと送金およびビザ発給の禁止を検討している」と発言している。
 安倍政府が参議院選挙後の来月1日、韓国をホワイト国から除くのを目的とした輸出貿易管理令を改定するかどうかが、日本の意図と長期化の有無を把握できる最初の関門になりうる。ホワイト国から韓国が除外されれば、日本は理論的に食品と木材程度を除いたすべての品目に対して規制することができる。こうなると波紋は手のほどこしようもなく広がる可能性がある。
 

ただし財界の動きが安倍首相の独走を制御する一定のブレーキの役割になりそうだ。日本最大の経済団体である経団連は8日の記者会見で、韓日対立の状況でも韓国経済界との交流を続けると明らかにした。



イ・ヨンチェ教授は「韓日企業に及ぼす影響を見て、問題が大きくなれば安倍首相が出口を探そうとするだろう」と見通した。東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )


デモクラタイムス・山田厚史氏が、とてもわかりやすくこの問題を紐解いている。

【山田厚史の闇と死角】韓国「制裁」と徴用工判決


注目したいのは、後半、安倍総理の怒りの根源の『韓国が約束を守らなかったからだ』というものだが、


サンフランシスコ条約において、日本政府は第二次世界大戦の日本の賠償権を放棄した。
これによって、甚大な被害を受けた日本国民は、政府が勝手に人々の賠償権を放棄したのだから、政府に賠償を求めるという行動を起こし、それについて、日本政府は、個人の賠償権は放棄されたいないので、どうぞご勝手に自分で、アメリカなりロシアなりに請求してください、という態度をとった。日本こそが、まさに個人の請求権までは放棄の対象でないとしてきているのだ。しかるに、徴用工の個人の日本企業による賠償請求は、約束破りだと非難する。


まさに二枚舌。今回の制裁では打撃受けうのは韓国企業だけでない。トランプの猿真似で、自分が強く出られると勘違いしている安倍総理によって、ん本の横暴と筋の通らない嫌がらせが、世界の注目を集めてしまった。


どこまで日本を貶めれば気がすむのか。絶対退陣していただきたい。


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