密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

大江健三郎氏、沖縄公演を聞く−9条は文化

大江健三郎氏の沖縄公演の映像を見た。
琉球新報http://ryukyushimpo.jp/movie/entry-176863.html


印象的だったのが女性について,語られた事。冒頭に、現在入院中である奥様(故伊丹十三監督の妹さんで、学生時代から,ずっと連れ添っておられる)が、今まで言った事の無い言葉,「頑張ってね」を公演に出かける時、口にした事。自分の老人性抑鬱症が影響し、妻も病院に行き、手術の必要な病気が発見された事、妻のいない”将来”を考えてみているということを事を話された。


次に、沖縄に興味を持った切っ掛けが、沖縄戦当時の,女子学生たちが(生き恥をさらすな、とか足手まといだ,と云うような軍部からの強制があったにしろ)崖から海に身を投げた。その時なんと口にしたか? 多くの少女が”天皇陛下万歳”と叫んで身を投げたと云う事を知った時、沖縄、戦争、そして天皇制へ疑問を持ち、考え続けてこられた事。


そしてNPOに参加し「海外で危険な目に遭いながら活動する、特に女性たちが、憲法を文化として持っていることに希望を持っている」と述べた。


もう一つ昔ある大江氏に近しい人から聞いた話で、大江氏が子供の頃,大変な熱を出し,瀕死の状態で苦しんでいた。その時,付き添ってくれていた母に「死んでしまうの?」と聞くと「死んでもいいよ,また生み直してあげるから」と言われた時,怖さと苦しさが消え、そして大きな木の祠に吸い込まれる夢を見た,そして回復したと云う。もう,20数年前に聞いた話なので、正確とは言えないが、印象が深く覚えている。これらの話は、産むと云う生の源、寄り添うと云うかけがえの無さ、純粋さと自己犠牲、そして勇と優しさ
大江健三郎氏の女性への思いが伝わってくる。


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氏はNPOに参加して,現地で懸命に働く若者との会話で,彼らが「私たちは、憲法9条を実践したいのです」と語った事にふれ、憲法9条は,単に憲法ではなく戦後日本に根付いた文化となっている,と述べた。


あの,全て焼く尽くされた、多くの犠牲を出した戦争の後、たとえ与えられた物であっても,民主主義と云う社会のなかで、平和憲法とともに70年。戦争に参加した世代、銃後に生き残った世代は、悲惨な戦争が終わった事を,感謝し、何も無いが,自由のある国の再スタートに未来を見つめ頑張った。多感な青年時代、子供時代を過ごした人たちの心は,しかし,複雑なののを残し、発展と成功の影に、アメリカに屈した日本、戦後がらっと変わった大人たちへの不信感、情けなさを感じていた人たちもいる。その割り切れなさは、次の世代にも受け継がれ三無主義とか,荒れる学校などの問題も引き起こしたと思われる。しかし、今、第四世代となる子供たちの世代で、色々な禍根、恐怖、不安がやっと浄化されて来たのだと、若い人たちの民主主義運動、平和主義運動を見て思う。しかし、過渡期の屈折した世代が、戦前回帰=自己肯定、日本人アイデンティティー、アメリカへの反発と憧れ、ない交ぜなって,右傾化し、この国を逆進させようとしている。
特に禍根の強い、屈折した、現首相などは,日本賛美、敗戦否定、日本国憲法否定、そして憎いはずのアメリカにストックホルムシンドロームを起こしているようだ。


今の若者たちが,本当の”戦争を知らない子供たち”として、平和の歌を口ずさんで,歩き始めている。そして、間接的に戦争の影響下にあった戦後生まれの大人たちは、”戦争を知らない子供たち”を肯定し守り、一緒に、平和を希求してゆかなければならない。


大江氏の公演は沖縄の為であるばかりか、次世代、日本の未来に対する,貴重なメッセ−ジにあふれている。氏の語った、次世代に残さなければいけないもの、については,次回に書きたいと思う。


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