密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

好きやねん,大阪

関西の出身ではないが、大阪は,絵描き人生のスタートを切らせてもらったところで、浅からぬ縁がある。初めての大きな賞をもらい、個展も開いてもらった。画廊主催の美術コンペで、当時としては破格の賞金が話題になった。最終選考で無名の東京の小娘の私と、関西の著名芸術家のお嬢さんで既に,有名になっていた方が残り,審査員は最終決定をオーナーに一任した。(やはり大阪ベースだし,無名と新星なので、皆さんがオーナーに配慮したのだそうだ)ところがオーナーは、『おもろいやないか、この子にしょ!』無名の小娘を選んでくれた事を後で,審査員の方から聞いた。それから大阪によく行くようになった。


オーナーは船場の坊(ぼん)で、いつも背広に扇子をさし、今日は長唄の稽古やさかい、、なんてふらっと出て行く。お茶も嗜まれ茶室ももっていた。東京で知識人は知っていたが,文化人(数寄者)に始め会った。ずいぶん前に亡くなられたけれど、とてもお世話になった。他にも東京とは違うテイストの面白い方たちに会う事が出来た。大阪弁のユーモアと云うか,早口でも余裕のある感じと,意外に丁寧語は優雅
である事も知った。食べ物はどれも美味しい。活気があって,人が肩肘張らずで面白く、大阪がとても好きになった。


そんな大阪が、注目の選挙戦。中心にいるのは橋本徹市長ーいや、おおさか維新代表か。この人は,大阪育ちなのに、東京弁の啖呵を切る。率直さと攻撃性をない混ぜに、独裁を標榜する。なぜ,大阪の人たちがこの人に夢中になったのか,どうにも理解できない。まあ,笑顔がいいとか,歯に衣を着せないテンポのいい喋りがうけたのか?今も支持率が高く、後押し候補は優勢のようである。


しかし、あのかつて感じた”大阪”にどうしても、しっくりしない。大阪は商人の町、お金のありがたみを知っている、だから無駄金は使わない,お金の使い方を知っている。カジノ誘致構想ー商人の町大阪がギャンブルで生計を?根幹を腐らせるようで、いい感じがしなかった。古い文化も日常的に生きていて,大事にして来たのだろうに,文楽の助成金カットなどもそうだ。住んでいる人たちの感覚はまた違うのだろうが、時折懐かしく思い出す大阪の町の変容が、安倍政権下の日本の変容と重なる。


最近、YouTubで、パペポTVを見る事が出来るのが分かってから、とても楽しみに見ている。日本の、関西の笑いは,やっぱりいいなぁ。おおさか維新の下で,この笑いがつづいてゆくのだろうか?私は大阪で育ててもらったけれど、助成金を打ち切られた高校生たちはどうしただろうか?強健独裁は大阪に似合わないと思うのは,部外者のノスタルジーなのだろうか。鶴瓶さんと上岡龍太郎さんの掛け合いをみながら、元気でおもろかった大阪と,地元のインスタントラーメン”すきやねん”の味を思い起こしつつ考える。



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