ABC局の差別発言に対する毅然とした対応+多様性を受けれる社会
やっとNYに戻ってきた。日本では、頭が噴火しそうな理不尽が目白押しだが、明日から、頑張って書くつもり。
今日はアメリカのニュース。
ABCの人気TVドラマ”ローザン”で主演するローザン・バーが、ひどい差別発言をツイートして大問題になっている。”ローザン”は第一シーズンが人気を博し、第二シーズンの放映が決定したばかりであるが、ABCは第二シーズンの打ち切りを即座に決定した。
ローザン・バーは極右思想の持ち主でトランプ支持者。彼女のツイートは
”ムスリム・ブラザーフッドと猿の惑星を足しら?バレリー・ジャロウになる。”
ムスリム・ブラザーフッドとはイスラム教の革新派のグループ。バレリー・ジャロウはオバマ政権の一員で、アフリカ系の女性。当然ながら、これに対して多くの批判が集まり、彼女は謝罪に追い込まれた。
局にとって大きな利益を生む人気番組を迷わず打ち切り。アメリカのテレビ局のはっきりしたポリシーを見た思いだ。
そして、トンデモ・トランプ大統領の低劣さは、ローザンの謝罪を受けて、『彼女は謝罪する必要はない。ABCが謝罪すべきだ。なぜなら彼らはもっとひどいことを私に言っている』と発言したことだ。ひどいトップをいただいているアメリカ、しかし、各々が良識を持って毅然と対応しているので、トランプに忖度するメディアはない。
Dさんはトランプはトランプ支持者に、犬笛を吹いた。と言った。暗黙に批判運動をさせたいらしい。しかしもし彼らがそんなことをしても、その何倍もの人たちが声を上げる。
シャーロッツビルの二の舞になるだろう(リー将軍像の撤去を巡り極右グループが反対アクションを呼びかけて集結したが、その何倍の人に周りを取り囲まれ、すごすご帰らざるおえなかった)
もう一つ、ドライブの途中、ペンシルベニア州に入ったあたりで、ガソリンスタンドに止まった。その時、前の3車線の道路を、二頭の馬に引かれた馬車が2台やってきた。乗っている人たちは、コロニアル時代のような服装で、一族で何処かに行くような感じだった。
アメリカは、ルネッサンスフェアや南北戦争仮装で模擬戦闘をするフェアなどがよくあるので、何かコスプレフェアに行くのかな?と思っていたら。Dさんがアーミッシュだよ。
と教えてくれた。アーミッシュとは、ドイツ系移民(ペンシルベニア・ダッチも含まれる)の宗教集団で、移民当時の生活様式を保持し、農耕や牧畜によって自給自足生活をしている。映画”目撃者”で、アーミッシュの少年が殺人を目撃し、母親とともに狙われる彼らを守るハリソン・フォード演じるジョン・ブック刑事。負傷しアーミッシュのしばらく村でともに過ごす。映画を見たが、ロケとかは多分このあたりだったのだろう。
まげワッパのような楕円形の美しい木の箱や、木工を作り、農産物の製作者としてとても優秀で、マンハッタンにはアーミッシュのマーケットがある。以前アーミッシュの村を保存して公開している場所に行ったことはあったが、実際にいろいろなところで生活していて、普通に自動車道を馬車で行き来してるとは思わなかった。
馬車の後ろに、自動車のようにテールライトをつけている。交通局はテールライトをつけることで彼らの生活スタイルを損なわず、車社会と共存できるように配慮した。この電気も、自分たちで作り蓄電したものだという。
アーミッシュの日常生活では近代以前の伝統的な技術しか使わない。そのため、自動車は運転しない。商用電源は使用せず、わずかに、風車、水車によって蓄電池に充電した電気を利用する程度である。移動手段は馬車によっているものの、ウィンカーをつけることが法規上義務付けられているため、充電した蓄電池を利用しているとされる(By Wiki)
自動車が、バンバン通る道路を、馬車でゆっくりと移動して行く、古風ないでたちの彼らは、とても優雅に見えた。そして、それぞれの生活を認め、ひとくくりに排除しない、移民の国アメリカの良き部分に触れた気がした。
自分と違うもの、自分と合わないものを、攻撃し排除する傾向が高くなっている日本。
便利さ、豊かさ、速さ、強さ、そんな価値観に必死でついてゆかなくてはならない社会に思いを馳せながら、アーミッシュの一族が馬に惹かれゆっくりと去ってゆく姿を目で追っていた。
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