密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

丸山発言にみる強い日本を戦争で見せたいと言う人、どれだけいるだろう。

維新の党は、”ロシアと戦争” 発言の丸山穂高議員をさすがに除名処分にした。
問題の発言、報道によれば、丸山議員は11日夜、ロシア側住人と日本側住人との「ビザなし交流」の友好の家で、訪問団の大塚小彌太団長が記者から取材を受けていたところへ、このように割って入った。
丸山議員「団長は戦争でこの島(北方四島)を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」
大塚団長「戦争なんて言葉は使いたくないです」
丸山議員「でも取り返せないですよね」
大塚団長「いや、戦争はするべきではない」
丸山議員「戦争しないとどうしようもなくないですか」

と言うものだ。しつこく誘導質問を行いながら、13日の会見では、
「戦争で取られたわけですから、取り返すということに対して賛成か反対か聞いた。別にそういう話があってもいいわけじゃないですか。何をダメだとおっしゃっているのかよくわからないです」
と開き直るのだから、救いようがない。戦争体験者であり現在も故郷を取り戻すための人的交流を続ける大塚小彌太団長に、戦争乗せの字も知らない、きちんと知ろうともせず、自分の中のイメージ思い込みで、こうした言葉をぶつけることに恥ずかしさもない。


リテラが記事の中で、丸山議員が望む、”戦争で解決”の具体的シュミレーションをしていた。



丸山議員は「戦争で北方四島を取り返す」と軽々しく言う。では、自衛隊員が奇襲をかけ、島々で生活する民間人を殺して制圧するというのか。それとも、主権をかけてロシアに宣戦布告し、全面戦争でも始めるのか。ロシアの反撃と報復、国際社会からの制裁はどのように想定しているのか。いずれにせよ、多くの血が流される。むろん、憲法違反でもある。
 そもそも「ビザなし交流」は、日本側とロシア側の住民同士の対話と相互理解によって、領土問題の平和的解決を目的とした取り組み。そこに、「戦争で島を取り返す」「戦争しないとどうしようもない」としゃしゃり出てきた丸山議員は、はっきり言ってどうかしているとしか思えない。


日本の食料自給率は38%、制裁措置で食料輸入制限をされれば、そこでアウト。インパール作戦に代表される、旧日本軍部の兵站無視の無謀な戦いに再び突撃するようなものだ
ロシアの最高司令官はプーチンで、元KGB、軍略知略にとみ、侵略の経験も豊富、残忍さも定評がある。もちろん国際世論をこれ以上敵に回すことは避けたいので、日本から仕掛けてくれれば、御の字だろう。
日本の国会議員のこんな発言を当然、ロシアも北朝鮮も把握している。どこかのポイントで外交カードとして切ってくることもあるだろう。


好事魔多し、大阪で息を吹き返し公明党を追い出してその後釜に座ろうか、と目論む
維新である。彼らの敬愛してやまない、”保守タカ派のプリンス(いやもはやキング、エンペラー?)”の安倍晋三氏であっても、ロシアと開戦してまで、北方領土を取り戻すことはしないのは、無策擦り寄りヘタレ外交を見ても明らかだ。除名処分なんて、1党の問題ですまない。議員辞職してもらわねば困る。


拉致被害者家族もそうだが、自分たちの強気を標榜する人々は、悲しみを耐えている人々を神輿に乗せて自分たちの欲望を満足させたがる。拉致被害者のため、とか元島民のためとか言って、決して彼らの心に寄り添うことはない。彼らも藁おもすがる思いだから、
関心を寄せてくれるすべての人に対し、協力を拒まない、いや拒めない。


今回の丸山発言はそうした、想像力のない(当事者の心と、戦争の悲惨さに対して)上に、自己過信が過ぎる、世間知らずのある種の日本人の典型であり、日本がまた同じ過ちをおかす危険性を象徴している。



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