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宇都宮氏、小池知事と会談。野党統一候補擁立の反省点

極右と言われ、リベラルの敵?小池新知事が、比較的いい印象の仕事を始めている。当選時のCNNのインタビューもいろいろ過去の発言スタンスを知らなければ、堪能な英語、堂々としてかつ柔らかな物腰とユーモアで答えていて、正直良い印象だった。
築地移転についての問題提起も筋が通っている。

 限られた時間の中での検討ではありますが「都民ファースト」の視点から、私はまだ三つの疑問点が解消されていないと考えております。第一は安全性への懸念、第二は巨額かつ不透明な費用の増大、第三は情報公開の不足です。


地下水検査の結果を見届ける
 まず安全性の確保です。豊洲新市場は生鮮食料品を取り扱います。だからこそ849億円もの費用をかけて土壌汚染対策を実施しました。安全性確認のための地下水モニタリングは第1回が2014年11月18〜29日、201カ所から採水しました。にもかかわらず、2年間のモニタリングが完了する前に開場しようという話になっています。なぜ多額の費用をかける必要性があったのか。


 第9回が2016年11月18日、最後の採水が予定され、1月に結果が公表されます。法律上の問題はないという話もありますが、こと生鮮食料品、水産物です。私は環境相の経験からも、食の安全は生活者の感覚を大切にしたいと考えています。2年間のモニタリング結果を見届けるのは安全性の確認、説得力から譲ることはできません。

建物費用は当初の3倍、適正か
 次に費用の増大についてです。豊洲新市場の全体費用は2015年3月時点で5884億円です。2011年は3926億円、それが4年間で5884億円に膨らんでいるということです。


 建物の建設費だけで2752億円。(当初の)990億円から2752億円へと急膨張しています。人材も資材も高騰していることは五輪などでも同じことが言えますが、それにしても3倍近い増大は精査する必要がある。


 さらに建物の坪単価は220万円です。同様の建物の相場を見ますと、だいたい50万〜60万円なんです。異常に高い。その理由は私も知りたいと思います。坪単価200万円を超える建築の代表例は国立新美術館、黒川紀章さんの設計ですが、260万円。資材、人件費が高騰する前の2006年の竣工(しゅんこう)です。国立新美術館は外観も館内も美しい曲線で建築コストはさぞかしかかっただろうなあと、曲面はガラスですし、造形物としても大変素晴らしい。片や豊洲新市場です。都民の大切な税金をお預かりする身としては、なぜこうなったのか、これが適正なのかどうかを一度明らかにしなければならないと思います。


プロジェクトチームで精査する
 三つ目は、情報公開の問題です。「ネットに書いてある」「みんな関心を持たなかっただけだ」という話もあります。しかしながら豊洲新市場はこんなにお金をかけていながら、そこで仕事をする業者さんからいまだに不満が多く出てくるのはいったい何なんでしょうか。849億円もかけて土壌汚染対策をしているのに安全性の疑問が絶えないのは何なんでしょうか。適切な情報開示、情報公開が行われず、それがちゃんと伝わっていないからだと考えます。だからこそ都民の皆さんが持たれる普通の疑問に対して真摯(しんし)に答えなければならないと考えます。


 移転は延期して次の措置を講じていきたい。市場問題プロジェクトチームを立ち上げます。専門家を招いて、さまざまな都民が抱いている不安、不信に対して精査したい。


移転時期は調査を踏まえて判断
 まず11月18日に採水された地下水の検査を行って、2年間のモニタリングの結果を確認してから判断します。デベロッパーの方々からは「これだけやっていれば安全性は確認できている」という話を聞きますが、それはデベロッパーの都合で、2年間を待たずしてOKを出してしまうのはいかがなものか。2番目は豊洲新市場の施設です。業者の方々の声を率直に聴いて、可能な限り安全で働きやすいものにしたい。言ってみれば、仕立てた服に体を合わせるのではなくて、体に合った服を仕立てるのが大切。どういう改善策が必要かチェックします。


 3番目に経済的観点から事業の継続性、予算の適正性も調査してまいります。新たな移転時期はこれらの調査の進展を待ち、できるかぎり速やかに判断いたします。五輪の道路建設を優先した結果、前倒しになったという話も聞きますが、これらをきちんと精査した上で時期を判断したい。豊洲新市場に移転する方々、また移転で廃業する方々への支援、築地の場外市場への支援、延期に伴って生じる事柄に相談もしっかり検討します。



そして野党共闘で、立候補を取り下げ(させられた?)宇都宮健児氏が、10政策の要望書を小池氏に提出したそうだ。



内容は、
(1)都政改革本部は情報公開を徹底する


(2)築地市場から豊洲市場への移転をいったん停止し、市場で働く関係者を含めた協議の場を早急に求める


(3)東京メトロ銀座線青山一丁目駅で視覚障害者の男性が線路に転落し、電車にひかれて亡くなった事故を受け、各鉄道会社にホームドアをつけるよう指導する


(4)福島第1原発事故の被害を受け都内へ避難している方々の声を聞き、避難者が希望すれば現在の住居に住み続けるようにし、都営住宅への入居優先枠拡大


(5)「待機児童ゼロ」は必要な予算をかけて着実に実施


(6)子どもの貧困解決に向け、都独自の給付型奨学金の拡充の速やかな検討、実施と、義務教育段階の給食などの教育費無償化を進める


(7)羽田空港増便により、都心部を航空機が低空飛行する問題については騒音、落下物、事故などの危険性への不安が出ている。危険性と不安払拭(ふっしょく)のための具体的措置を執るよう国側と交渉すること


(8)米軍横田基地へのオスプレイの、17年からの配備に反対すること


(9)都が整備を進めようとしている都市計画道路のうち、住民から強い反対や疑義が示されている建設計画はいったん凍結し、住民の理解を得ること


(10)福島第1原発事故から5年が経過した現在も、都立公園や都内各学校の放射能の除染、測定について不安を訴えている人が多いので、しっかり対応を進めてほしい


と長年都政を考えてきた宇都宮氏のはっきりとした具体的提言だ。これを小池氏に託すという宇都宮氏の心情には、反安倍政権、反自民党、を掲げ、勝てる候補の擁立を模索し、
実は、印象だけで実質をないがしろにした、野党共闘における、上から目線の圧力に対する反発があったのではないか。 氏は周りの反感を受けることを承知の上でも鳥越氏支持を表明しなかったのだから。都民のための政策を実現してくれるのなら、誰であれ提言したい、より重要なのは都政であるという、主張と野党共闘への批判のように受け取れる。

小池氏が、どれほど現政権と距離を保ち独自の政策を打ち出して行けるのか、選挙時に囁かれたように、核武装も辞さない極右ぶりを出してくるのか?あるいは時勢を読んで(安倍政権独裁はうんざり、でも民進は頼りない、共産党までは行かれない、誰かいないかなぁという時勢)、転向するのか?それはこれからのお楽しみだが、宇都宮氏のこの階段は、野党共闘への、きつい一発。何より、安倍政権を打倒するつもりなら、野党共闘のあり方、特に民進党の腰の定まらない迷走ぶりと、誠意を欠いた上から目線は、最終的にl国民の心を惹きつけることはできないことを表している。


民進党執行部はしっかり心に刻んでほしい。


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