密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

経産省の“日本のすごさ”まとめた冊子に滑り込ませた軍国主義教育

こんな頓珍漢なものを、政府主導で出して、諸外国に読ませるのか?
日本の凄さを世界に知らしめる?もう十分歴史修正主義の凄さで、ポリシーのないトランプ尻尾振りで節操のない凄さを見せつけている。


そんな国が、見せつけたい凄さの内容も、頓珍漢だし、他国の文化風習への興味もなく理解もないまま自分たちのイメージする”凄さ” ”独特さ” を押し付ければ返って失笑を買うのがオチだ。

外国人向けに日本の魅力を発信するために経済産業省がまとめた冊子に非難が集まっている。伝統工芸などを紹介しつつ、職人の技を支える日本人の特徴を分析する内容で、匠の精神が中高生の部活動にまで根付いていると称賛している。


ウェブ上では「謙虚さを世界に知らしめるってもはや謙虚じゃない」などという声が上がっている。


 8日に経産省が発表した「世界が驚くニッポン!」と題された冊子には、東日本大震災でみられた助け合う姿や四季を大事にする自然観などを「和を以て貴しとなす」と説いた十七条の憲法まで持ち出して、「世界は、日本に驚いている!」と大絶賛する。ものづくりやサービス業の振興につなげるクールジャパン戦略の一環で、「新しい日本らしさを再定義し、発信していく」ことを目的としている。


 冊子が公表されると、インターネット上では侃々諤々の議論が巻き起こった。「謙虚な姿勢では商売はできない」「ここまでしないと外国には伝わらない」という好意的な意見もあったが、「自らをクールって自慢するのは日本らしくなくてカッコ悪い」「奥ゆかしいって言葉知らないのかな」などという批判が目立つ。


 冊子には「部活動に励む少年少女は、監督やコーチの指導のもと、懸命に練習に打ち込み、全力を心掛け、何より礼儀作法を教え込まれる。ここには、単純な技能向上としての訓練を超えた、『道』の精神が宿っている」と記述されている。


 連日、甲子園球場(兵庫県西宮市)で熱戦が繰り広げられた高校野球もクールジャパンのフィルターを通せば、違ったものに見えてくるらしい。1月の有識者会議では、委員の1人が、中国人など外国人を案内したときに最も喜ばれるのが、中学高校の部活動だと主張した。


 全員丸刈りでそろえ、一列に並んで素振りをする野球部の練習風景が、武道や茶道など、神髄を突きつめていく“道”に通じるのだとか。記者の率直な感覚だと、子供のころ、カンフー映画でみた中国拳法を修行する様子の方がしっくり来る気がして、日本独自の文化といわれてもピンとこない。


 ちなみに、会議では日本野球機構(NPB)の理事も務める委員から「メジャーリーグ関係者からは日本の高校野球は『選手を酷使している』と評判が悪い。高校野球の記述は外していただきたい」と注文が入った。冊子には部活動の具体例は載せられていない。


 確かに、日本の産業を盛り上げる営業マンとして、あの手この手を使って情報を発信するのが、経産省の大きな役目だ。存続の危機にひんした伝統産業を救い、見直すことで、停滞気味の製造業の立て直しにつなげようという意気込みは理解できなくもない。


 とはいえ、国民感覚とかけ離れた行きすぎた情報発信は逆効果になる。最近では、2025年国際博覧会(万博)の誘致検討委員会で、報告書の一部を「関西弁」に翻訳して、ひんしゅくを買った。万博の役割を「『人類共通のゴチャゴチャを解決する方法』を提案する」として、公開からわずか1日で撤回された。


 慣行にとらわれない柔軟な発想が売りの経産省だが、日本のよさを外国人が手放しでほめるテレビ番組と同じようなノリで大丈夫かといいたくなる。この手の自画自賛は、お茶の間で気楽に見るくらいがちょうどいいのかもしれない。(経済本部 高木克聡)


つまり徒弟制度を学校教育に持ち込んでいるということ。伝統的な技術を継承するには、いやが上でも、子供、かなり若い頃からの修練が必要とされている世界もある。
それを否定はしないが、一般の学校教育にそれを持ち込む、いや持ち込んでいるのは、書道、花道、武道などの”道”とは少しずれた、軍国教育の名残でしかない。


中国人(多分政府関係者だろう)が感心するのは、彼らも一糸乱れぬ行動の美に価値を置いている国だから。アメリカ人であれば、とても奇異に感じるだろう。日本野球機構(NPB)の理事も務める委員から「メジャーリーグ関係者からは日本の高校野球は『選手を酷使している』と評判が悪い。高校野球の記述は外していただきたい」と注文が入った。
さもありなん。スポーツは軍隊ではないのだ。日本のスポ根は虐待ととらえられかねない。特に丸刈り(アメリカでは囚人や軍隊入隊訓練時(3ヶ月くらい)には丸刈り必須)自由であるべき子供たちの丸刈りでの一糸乱れぬ行動は、在りし日の”バンザイ・アタック”を思い起こされる人もいるだろう。


またしても、国の機関が教育への軍国主義を正当化。海外向けというより国内向けの刷り込みに見える。


自然と同化、自然に感謝というが、日本ほど、すぐに木を切り倒し山を突き崩している国はない。すぐ更地にして、オリンピックだと言って樹齢の長い街路樹や森の木を切り倒しまくっているではないか。



虫の声を愛でるのも、確かに日本(いや中国などでもあるのだろう。中国で美しい懐に入れて持ち歩く虫かごを購入したことがある)アジアの感覚であろうが、別に特別な脳の構造などではないと思う。こういう捉え方が恥ずかしい。


この礼儀作法が曲者。子供たちに、マナーを教え、自分の権利と、他人の権利を教え、愛情を教え、他の人への尊敬を教えることは、どこの国でも行われている。しかし、型として挨拶などを調教することがそれほど大事だろうか?これも大人目線の都合のいい子供作りにしか見えないのだが。


そもそも、いつ日本の教育が”道”の精神を重視するようになったのだろうか?
学校教育法で、中等教育学校における教育については、次に掲げる目標の達成に努めなければならないとされている(学校教育法第51条の3)。
国家及び社会の有為な形成者として必要な資質を養うこと。
社会において果たさなければならない使命の自覚に基づき、個性に応じて将来の進路を決定させ、一般的な教養を高め、専門的な技能に習熟させること。
社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、個性の確立に努めること。
勝手に安倍政権テイストで発信されては困る。


官僚というのは、頭のいい人たちなんだろうが、昨今の彼らの発想を見ると、とてもそうは思えない、安倍首相とどっこいどっこいにさへ見える。


だいたい、日本の精神や美意識・文化に関しては、経産省のお役人より、アメリカ人の友人の方が、よほど、興味もあり、詳しく学ぶんでいるだろうと思う。芭蕉に傾倒し、一茶・蕪村を楽しみ、侘び寂びを自分たちの感覚に取り入れて理解していると思う。すでに、日本の文化は静かに深く浸透しているし、数多の東洋思想は西洋文明では解決できない問題へ近代哲学でさへの糸口とされたきた。


こうしたことを理解した上で、こういう冊子を作って出しているのだろうか?単に底の浅い政権の志向を忖度した日本文化への言及であれば、諸外国の真面目な見識を持つ人たちには通用しない”**道”は日本古来の価値観なのか?時代劇でも、剣術、柔術、医術、生け花、茶の湯、とか言っていて、そんなに**道なんて言ってないし。
茶道は、「茶湯」(ちゃとう)、「茶の湯」といった。千利休は「数寄道」、小堀政一(遠州)は「茶の道」という語も使っていたが、江戸時代初期には茶道と呼ばれた(『茶話指月集』『南方録』など)


武士道(ぶしどう)は、日本の近世以降の封建社会における武士階級の倫理・道徳規範及び価値基準の根本をなす、体系化された思想一般をさし、広義には日本独自の常識的な考え方をさす。これといった厳密な定義は存在せず、時代は同じでも人により解釈は大きく異なる。また武士におけるルールブック的位置ではない思想である。一口に武士道と言っても千差万別であり、全く異なる部分が見られる。


どうも**道は日本古来のものではなさそう。家元制やヒエラルキーを構築するために近代に用いられたもののような感じがする(歴史家ではないのであくまで感じがするだが)


どうも現政府は、自分たちの印象日本個体や日本伝統を持ち出しているが、それって、明治頃の新しい社会の中で活用されたきたもののようだ。

そんなに自分たちもろくに知らないのに日本の歴史伝統文化を持ち出し、軍国主義思想を日本古来の文化とごちゃ混ぜにする恥を晒すなら、現在日本を代表する文化となった、マンガ・アニメでいいではないか? 麻生副総理が頑張って音頭をとるだろう。


今週”攻殻機動隊”の実写版が、上映開始される。タチコマくんたちが登場するかが、気になるところ。彼らのような日本製ロボットも見てみたい(この夏、話す動くその他機能がついたAI?ロボット・ミニタチコマが売る出される模様!!14万円だって)。こういう遊び心、ワクワクする発想こそ日本の未来を支える。


”礼儀作法を教え込む”という書き方一つからしても、塚本幼稚園を連想させられる。
馬鹿な大人による子供の調教を許してはいけない。そんな風に無思考に言いなりにさせらてた子供たちからは、アニメもマンガもロボットもオーガニック臓器も宇宙の謎の解明も発想できなくなってしまうからだ。


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