密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

米側沖縄民意に敬意 デニー新知事国際的注目を集める。 

強いものに擦り寄り、隣国に高圧的な安倍外交はもはや国際社会でも鼻つまみ者。
国連人権委員会の勧告に反発、報道の自由度は67位、男尊女卑、は有名で、Male dominated societyと認識されている。汚職・スキャンダル・暴言の多発も国際社会に広く知られ、日本のイメージは著しく低下している。


そんな中、各国のメディアが、玉城デニー新知事の圧勝に注目するのは当然とも言える。

玉城デニー前衆院議員の大勝となった沖縄県知事選。その余波が世界中に広がっている。


 玉城氏の父親が米海兵隊員だったということもあり、米国ではCNNやABCなど主要メディアで玉城氏の勝利が報じられた。特に米紙NYタイムズ(電子版)は9月30日、「アメリカ海兵隊の息子が基地に反対して沖縄知事選に勝利」と題して、日本で初めてハーフの県知事が誕生したと紹介。全米オープンテニスの女子シングルスで優勝した大坂なおみを引き合いに出しながら、「玉城氏の勝利は、日本で人種の多様性への扉が開かれつつあることを示唆している」とした。


 さらに同紙は、オピニオン面でも沖縄の米軍基地問題を取り上げ、「日本で最も貧しい市民に、不公平で不必要で危険な負担を押し付けることはできない。安倍首相と米軍の司令官は公平な解決策を見いだすべきだ」と締めくくった。


米紙ワシントン・ポスト(電子版)も1日、AP通信の記事を掲載し、選挙での勝利を祝い踊る玉城氏の写真を紹介しながら「均一的で従順な国として知られる日本に、玉城氏は寛容性と多様性を持ち合わせた新しいリーダーとして現れた」と玉城氏の人間性を高く評価している。


政権VS沖縄”という構図で報じたのは、仏紙ル・モンド(電子版)で1日、タイトルを「日本の沖縄で新知事誕生により安倍晋三が挫折」として、玉城氏の勝利が総裁3選したばかりの安倍首相の敗北を意味していると強調。「小さなアリはゾウの足を動かすこともできる」という玉城氏の言葉を紹介しながら、勝利を称えた。


 日本政府が逃げ腰でも、世界は玉城勝利の意味をしっかり理解しているということだ。


戦後苦難の歴史を持ち、翁長県政下では、現政権のどう見ても民主主義無視のいじめ的圧力に抵抗を続けた沖縄の人々が勝ち取った勝利。新しいリーダーは、米兵の父を持ち(日本の社会特に政治は閉鎖的で純血主義というイメージがある)喜びを沖縄伝統的踊りカチャーシーで表現できる人物であることも、好意的注目を集めたのだろう。
カチャーシー:テンポの速い沖縄民謡の演奏に合わせて踊られる、両手を頭上に挙げ、手首を回しながら左右に振る踊り。多くは演奏会や宴席のクライマックスとして踊られる。沖縄方言の訛で「かき回し」という意味であり、頭上で手を左右に振るさまが、かき回すように見えるため呼び名がついた。


こうした中、不都合な事実は全て粛々となかったことにしたい安倍政権の代わり映えのしない新お飾り防衛相岩屋毅氏は、これもお約束の「辺野古移設が唯一の解決策だ」のゴリをしのおうむ返し。これだけの民意を受けても、動じない死に体の安倍独裁政権。
岩屋毅防衛相は5日、玉城デニー沖縄県知事が「米海兵隊の訓練を海外に移転できれば、普天間飛行場や辺野古基地建設は不要になる」と発言していることについて、「海兵隊の機動性や即応性を担保するには、さまざまな要素(の部隊)が近傍に配備され、平素から合同で訓練する必要がある」と否定的な見解を示した。菅官房長官も4日、「辺野古移設が唯一の解決策だ」と言っている。(ゲンダイ)


 しかし、国際社会の注目と相待って、米国も考えを変えてきている(というより、すでに米国は、基地設置に関し、地域との合意を最重要視してきた。オバマ前大統領も、沖縄県民の反発を受けて、グアム移設再考を明言した。それを日本政府が伝えないだけだった。鳩山政権下では、米駐在大使による、謀略まがいの騙し討ちで県外移設潰しを行なっていたことが、大統領選に伴う、ヒラリークリントン氏の個人メール調査の中明らかになった。)沖縄基地負担は日本政府主導の産物だ。

玉城デニー氏の県知事戦勝利で、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設は「解決済み」としていた米ワシントンにわずかな変化が見え始めている。米政府は辺野古移設堅持の姿勢を崩さないが、安倍政権が全面支援した佐喜真淳前宜野湾市長に8万票余の差を付けた玉城氏の大勝は、政府関係者も「驚き」と受け止める。在沖米軍基地の安定運用も踏まえ、識者らは「沖縄の選挙結果に敬意を示すべき」「安倍政権が辺野古移設の工事を強行すれば、県民の怒りは一層高まる」と、日米同盟への影響を危惧し、玉城新知事と日本政府との対話に注目している。


■「同情票」注視
 「佐喜真市長はどうか。菅義偉官房長官とも仲が良いと聞く」


 当初、12月に予定された県知事選について、米政府関係者は春ごろから翁長雄志知事の対抗馬に関心を寄せていた。「(埋め立て承認撤回など)翁長知事がどう動くかに、特別な関心はない。名護市長選や県内の首長選で連勝し、代替施設建設に反対しない候補者が知事選も勝つと日本政府は見込んでいる」と、日本政府の見方を支持した。


 自民党が推す候補者の勝利で、新基地建設への「抵抗」に終止符を打てると見込んでいた両政府だったが、翁長氏の急逝で状況は一変。佐喜真氏勝利への期待の一方、翁長氏への「同情票」がどう影響するかに神経をとがらせていた。


 ジョージ・ワシントン大のマイク・モチヅキ教授は新基地建設の強行は県民の一層の怒りを招くと警鐘を鳴らし、「選挙結果が米政府に普天間代替施設の再考を促すなら、日米同盟をより安定した政治土台に置く好機となる」と説明。玉城氏訪米の際には、国務省、国防総省は建設的な対話に向けて歓迎すべきだと指摘した。


■「結果に敬意を」
 リチャード・アーミテージ元国務副長官、ジョセフ・ナイ元国防次官補、戦略国際問題研究所(CSIS)のマイケル・グリーン上級副所長―。3日にワシントンで開かれたシンポジウム。知日派で「ジャパンハンドラーズ」と称される面々がそろい、日米同盟強化に向けた政策提言報告書を発表した。


 自衛隊と米軍による「日米共同統合任務部隊」の創設や基地の共同運用拡大など、中国の台頭を踏まえ、アジアの安全保障に日本はより参画せよと迫る報告書の説明中、県知事選の話題が上った。


 シーラ・スミス外交問題評議会上級研究員は「沖縄は(新基地建設に反対する)継続を選んだ。日米同盟は県民感情の理解に注意を払い、焦点の問題について取り組み続けるべきだ」と説明。「玉城氏は辛勝ではなく、大勝した。私たちはその結果に敬意を示すべきだ」と述べた。


 アーミテージ氏は「新知事は東京(日本政府)と話したいとしている。米国は東京と沖縄のサンドイッチになりたくない」としながらも、報告書で提示した自衛隊と米軍による基地の共同運用や民間空港、港の使用を上げ、「人口密集地の負担を軽減しようとしている」と説明した。


 米側が「沖縄の政治の新しい顔」(スミス氏)に注目する中、玉城新知事に対して日本政府がどのように対応していくか。ボールは東京に投げられている。(座波幸代本紙ワシントン特派員


外交問題評議会とは、Council on Foreign Relations, 略称はCFR
アメリカ合衆国のシンクタンクを含む超党派組織。
1921年に設立され、外交問題・世界情勢を分析・研究する非営利の会員制組織であり、アメリカの対外政策決定に対して著しい影響力を持つと言われている。超党派の組織であり、外交誌『フォーリン・アフェアーズ』の刊行などで知られる。本部所在地はニューヨーク。会員はアメリカ政府関係者、公的機関、議会、国際金融機関、大企業、大学、コンサルティング・ファーム等に多数存在する。
評議会員の主張の多くは、外交問題評議会の「凝縮された政策提言」への叩き台に使われるケースが多いとする意見がある。(By Wiki)

今回発言のシーラ・スミス(Sheila A. Smith)外交問題評議会上級研究員は、
政治学者 米国外交問題評議会上級研究員 コロンビア大学大学院博士課程
海軍将校の父の転勤で1969年から2年間グアムに住み、病院で看護の手伝いを経験。’77年カリフォルニア州サンノゼからワシントン市に移り、日本大使館の職員に。’79年語学勉強のため来日。’81年米国・コロンビア大学に入学し、日米安保関係を博士論文の主題に選ぶ。のち再び来日し、日本国際問題研究所・米国研究センター(ARC)のただ一人の外国人研究員に。のちボストン大学助教授などを経て、米国外交問題評議会上級研究員。東京大学や慶応義塾大学に研究者として在籍し、日本の複数のシンクタンクに在籍したこともある。’98年には琉球大学研究員として沖縄に住み、米軍基地問題を研究。また国際日本文化研究センター客員助教授も務めた。(By Conpact)


この評議会のメンバーで右寄りのマミテージ氏も「米国は東京と沖縄のサンドイッチになりたくない」と発言するなど、沖縄の抵抗の持つ大きさを自覚。辺野古強行も、外務省や安倍政権特に菅官房長官の意地とこだわりでしかない。しかしまあ、ここで弱みを見せたら、一気に安倍強権政治のもろさを露呈して総崩れ、と言えなくもない。今や、屋台骨どころか、全てが劣悪素材で補強?するしかない腐った崩壊寸前政権だ。サンドイッチにならないことは誠に、賢明だ。


今後の懸念としては、オバマ大統領就任直後もそうだが、大きな期待は、すぐに失望に変わりやすい。しかしそう急いではいけない、玉城氏の志と人柄を信じて支えてゆくことが大切だと感じる。
沖縄は常に強い意志を心ある本土の有権者に示し続けてきた。玉城新知事と手を携える県政で、草の根行政の意味を示し続けて欲しい。そして、日本の有権者もどんな圧政でも悪政は民衆の手で崩せることを、自らの手で獲得しなければあらない。彼らに続こう。


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