密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

都知事選後、野党共闘の今後の課題を考察してみた。

野党統一候補を立て、保守分裂という好条件でスタートしながら、大敗を記した今回の都知事選。スキャンダル、報道の偏り、鳥越氏の滑舌の悪さ、都政へ政策の準備不足、しかし、より明確になったのは、野党共闘への都民の信頼のなさだったのではないか。


多くの人が小池氏に投票した理由が、反安倍(ではないと今、言っているようだが)、反自民都議会議員(本人も自民党員だが)それに初の女性知事。ともあれ現在日本を牛耳っている勢力ではない新しい動きを期待したのに、しかし野党統一候補の鳥越氏ではなく、小池氏に投票した。安倍政権・自民党支配はもう、うんざりだが、経験のない候補に任せる冒険はしたくない、餅は餅屋の発想。


餅屋であるはずの野党連、しかし中心の民進党は、常に決定が遅く意見がまとまらず、
あまつさえ、そういう態度が、政権時代の失望を人々に呼び覚ます。
そうかといえば、素早すぎる、岡田代表の代表継続放棄宣言。
今後、いつまた野党共闘をひっくり返すかわからない。共産党首脳部は大人の対応に努め党内をまとめているが、党員の中には、民進党の議員の無礼な発言に怒りを持っている人も多いのではないかと思う。こうした不安定な関係で長期戦を行うことは、容易ではない。


民進党の決定を待ち、民進党を立てて進める野党共闘のもろさが、いまひとつ国民の、安倍政権を変えたいけれど、誰を頼りにしていいかわからない気持ちにさせ、反自民を標榜した押しの強い安心感のある候補に流れてしまう。


もし、民進党代表選で、長嶋氏のような右派の議員が代表につき、再び野党共闘見直しを言い出した場合。もう袂を分かってもいいのではないか?いっそ集中的にまとまれる共産・生活・社民で、背水の陣のゆるぎないスタートを切ったほうがいい。


たった一人の人間でも、真剣に訴え、精力的に動き回れば、流れができる。
ヘイト・差別主義・弱者はお荷物と考え、切り捨てる社会風潮が強まれば強まるほど、その反発も生まれる。良識を殺して良しとする人間はそう多くはない。反発を感じている人たちは、おとなしく、臆病で、争いや冒険を好まない、が、抑圧されればされるほど、自分たちの気持ちを代弁するヒーローを待ち望み、その訴えに本気で賛同する状況が必ず来る(治安維持法、緊急事態法のようなものが成立し、武力・暴力による粛清が吹き荒れる前なら)。山本太郎さんのように各地の辻に立ち、市民の声を聞き、自分の意見を訴える、同じ立ち位置で対話をする(これは小沢一郎氏の理念のまっすぐな実戦であると思う)。共産党も党としての結束が表に出過ぎてしまうと、いわれなき敬遠をされる。個人のキャラクターを表に出し、意見の違う人、理解が浅いと思われる人の話もまず聞き、議論ではなく、対話に専念し、個人としての共感、親しみ、信頼を獲得する。次期衆議院選の候補者、参議院選の候補者、は、ライフワークとして、山本太郎式辻説法をやってみてはどうか?
そうして、一人一人が自分で草の根を伸ばし、それがあっまって選挙時には太く緻密な根をもつ大きな木として樹立することができる。


野党共闘に参加する議員一人一人が、草の根を張り、支えてくれるボランティアを増やしてゆく。そうした経験を積み上げた人たちが集まって、討論し、共通政策を決める。
小沢一郎という確かな経験と舵取りができる人物が中心にいて、志位和夫という辛抱強く、しかし時を読んで大きな決断のできるリーダーがいる。


民進党は、自民党と半分対立でも、半分賛成で、やっていって、結局自分たちの主張を失うだろう。そうした時に、民進党の議員も、党を捨てて街に出る必要が生じる。
その人たちに、ぜひ合流したいと言わせる、確固として流れと勢いを作ってゆくこと、これが、私が参院選・都知事選を経て考えた野党共闘の今後である(極論ではあるかもしれないが)。


そして、共闘の本部とは、草の根で各地に飛んで行った人たちの帰るホーム、バッシングや中傷から彼らを守るそういう砦。だから、まず小さくてもしっかりと結束できるもの同士で砦を作ること。それに尽きる。

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