密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

世論調査の捉え方 日本ほど物事の共通認識が高い国はない。 

日刊ゲンダイのコラムを読んで、ぎょっとした。
昨年12月20日、読売新聞に掲載された日米共同世論調査の結果には仰天した。米国が北朝鮮に対し軍事力を行使することについて、米国では支持63%、支持しないが32%、日本では支持47%、支持しないが46%、と報じられていた
という部分である。どう見ても米国内が北朝鮮との戦争を肯定する世相になっているとは思えないからだ。
問題の、世論調査は、

米側の調査機関はギャラップ社であり、これは世論調査の老舗。男女同数ランダムな電話調査だ。問題の設問は、
◆北朝鮮が、核実験やミサイル発射などの挑発行為を続けた場合に、アメリカが、北朝鮮に対して軍事力を行使することを、支持しますか、支持しませんか。
                日 米
・支持する           47 63


・支持しない          46 32


・答えない            7  6


設問はあくまで、”核実験やミサイル発射などの挑発行為を続けた場合”であり、また日頃多分北朝鮮のことなど大して気にもしていない人は、簡単に支持してしまうと答えるだろう。大方のアメリカ人は、北朝鮮にキム**という気の狂った男がいて、トランプ大統領とツイッター合戦を繰り広げていることぐらいは認識しているが、ところで北朝鮮ってどこ?そんなところだ。


この部分を取り上げて、確実に距離が近く、ナーバスになっている日本で報じるのはいささか、偏りが過ぎるように思う。


アメリカ人に、「日本と東京はどちらが大きな国ですか?」と聞けば、どちらかを答えてしまう人たちはたくさんいるだろう、とDさんが冗談を言った。


日本ほど、情報共有量の高い国はそうない。アメリカでは、自分の興味のないことは全く知らない人が、教育の有無を問わずかなりいる。


軍事評論家に楯突くわけではないが、**評論家というのは**にフォーカスしすぎて、普通にものを捉えられないのではないかと、度々思うことがある。

昨年12月20日、読売新聞に掲載された日米共同世論調査の結果には仰天した。米国が北朝鮮に対し軍事力を行使することについて、米国では支持63%、支持しないが32%、日本では支持47%、支持しないが46%、と報じられていた。


 米国が北朝鮮に対し武力行使をすれば、北朝鮮は滅亡必至だから自暴自棄となり、核ミサイルを韓国、日本に向けて発射する公算は極めて高く、米国防長官J・マティス海兵隊大将(退役)は「第2次世界大戦後、最悪の惨事となる」と述べた。
これもおかしい。茶色は、軍事評論家のご意見、分析で、紫は確かにマチス長官が発言したのだが、戦争になればどのくらいの規模かの試算は軍を動かす長官なら常に計算し考えている。この二つを混ぜるとまづで、マチス長官が北朝鮮が自暴自棄で韓国、日本に向けて発射する公算は極めて高くなると言っているように聞こえるが、そうではない。


米軍の攻撃の発進基地、補給拠点となる在日米軍基地だけでなく「死なばもろとも」の心境で最大の報復効果を狙い、東京を核攻撃する可能性も高い。その場合、水爆弾頭なら被害半径は約7キロ、昼間なら死傷者は400万人程度と計算される。 
死なば諸共など、日本とISISに洗脳された自爆テロ志願者以外はそうそう考えない。
日本人は、死なば諸共が理解できる国民性であるのでもっともらしく聞こえるが、そういう攻撃はそんなにポピュラーではないのだ。



北朝鮮は米国東海岸を射程に入れるICBM「火星15」の試射を11月29日に行ったが、大気圏に再突入する際の高熱で、戦時に核弾頭を入れる先端部分が分解した様子で、まだ実戦配備に至っていない。このため米国のタカ派議員から「ICBMが完成する前に北朝鮮を壊滅させ、米国人の命を守るべきだ。他国の人命にかまってはおれない」との論が出て、「米国第一」を唱えるトランプ大統領もそれに一定の理解を示している。これは冷酷な説だが、米国にとっては合理性もあるだけに、米国人の63%が支持するのも仕方ない。
米国のタカ派議員って、おなじみの軍事行動大好き、リンジー・グラムでしょう?
マチス国防長官もティラーソン国務長官も、共和党首脳部も誰もそんな方向で考えていない。トンデモトランプはツイッターでキムジョンウンと舌戦を楽しんでいるが、そのトランプの支持率は歴代最低。一人タカ派リンジーグラムの発言だけがやたらにクローズアップされるおかしな日本。「ICBMが完成する前に北朝鮮を壊滅させ、米国人の命を守るべきだ。他国の人命にかまってはおれない」なんて先走りで卑しいこんな無茶苦茶な発言を63%が指示しなければいけないほど、アメリカ市民は人権意識に乏しくないし、また、この問題に集中していない。


アメリカで、国際情勢に関心のある層は、イスラエル・パレステナの新たな火種に手を突っ込んで掻き回した、トンデモ大統領の行状と、国際孤立化への懸念。移民たちは、トランプの移民法締め付け、入国規制。労働者は新しい税制とオバマケア亡き後の健康保険の混乱。 ついでを言えば、大馬鹿トランプの移民規制の余波を受けて、移民局が大混乱で、とっくに更新できているはずの私のグリーンカードも届かない。おかげで国外に出られない!!!!  というように、もう一度言うが、一部を取り上げて、距離が近く、多くの人がナーバスな日本にアメリカの状況をこのように伝えることは、大きな誤解を生むので気をつけてほしい。


まあ、軍事評論家たる田岡俊次氏の言いたいことは、北朝鮮とアメリカの戦力を分析し、
知識を披瀝し、その上で、こう書いている。
政府はミサイル防衛に「万全の備え」と言うが、実はイージス艦は「SM3」ミサイルを各艦8発しか搭載していない。不発や故障もあるから1目標に2発を発射するのが普通で、4目標にしか対処できない。短射程(約15キロ)のパトリオットPAC3も1地点に発射機2両が各4発を積んでいるから8発だ。ミサイル防衛は形ばかりにすぎない。この状況で、米軍の武力行使を望むのは、戦争を現実のこととして考えない「平和ボケのタカ派」が47%もいることを示している。
最後の部分は大賛成である。



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