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大西氏謝罪撤回ー除籍 ”命の選別”優生思想ではなく勝ち組の傲慢

れいわの総会が行われ、大西氏は謝罪を撤回し、除籍となった。
会見に同席した、木村議員船後議員、両氏共”選別される側の命”として、この大西氏の謝罪撤回、再度の自己肯定を受けて、木村氏は大きな憤りと恐ろしさを感じ、船後氏は傲慢を感じた、とかたった。この二人の発言にはとても説得力があったし、このまま進めばダメージを最小限に抑えられると思った。しかし、山本代表は、相当疲れていたのだろう、大西氏の発言を引いて、自党の政策を繰り返してしまったり、鈍い対応になっていた。
記者から、大西氏の実際の発言内容に質問があったのを契機に、山本氏の大きな失望・混乱・疲弊が垣間見えた。その方がいい。一生懸命冷静に答弁しようとすればするほど、物言えば唇寒しの感があるのだ。それより自分の心を見せた方がいいと思う。木村・船後両氏は100点満点だが、山本代表は40点、やっと自分を保ってる感じだから、、。


議事録の公開を求める記者の声に、「なかなかの内容ですよ、、、」と絞り出すように言った(聞くに耐えないことを聞いたことで、自分をすり減らしたような感じがした)。
大西氏は、追い詰められ、またもや吐き気のするような持論を展開されたのだろう。
大西氏はツイッターで
大変お騒がせしております。多くの方から、なぜ元の動画を非公開にしたのかとお叱りを受けておりました。おっしゃる通りで、自分の言ったことを隠すのは本意ではないので、再度公開します
と発信。謝罪撤回に「『謝罪』とは支配的な性格を持つものだ」とも述べた。
変な認識だ。”過ちては改むるに憚ること勿れ”という言葉を知らんのか?
つまり大西氏の謝罪は周りからの圧力で言わされた、あるいはまずいと感じた本人が損得で決めたもの、ということだったのろう。その上で責められて、逆ギレしたといったところか。ちなみに、”過ちては〜”は『忠信を主とし、己に如かざる者を友とすること無かれ〜真面目で誠実であることを目標とし、自分に及ばない者を友としてはいけない。』の後に続く。これは山本太郎氏への言葉だ。


一旦謝罪した大西氏に対し、当事者の声のを伝え、レクチャー、討論を行えば(吊るし上げ会じみたことになりかねない)彼が反発を強めるだろうと思っていたが、案の定だったようだ。この人は、自分が上位にいる人間だという認識は絶対変えないだろう。これが船後氏のいう傲慢だ。”弱い人間の泣き言、非難、怒りなどに、怖気付いてはいけない”というのが自論なのだ。なるべくしてなった結果と言える。


総会議事録、公開か、概要か、いや全て見せるべきでしょう。それが、山本氏の言う誰の中にもある優生思想・差別意識に光をあてることだ。 大西氏と同じ価値観を持つ人たちの思考回路を知る上で重要だからだ。




【動画生中継】れいわ新選組 記者会見 大西つねき氏の処分について 2020年7月16日


山本太郎氏は、”誰の中にもある優生思想”といった。
今回の命の選別は、優生思想からなのだろうか?
優生思想は広辞苑によると
人類の遺伝的素質を改善することを目的とし,悪質の遺伝的形質を淘汰し,優良なものを保存することを研究する学問」
これを大きく解釈し、人間の社会に対応させると、障害のある人ー特に精神障害、遺伝的疾患のある人や、特定の人種、こうした人たちが人類の種として有害とみなし、不妊手術を強制的に行ったり、排斥し、命を排除する行動の根拠に用いられる。


高齢者はもう社会の役に立たないから処分。 生活保護受給者はお荷物だから排除。
こいつら、俺らの時間や労力、お金を蝕んでるやん!!


こういうのは優生思想とは違うのでは無いか? 高齢者は今の若い人の最も昵近の種の元だ。これを否定することは自分の遺伝的素質を否定することだ。


大西氏の論(謝罪撤回しその謝罪を撤回)は、今、ツネキストと自認する人たちが、大いに擁護していて、一部では意見を言った人を攻撃しているということも起こっていると聞く。


大西氏に限らずこういう強者の論理を打ち出す人(傲慢世襲議員とかコバンザメ官僚とか、**戦略会議委員など)は、共和党の小さな政府論に近いことを言う、と言うよりそれを採用している。


この共和党の、小さな政府は、平たく言えば、自分の儲けた金は自分で使う、貧乏人の面倒に使いたく無いと言ったものだが、しかし共和党支持の”ビンボー人”には、彼らの経済を圧迫するのは、移民だとか有色人種だとか異教徒だとかに目を向けさせ、優位主義とひがみと恐怖心を植え付ける。共和党首脳部にとって貧乏人であっても、大事な支持者だ。大金持ちの自分たちに対して、不満を向けられては叶わないから、彼らより下のものを標的として宣伝する。


しかしのも共和党の大金持ちたちが忘れているのは、自分たちの富を生み出しているのは、安労働力・移民の力と、消費者である多数の貧乏人である。
ケロッグコーンフレークの会社は大会社でCEOは大金持ちだが、消費者は一般庶民だ。
元国務大臣がCEOだった、エクソンモービル石油だって、消費者は普通のアメリカ国民だ。億単位のビジネスのアートギャラリーでも、チリも積もるコーンフレークやインスタントラメーン(低所得者層に人気のマルちゃんラーメンだ)の売り上げには叶わないだろう。しかもコンスタントだ。


話を戻すと、成功者と言われる人が、一般の人に説く国の経済の効率化は、成功未満成功しない人に向け、自分たちは同等の権利能力を有するけれど、その足を引っ張る奴等が君たちを豊かさから遠ざけているんだ、こう言うものを切り落とせば、もっと生きやすくなる、と、攻撃しやすい対象と提示しているに過ぎない。その根底には、”自分たちが損しているのでは無いか?”と言う不平等オブセッションがある。その原因は決して上級国民には向かない。


もしみんながそこそこいい収入があり、将来の設計を立てることができ、働いた分
その対価を得られれば、誰が自分たちの人生の先輩を、今まで働いて(当然家事労働も含む)家族を社会を支えてきた高齢者に、その成果(ハーベストとアメリカでは言う)を楽しんでほしい、と思えるだろう。それは自分たちも、高齢になれば、勤労の義務から解放され、人生を楽しむことができると言う期待を持てると言うことでもあるからだ。


それを、人生100年、死ぬまで働け、動けなくなったら、施設で、ベットの上で、画一的に面倒を見てもらうサポートをしてやる。施設に年金を全て吸い上げる制度を作る。
安楽な死ぬまで収容所だ。歳をとれば自分の意思を通せなくなるシステム。誰も高齢者一人一人に意思があるなどと思わない。介護施設の経営者にとって、そんなめんどくさいことに関わりたくないからだ。人手不足低賃金の現場も、そこまできめ細かくできないのかもしれない。これが、もうすでに行われているソフトな体裁の排除のシステムだ。勝ち組になること勝つことだけが存在意義の世の中で、優生思想とは違う命の選別が行われる。言うなれば、優利思想だ。
しかし格差の上層部で巨額な富を得ている自分たちには、目を向けさせないことを巧妙にやっている。


一部の先導者を除いては(彼らの何らかの目的、あるいは自己のコンプレクスを抱えているのだろう)多くは、思想などはなく、ただストレス解消に無抵抗のものをなぶる遊びに夢中になっている。自分の足で立てないで、誰かのファン、誰かの信奉者になって、匿名の仮面をつけ騒いでいる。でもその人たちでさえ勝ち組じゃない。官邸と繋がったら勝ち組パスポートをゲット。そりゃ群がるよね。本当の勝ち組(行政の詐欺師)を崇め、同一化することで、存在意義を確認する。彼らが提示する敵を攻撃し、自分は勝ち組と同じ考えだと安心する。


バッシングをする人、差別を表明する人、彼らは満足した幸せな人ではない。自分が不安で不満足だから、誰かのせいにしたい、ただそれだけだ。


昨今の日本の差別・弱い者いじめは、”優生思想”なんてものでさえない。貧しくなった小さな島国の島国根性、自分が損してる強迫観念。自分がマシな存在だと思いたいから人を蔑む。


新自由主義台頭の自民党の右傾化で顕著に行われたきた、権威権力に異を唱えないような物分かりのいい人間を作る教育を行うよう現場に圧力をかけ、非正規雇用で将来設計をできなくし、不安に怯え、生活の下支えをする社会保障受け取ることを負け組と認識させられる。そういう社会構造を2000年以降顕著に作られてきた。その”成果”に生活どころか、優しさ思いやりまで蝕まれ、そういう心を排除して全体の利益を優先することが勝ち組への道だと扇動する人が現れる。


公平な税の再分配が行われれば、高齢者を抹殺しなくても、社会は回ってゆく。
馬鹿げたポンコツ兵器爆買い、不必要な思いやり予算、加えて宇宙防衛の参加、大臣の外遊費、他国へのばら撒き外交、予算中抜きシステムをクリアにし、お友達にタダで国有地を差し上げかつ助成金までつける。こんな千億・兆円単位の無駄をやめれいいだけだ。


自民党周辺のくだらない浪費をやめさせる、こういう人たちに権力を持たせない、国の舵取りをさせない、そのための野党共闘であり、山本氏れいわ旗揚げだったのだろう。


山本氏の会見を聞いて違和感を感じたのは、”高齢者にとどまらず、障害者、特定の人種 に広がる”と言う言葉を何度も発した。広がるから問題? いや高齢者を殺してゆこう、だけで大問題だ。優生思想同様かそれ以上に恐ろしい。優生思想ならまず障害者、遺伝的疾患を持つ人、そこから人種に広がり、特定思想の弾圧、そのあとに高齢者という順番だ。大西論は、一般市民の死を計画的に行うと言う考えかただ。その特異性に特化して語るべきだろう。差別問題。優生思想に話を広げて、自己主張してしまう感じが、う〜ん ずれてる。


それから、大西氏、死生観といっていうが、彼は死生観など語っていない。自分の生き方死に方ではなく(あるいは生とは何か、死とは何か)という問いではなく、他人の命をどうこうするという話だ。


優生思想は優生思想、大西発言は全く違う問題だ。本人も差別とは思っていないだろう。
効率化なのだ。しかしなんのための効率化なのか?若くて働ける、時間も体力もある、可能性も、でも年は取る。いずれ体が思うように動かなくなるし、全てゆっくりになる。
その時にスローペースでも安心して暮らせる、これを社会が支える。そのシステムをよりよくし、無駄遣いを無くして財源を回してゆく、そういう地味で誠実な取り組みこそ必要なのだ。


人間の行動の原動力は希望だと思っている。希望があれば努力できる、希望があれば耐えられる。だから、政治家は人々に希望を見せなくてはならない。


若者に邪魔な高齢者の犠牲になってるんだよ、逝ってもらおうよ、と呼びかけるのは、
希望ではなく絶望への道だ。賛同している人、イメージてみてほしい、自分の両親が、祖父母が、決まりだからと殺される。自分が、まだ死にたくないのに、決まりだからと殺される。そういう人を連れて行って、殺さなければいけない人がいる。その人たちのメンタルヘルス、PTSDになるかもしれない。コロナ治療で命の選別をしなければならない医療従事者が最も耐えられないのが、この優先順位を自分が決めて行うということだと、話していた。うつ状態になってしまうようだ。


高齢者排除なんて短絡的でケチくさいアイデアだ。もし大西氏の考えが具体化したとしたら、そこに集まる大きな悲しみの感情を計算しているのだろうか?いずれ処分される人生を見据えて、それが決まった未来で、一体誰が働きたいと思う?


山本太郎氏は希望を提示できる政治家だ。これからしばらくダメージを引きずるだろう。問題発言の大西氏以上に叩かれ、色々言われるだろうというのが不条理ではあるが、ここは正念場、持ちこたえて欲しい。代表辞任はもちろんすべきではない。

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