密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

米民主党大会、最高の初日

共和党全国党大会が、フィラデルフィアで始まった。党大会直前の共和党トップの、バーニ・サンダースへの選挙妨害が発覚、党大会後に辞任を表明するという事態に、一時収まりかけたサンダースサポーターのイカれが再燃し、これを一つにできるかどうかが、大きな課題となる党大会でもあった。


開始直後は、いつに無く纏まりを欠け、会場には口にClosed(口を閉ざす)と書いたテープを貼った若い人たちがそこここに見られ、またヒラリーよりの演説に若い観衆からのブーイングも聞かれた。流れが変わったの、車椅子の30代のNY州選出の上院議員が壇上に現れ、ヒラリー応援スピーチをした頃からだった。


彼女は幼い頃から肢体不自由、9歳の頃にヒラリーに出会った。ヒラリーは多くの障害を持った子供たちを訪ね、支援を行ってきた。出会いからヒラリーは彼女とを元気付け、支援し、2003年、彼女が20歳の時、当時NY選出上院議員であったヒラリーのオフィースでインターンとして働いた。それから16年彼女は上院議員となった。


ヒラリーの個人メール問題、ベンガジの引責(と共和党は煽り立てるが)などでネガティブなイマージが蔓延していたが、人々は改めて、ヒラリーのゼンキャルアを通して行われた、子供たち、特に障害を持つ子供たち、親に見捨てられた子供たち、シングルマザー
男女同一賃金問題、女性の人権擁護に精力的に働いてきたことを思い出すことがができた。            


次に、アル・フランケン上院議員(彼はコメディーライターでもあり、かつて、サタデーナイトライブの舞台にも立っていた)と女性のコメディアン サラ・シルバーマンが、壇上に立ち、次の登場のポール・サイモンに十尾までのつなぎを務めた。
と言っても、サラは、単独演説の機会を求め、「私は、サンダースを大きく支持している」と始めた。「しかし、バーニーは私たちがBooingをしたり投票拒否をするような、バカであることは望まない。バーニーは私たちを目覚めさせた。私たちはもう以前とは違う。ヒラリーを支持し、運動も継続し、変化を求める』というと、徐々に会場の歓声が一つになっていった。アルが彼女に、「私はヒラリー支持、君はサンダース支持、私たちは
架け橋だ』というと、サラ「どのような架け橋になれるかしら?』、「そろそろ準備OKみたい、ポール・サイモン!!」と紹介し、ポールは、『明日にかける橋』を歌った。


この場面でこの歌以外にはない、という本当に素晴らしい演出で、会場を一つにした。


今回の党大会初日は、この後、ニュージャージー州選出の上院議員、コーリー・ブッカー(若いアフリカ系の彼は副大統領の有力候補でもあった)ファーストレディー・ミッシェル・オバマ、民主党左派のリーダー、エリザベス・ウォーレン、そしてトリは、バーニー・サンダース、という豪華で、強力なラインアップだった。


次に壇上に立った、コーリー・ブッカーは、オティブで、パワフル、非常に人を惹きつける力強い声を持ち、スローガンがとても上手い。
かなり長い演説で、時にバーニーが大受けして、大笑いしているところや、ビル・クリントンが、いちいち演説に頷き、目を光らせて聞いている様が画面に映し出される。
トランプの差別主義を攻撃し、人々の間に憎しみの種をまくと主張。憎しみは何も生まないと断じた。『(改革は)早く行うなら一人で、しかし遠くまで行きたいのなら、みんなで』と言い、『私たちは、立ち上がる!!』として大きな歓声を浴びた。
『愛国心と言うが、国を愛するとはどうゆう事か、それはその国に住む、女性、男性、人々を愛することだ』(どこぞの全体主義者たちに聞かせてやりたい!!)
私は全部を理解できないのだが、怒りや不満ではなく、肯定的未来と、違う立場の者同士の愛と尊敬を訴えた。彼は間違えなく近い未来の大統領候補だろう。


そして続くは、ミッチェル・オバマ。彼女は歴代ファーストレディーの中でも最も人気の高い人だ。そしてその魅力は、彼女の気さくさ、最上級のユーモア、溌剌とした行動力、そして、力強く、まっすぐ人々の心をつかみ、抱きしめるところだ。 
彼女は、女性として、またファーストレディーとして、ヒラリーほど骨身を惜しまず精力的に働き、成果を出し続ける人を他には知らないと最大級の賛辞を送った。彼女も、人種、宗教、格差で分断され憎しみ合うことの愚かを強く主張した。会場はほとんどのひとがたちあがり、『ミッチェル』のプラカードが会場を埋め尽くした。


この後、一般から、トランプ大学の被害に遭った女性が、自分の経験を訴えた。
ご主人が戦死し、残された息子との将来のために、ビジネスを学ぼうと、その弔意金で、
『トランプ大学』に申し込んだ。結果は何一つ特別に学ぶことがなく、大切な弔意金をすっかり失った。何より、こんなことにお金をつぎ込んだ自分が恥かしく、親にさへ黙っていたが、トランプが今回は国民全体を騙していると思い、公に自分の経験を話すことに決めたいう。『トランプ大学』の被害者は、高齢者や、シングルマーザーが多いという。


そして、民主党左派のリーダー エリザベス・ウォーレンが壇上に立った。彼女は冷静で、論理的、シャープなユーモアを備えた女性で、初の女性大統領はヒラリーかウォーレンか、と言われる女性で、一つ一つトランプの政策がいかに愚かで、根拠のない、成果を出すことができない(どころか状況を酷いものにする)のものか、を徹底的に叩き潰した。(ブッシュ2同様、お金持ち人間関係で、兵役逃れをしていた)トランプには軍事を語る資格も、なければ、最高司令官の資質もない。金持ちの家に生まれ、そのバックでビジネスをし、6つの会社を倒産させ、金本サイドおパートナーを優先し、下請け会社や労働者にそのツケを押し付けた人物に、経済を動かせるわけもない、と断じた。人々は一つ一つの分析に、頷き、賛同の大コールを送った。


そして、バーニー・サンダースの登場を受けて、会場は大きな興奮に包まれた。成山なお拍手や、コールで、バーニーは3分間も話し始めることができないほどだった。
こういう状況は、今でも人気一番のビル・クリントンの前回のオバマ大統領への応援演説以来だった。 会場のバーニーサポーターの多くは、目と鼻を真っ赤にして、バーニーのプラカード振っている。真剣に応援し、民主党内部に妨害があっ事実受けて、諦めきれない、悔しい思いが、多くの若い純粋な顔に表れている。


バーニはやっと観衆の興奮を収めた、スピーチに入った。まず、民主党トップの妨害に触れ、君たちが悔しいのはわかる、何より私が一番悔しいのだ、しかし選挙は公平に行われたものだし、この結果は民主主義の行われる道である。最低賃金問題、奨学金問題、格差是正問題、全てにおいて、ヒラリークリントンは同意見で、理解している。
違う政策もあるが、概ね彼女は信頼に値し、最善の道を取れる人だ。私たちの改革は終わっていない、これからも続いてゆくのだ。』と訴えた。
『我々はこれから、多くの自然エネルギーの施設を作ってゆく計画がある、そので多くの雇用が生まれるだろう』とも言った。 雇用を新しい炭鉱の創出で生み出そうとする、トランプとは、正反対。 トランプは献金にしの石炭企業に利することにみ考え、3Kの炭鉱の労働は、多くの白人は決して選ばない職業だということも理解していない。


バーニーは多くの政策を一つ一つ上げ、それについて、ヒラリーも合意して理解を示していると観衆に説明した。若いサポーターの直情的行動を戒め、民主党が一つになり、トランプをこの国の国政近づけないこと、労働者や女性、学生、子供たちの生きやすい社会を作ること、が我々の大きな目標なのだ』と語った。


私は、この民主党大会を過去3回見ていて、いつも、誰かの演説を聞いて、何度も涙をながしてしまう。この壇上に立ってスピーチする人たちは、有名無名にかかわらず、自分の経験で自分のものである主張をする、一つとして同じ見解はない。すべての演説者が、自分の心の大切な部分をとして訴えている。


日本はなぜか共和党の価値観で報道されることが多いのは残念なことで、それゆえ少なくない人が、アメリカを諸悪の根源のように言うが、是非、民主党党大会を見て欲しいと思う。特に今年の初日は、党大会の歴史の頃ものだ。 なぜなら、これほど人々の意見が一つになり、格差、人種、宗教の違いを乗り越える社会を気づく目標に一致したことはなかったからだ。共和党か民主党を乗り越え、肌の色を乗り越え、宗教の教義の違いを乗り越え、過去の確執を乗り越えて、尊敬、尊重、共生の社会の実現に向けて努力していこうと
まとまったからだ。民主党内も保守層の力が強かったが、バーニーサンダースの主張と多くの人の賛同、トンデモ・トランプ描く差別と、憎しみを煽る社会と、擬態て聞い起こった多くの暴力への先導はの危機感が、真の民主党のあるべき姿を明快にした。


今の日本、一人で人前に立って主張することもできず、真摯にそれを行う人を斜めに見て茶化し、疑ってディスる。小耳に挟んだ噂を検証もせず、面白おかしく伝え、みんなで攻撃し、そして、一億総密告社会で、全体主義の美しい国の秩序が出来上がる。
そんな社会で、一度しかない人生を、一部の人間のために消費させられる、疑問も抗議をする手段を奪われ、生きる、それでいいのか?
人が生まれながらに持っている人権が保障されることの大切さ、全ての人が平等に持っている権利を行使できる機会である選挙、その先に現れる私たちの社会を。


PVアクセスランキング にほんブログ村
ランキングに参加しています。宜しかったら
下のバーナーをクリックしていただけると嬉しいです。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村