密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

山口氏、先進国では通用しない被害者責任論をNYTで堂々と開陳

複数ブログ及びリテラでも、ニューヨークタイムズが、山口敬之氏による伊藤詩織さんレイプ事件を記事にしたことが伝えられている。


アジア・パシフィック紙面で12月29日”She Broke Japan’s Silence on Rape”として、レターペーパー(A4より少し大きめ)13枚に及ぶ記事が書かれている。(30日にも第一紙面で別バージョンが掲載された。)


事の経緯も時系列を追って詳しく書かれており、またこの事件のもう一つのポイント、権力による警察・司法の歪みについては、大学生による集団レイプ事件の不起訴の例なども挙げられている。
This year, for example, two students at Chiba University near Tokyo convicted in the gang rape of an intoxicated woman were released with suspended sentences, though other defendants were sentenced to prison. Last fall, a Tokyo University student convicted in another group sexual assault was also given a suspended sentence.
今年は、東京近郊の千葉大学の学生たちが酔った女性への”集団レイプ”した件では、そのうち二人が釈放された。 昨年秋、別のグループの性的暴力で有罪判決を受けた東京大学の学生にも執行猶予が与えられた。


また東京新聞望月記者がこの問題を取り上げた際、同僚男性記者により、このケースを却下された事実も取り上げられたいる。
Isoko Mochizuki, one of the few journalists to investigate Ms. Ito’s allegations, said she faced resistance from male colleagues in her newsroom, some of whom dismissed the story because Ms. Ito had not gone to the hospital immediately.
伊藤さんの主張を調査した数少ないジャーナリストの一人である望月氏は、彼女のニュースルームの男性同僚から伊藤さんがすぐに病院に行かなかったため、取り上げることを却下された。


こうした、日本社会全体(警察・司法 ジャーナリズム 被害者を取り巻く社会的状況)
が日本のレイプ被害者の告発を封じ込め泣き寝入りさせたいる事実が取り上げられた。


山口氏の言い分もきちんと取材されている。 山口氏は「詩織さんは、意識を取り戻していて、セックスにも抵抗しなかった」という、詩織さんがおった、無数の体の傷、膝の関節がずれてしまった事と相反する主張をし、その上、日本社会の性犯罪認識の根底横たわる、被害者自己責任論、この恥ずべき認識を、曲がりなりにもジャーナリストである山口氏は堂々とNYTに開陳しいかに日本の男性優位社会の病根的認識を露呈し、この記事に取り上げられた日本社会の性被害者に対する圧力を裏打ちした。

“I have not done anything illegal,” Mr. Yamaguchi said. “There was no sexual assault. There was no criminal activity that night.” Credit Jeremie Souteyrat for The New York Times


Mr. Yamaguchi said she had simply drunk too much. “At the restaurant, she drank so quickly, and in fact I asked her, ‘Are you all right?’” he said. “But she said, ‘I’m quite strong and I’m thirsty.’”
山口氏は「彼女はレストランでハイペースで酒を飲み、私が大丈夫?と尋ねると、”私は(お酒に)強いし、喉が渇いている”、と行った。」
He said: “She’s not a child. If she could have controlled herself, then nothing would have happened.”
「彼女は子供ではない、もし彼女が自分をコントロールできていれば、こうした事態は起こらなかっただろう」と彼は言った。


こんな認識が、日本以外の国で通酔いするはずがないことは、アメリカで仕事をしてきてわからないのか?と言いたい。それほど、頭がグチャグチャになっているのだろう。
こうした事態が起こった原因は、(計画的確信犯でなかったとするなら)山口氏が自分をコントロールできなかったことが原因なのだ。
同氏の詩織さんへのメール

“So it’s not the truth at all that I had sex with you while you were unconscious,” he said in a message on April 18, 2015. “I was quite drunk and an attractive woman like you came into my bed half naked, and we ended up like that. I think we both should examine ourselves.”
『意識のないあなたに私がセックスしたということは、まったく真実ではありません」と彼は2015年4月18日のメッセージで語った。「私はかなり酔っていて、あなたのような魅力的な女性が半裸で私のベッドに入ってきたので、 そうなってしまった。 私たちはどちらも医療検査を受けなければならないと思う。」

たとえ、酒に酔った女性が(男性でも)全裸でベットに倒れ込んできたとしても、それがイコール、セックスの合意ではないことは、アメリカでは常識。
そこで、自分をコントロールする責任は、意識のしっかりしている側にある。自分のコントロールを棚に上げ、こんな幼稚なことを言ってはばからないこと事態が、一事が万事だ。しかもこの人は、言葉で相手を傷つけ貶めることも忘れていな。


In another email, Mr. Yamaguchi denied Ms. Ito’s allegation of rape and suggested that they consult lawyers. “Even if you insist it was quasi-rape, there is not a chance that you can win,” he wrote.

山口氏は、伊藤さんの強姦疑惑を(事実無根と)否定し、弁護士に相談することを匂わせた。 「あなたが準強姦に必要にこだわっても、勝つチャンスはありませんよ」と彼は書いています。
これは、恫喝である。自分が社会的地位があり、財力があり(多分)有力なお友達がいるということからくる”自信”がにじみ出ている。


もし詩織さんがジャーナリストでなく、人生の一時期アメリカで過ごしたこともなく、周りに社会問題に詳しい人間関係をもたづ、かつ彼女が自立したとても強い女性でなかったら、残念ながら、山口氏の目論見は何の苦労もなく達成されただろう。


記事の最後に詩織さんはこう発言しいる。
Ms. Ito said that was precisely why she wanted to speak out.
伊藤さんは的確に彼女発言の動機を語った。
“I still feel like I have to be strong,” she said, “and just keep talking about why this is not O.K.”
「私は、未だに、強くあらねばと感じています。」「そして、ただ、言い続けます。こういう行動(・意識のない女性に一方的に性行為を行うこと)はOKではない(許されない)」


特にこの問題は、日本社会の体質に加え、日本の政治権力の中枢が関わる、大問題なのだ。国際社会の注目も引き寄せ、安倍首相はさぞこの厄介な友人を持て余していることだろう。逃げ切りは許されない。




PVアクセスランキング にほんブログ村

ランキングに参加しています。
宜しかったら、両方をクリックしていただけると嬉しいです。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ