密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

”我々は正義だ”という認識の大きな危険。

国のトップの上から目線がトリクルダウンしているのだろうか。生活保護受給者を支援する神奈川県小田原市生活支援課の歴代職員計64人が「保護なめんな」などとプリントしたジャンパーを自費で作製していたことが分かった。保護世帯の訪問時などに着ていたという。


加藤憲一市長は「理由はどうあれ、配慮を欠いた不適切な表現。市民に誤解を与えることのないよう指導を徹底したい」とのコメントを出したそうだが、『理由はどうあれ』としうことは市長は職員にそれ相応の理由があると認識しているのだろうか。
『配慮を欠いた不適切な表現』ではなく『思慮を欠いた、間違った認識と表現』『市民に誤解を与えることのないよう指導』彼らの行動への批判は市民の誤解?最近の政治家は不祥事の際こういう言い方をする。これも安倍政権からのトリクルダウン。


市長の揚げ足とりをしているわけではない。
この問題は、貧困、人工透析の人たちに対する自己責任論や、生活保護受給者へのバッシング問題の一つの現れであり、しかも行政側職員がそうした意識持って市民に臨んでいるとしたら、トップのお詫びで済ませてはいけない問題だろう。


小田原市の多くの生活支援課職員が、自主的にこうした意識を持ち、このようなものを製作し着用するに至った、彼らの心情や、意識調査をすることは重要であると思う。
そうした中で、職員からの不満やこういう行動に至った理由を明らかにすることの方が、
『市民に誤解を与えることのないよう指導』することより重要であると思う。


ただし、どういう理由があったにせよ、真ん中の悪という文字を配置したエンブレムの感性は、やんちゃな10代のそれであって、いい大人のやることではない。また、英語として読めるかどうかは別問題としても、意味するところの内容も常識のある大人の書く文章ではなく、アニメの影響下にあるような子供っぽい意思表示だ。



”私たちは正義だ” ”正義を行わなくてはならない” ”不正を見つけ、追いかけ、罰する。正当な処罰(execution.を使うと一般に処刑、死刑執行と取れる、なんでこんな英語使うのか?)を成し遂げる” ”彼らが不正によって利益を得るために我々をだまそうとするならば、「我々は、彼らあえてクズと呼ぶ」” 


We are “the Justice” and must be justice, so we have to work for Odawara.
Finding injustice of them, we chase them and punish injustice to accomplish the proper execution.
If they try to deceive us for gaining a profit by injustice ”WE DARE TO SAY THEY ARE DREGS!”


ストレスの溜まった市民からの理不尽な苦情や怒りをそれなりに丁寧に我慢して受けていて、そのストレス解消に内輪うけで作って喜んでいた、という程度なのかもしれない。
しかし大人であり、公僕である彼らは、自分たちの思慮を欠いた行動に対し、これから、バッシングを受けることにもなるだろう。


だから市長は曖昧な変な誤ってないお詫びなどせずに、もし職員にも言い分があるのなら、それも市民に知ってもらい、問題を提起することこそ、市民との溝を埋めることになるのではないか? 弱者排斥、攻撃の意識があるのなら、命令や押し付けでなく、心底納得した上でそれを正すことこそ指導するべきで、”誤解を与えない”表現や形ばかり行動を指導しても何にもならない。


それから、『私たちは正義だ』なんて、軽々しく言ってはいけない。正義なんて、その時々で、思想宗教や政治的意図で変えられ、思い込まされ”私たちが正義だ”という人たちによって、うんとひどいことが行われるからだ。だから法治国家では、法の支配という苦肉の策で、なんとか妥当な”正義”が行われるようにしている。それだって完璧にはいかないのだ。生活支援・福祉働く彼らにこの機会によく考えてみてほしい。自分たちが書いた言葉の恐ろしさも自覚してほしい。行き過ぎれば、自分たちや社会のマジョリティーに不都合な人間の排斥排除を正当化するだけだからだ。

生活保護受給者を支援する神奈川県小田原市生活支援課の歴代職員計64人が「保護なめんな」などとプリントしたジャンパーを自費で作製していたことが分かった。保護世帯の訪問時などに着ていたという。市は「不適切だった」として着用を禁止、17日に記者会見し、福祉健康部長や副部長、課長ら7人を厳重注意したと明らかにした。


ジャンパーの胸には漢字の「悪」を描いたエンブレムがあり、ローマ字で「HOGO NAMENNA」(保護なめんな)と記されていた。背中には「不正を発見した場合は、追及し正しく指導する」「不正受給するような人はクズ」という趣旨の英語の文章が書かれていた。


 同課によると、2007年7月に窓口で職員3人が生活保護を打ち切られた男に切りつけられるなどした事件が発生。業務量も多く、職員のやる気が低下していたことから、気分を高揚させ、連帯感を高めようと当時の職員らが製作を始めた。現在は33人の在籍者のうち28人の職員が作っていた。冬に保護世帯を訪問する際、防寒着として着用するなどしていたという。


 加藤憲一市長は「理由はどうあれ、配慮を欠いた不適切な表現。市民に誤解を与えることのないよう指導を徹底したい」とのコメントを出した。【澤晴夫】


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