密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

”押し付け憲法”ならぬ”押し付け改憲”だ

改憲が争点!!と無理筋に争点誘導の安倍自民党は、また資金力に物を言わせて、幼稚な漫画プロモーションを行ってきたようだ。記事から抜書きで転載します。

参院選の争点である改憲は「憲法9条への自衛隊明記」を中心とする安倍自民党案の是非なのだ。それを「憲法の議論をする政党か否か」などと言うのはミスリード、詐術としか言いようがないだろう。実は、その詐欺的手法は、参院選直前、自民党の憲法改正推進本部が発表した“改憲マンガ冊子”からも見てとれる。タイトルは「マンガでよく分かる〜憲法のおはなし〜自衛隊明記ってなぁに?」。自民党のホームページでも公開されているが、実に冊子を20万部も作成して演説会などで配布するのだという。
マンガの内容は、若い夫妻と娘、その祖父母の5人家族が、憲法について話し合うというものだ。当然、自民党案の「憲法への自衛隊明記」をゴリ押しする構成になっているのだが、その誘導の仕方が相変わらず酷い。


まず、夫が妻と子に日本国憲法の成立過程を説明するシーン。夫がスマートフォンを見ながら「…ん? ええーーっ!?」と大げさに驚き、「マッカーサーって知っているよね?」「今の憲法はGHQが出した草案をもとに作られたものなんだ」「それも、GHQはたった『8日間』で作ったんだ」と話す。すると妻がやはり「えー!」と愕然としてこう話す。
「どうして私たちの国の憲法を他の国の人が考えたの? 私たちの家のルールをご近所さんが考えるようなものよね?」


もしある家族が、お隣の家、土地に押し入り、その家族を殺したり隷属を強いたり、
また、自分の家族で最も力の弱い子供に虐待を加え、人殺しや自殺を強要していたとしたら、その家族のルールを二度とそんなことを起こさないように、ご近所さんや地域社会で、考えることは当然のことではないだろうか?


かつ、めちゃくちゃで安易な憲法制定の経緯解釈は、改憲旗振りのトップの安倍総理もよく調べもせずに、感情的に扇情的に言っているだけ、と聞こえる。


アメリカ側は、まず日本人に憲法草案を作るように言ったのだが、民主主義ということが根底から理解できなかった「松本案」は、明治憲法からほとんど変わらない内容で、差し戻され、民主主義を理解させる必要を感じ、日米混成チームを組んで話し合われた。
そのメンバーだった日本で育った、ベアテ・シロタ・ゴードン女史(日本国憲法第24条”家族生活における個人の尊厳と両性の平等”草案を執筆した)の当時を振り返った映像を見たことがあるが、知識人、政治家とはいえ多くが、男女平等など、なんであるかも理解できない、それが当時の日本だった。


そんなことも考慮に入れず、今の感覚で、敗戦が悔しいGHQ(決してアメリカとは言わないのがミソ)に押し付けられたと、扇情的に誘導するが、今、アメリカの言いなりに不良品武器を、しかも納期も決められず、前払いで、買わされ、自衛隊をアメリカのために血を流すように憲法を変える、まさに”アメリカによる押し付け改憲”いや、”アメリカのポチによる押し付け改憲”だ。 


トランプの日米同盟解消ブラフに、どうぞ退去してください、といえば、困るのはアメリカの方だ。交渉のチャンスなのにそれをせず、アメリカが近い未来に行う戦争の同盟国として自衛隊を送り出せる憲法改正に躍起になるこれこそ売国政権、それが安倍政権の自衛隊明記(そして9条の前文に縛られないとして、事実上9条を無効化する)だ。


毛ば部とる子氏のブログで紹介されたいた、静岡県で立候補した徳川宗家第19代目徳川家広氏の週刊新潮によるインタビューの中で、改憲についての見解が、素晴らしいので転載します。

―憲法改正には否定的という理解でよろしいでしょうか? 


徳川:安倍晋三首相(64)は憲法改正を既定路線のように語っておられますが、私は護憲を訴えたいと思っています。日本国憲法とは、進駐軍が資金力と軍事力にものをいわせ、日本人が嫌がる新憲法を無理矢理に呑みこませたということではありません。


 そもそも太平洋戦争で、日本人は全員が死ぬかというところまで追い詰められました。文字通りの一億玉砕です。そして、あの大戦を「自衛戦争」と呼ぶ人もおられますが、他国が日本の領土を侵略した事実はありません。


 1943(昭和18)年、大本営は絶対国防圏を設定しますが、44年7月にサイパンは陥落します。国防圏が破られたら停戦交渉を始めるはずだったのですが、政府は戦争を続行してしまいます。


 神風特攻隊だけでなく、桜花(航空特攻兵器)、回天(人間魚雷)、震洋(爆装特攻艇)、伏龍(人間機雷)といった特攻・自殺兵器を開発します。(註:マルカッコ内は編集部が補った)


 惨(むご)いのは開発段階のテストで多くの若い兵士が命を落としていることです。そして最後には竹槍が登場しました。


 45(昭和20)年8月15日、終戦を迎えます。日本は何とか、あそこで踏みとどまったわけです。それも自然に停戦が成立したわけではありません。陛下の御聖断があったわけですが、そこに持っていくまでに大変な苦労が、あまり語られない苦労があったわけですね。


<敗戦宣言の玉音放送用に録音したレコードを、終戦反対派の兵士軍が奪い取るために皇居に押し入りる中でレコードを守り放送局に届ける様子は、海外の研究書でも伝えられ、いくつもの映画で表現されている。>


 あの時の日本人は「あの戦争が、あともう少し続いたら、みんな死ぬところだった」と真摯に反省し、それが帝国議会における新憲法の議論に反映されます。憲法9条2項の冒頭に「前項の目的を達するため」という文言を挿入した「芦田修正(編註:日本政府憲法改正小委員会において委員長の芦田均[1887~1959]が加えた修正)」は、その代表例です。


 ダグラス・マッカーサー(1880~1964)も、「日本の皆さんで、しっかり議論してください」と言いました。貴族院も、自分たちの名誉と天皇陛下に対する忠誠心から、極めて真面目に議論しています。その上で日本国憲法が誕生し、陛下の御裁可をいただきました。これを“GHQの押し付け憲法”と評するのは無茶苦茶です。


 日本人が真摯に議論して作った憲法という事実を無視し、「もう憲法は時代に合っていない」とか「緊急事態条項を創設しよう」という指摘は、あまりに乱暴です。昨年7月に西日本を中心に大豪雨が発生しましたが、被害者の皆さんは改憲が必要だと指摘されたでしょうか? 


 敗戦における軍部の責任は否定できません。つまり憲法9条とは、「日本を敗戦に追い込んだ旧日本軍を復活させない」ことを主旨としたのです。警察予備隊、自衛隊を創った方々は、そのことを熟知していました。もっと言えば、自衛隊に入隊される方々も、同じです。


すでに、「イランが日本籍のタンカーを攻撃した、日本への侮辱だ」というポンペオ国務長官の発言は、イランと戦争を始める方実の一つになる。そして開戦すれば、日本も当事国として参戦、「それまでに憲法改正よろしくね」という内々のシナリオができている、と言っても過言ではない。


自衛隊のために自衛隊を憲法に明記し、それによって、日本に関係のない、それどころか、長く友好を保ってきた国への攻撃に加わり、自衛隊員が戦場に駆り出され、相手国の人を殺し、町を破壊し、自らも、体の一部を損ない、心を壊され、あるいは命を失う、そんな危険に送り出すことになる。 本当に自衛隊員の子供達がなくことになる。


全く意味不明の自民党改憲プロモーション漫画。ほ〜ら漫画だよ〜、と頭から国民を馬鹿にしているし、何より漫画好きを馬鹿にしている。

自分たちの生活は何も変わらないから安心と、自衛隊の若者の命を危険にさらして、合憲で幸せでしょ、と言える能天気な国民はいない、と安倍政権に叩きつけるために、この選挙、改憲推進政党、議員に投票してはいけない。



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