密接な関係にある他国から

アメリカと日本の社会、文化、日常感覚など、下から目線でつなげてみる。

首相、内閣記者会加盟報道各社のキャップと食事は、もう当然のこと?

日刊ゲンダイの記事、
官邸文書申し入れ問題 記者イジメなぜ内閣記者会ダンマリ|日刊ゲンダイDIGITAL
を読んで、非常な違和感を感じたのは、本論の記者イジメの下りではない。


1月25日の首相動静には〈東京・赤坂の中国料理店「赤坂飯店」。内閣記者会加盟報道各社のキャップと食事〉とあるが、誰かひとりでも安倍首相に向かって「あの申し入れはおかしい。撤回しろ」と迫った記者はいるのか。恐らくいないだろうが、内閣記者会が政権ベッタリだから、安倍政権がツケ上がるのだ。


という部分。つけあがるも何も、現役の報道各社のキャップが権力者と会食、が普通のこととして許されていること自体が異常であり、これを反安倍政権の日刊ゲンダイでさえこのようにさらっと報じてしまっていること自体異様だ。


この中国料理店「赤坂飯店」2017年2月27日森友問題の渦中にやはり内閣記者会加盟報道各社の幹部と会食をした時は、それなりにネットが大騒ぎしたが、今はもう慣れてこんなものになってしまった、このこと自体、劣化が進んでいるバロメーターだ。


アメリカでは、一流の媒体に書く記者、評論家などは、厳しい倫理観がある
日本では美術評論も画廊の影響力で記事が出たりする(あるいはその雑誌の広告を出しているなど)ところが、NYCでの個展で、NYタイムス美術担当記者が、来た時、画廊のオーナーから、「NYタイムスが来たよ、でも絶対に話しかけてはいけないよ。」と言われた。挨拶でさへ(ワタクシには関係ないが、かわいいとか若いとかそういうのも影響するだろうし)人間関係を作り記事の公平性に支障が出るからだと教えられ、非常に感銘を受けた。


ましてや、政治記者は自分が記事を各対象から、プレゼント・食事・コーヒー一杯ですら供与されれば、もう一戦でいる資格、時として職を失う。また彼らを野党側の、新聞社、雑誌、メディアのオーナーもその気概はより強い。


昨今の人質司法もそうだが、日本は他の先進国に比べて、驚きの人権・平等意識の欠如と言えることが、まかり通って来ている。


選挙でえらばれた(5回も選ばれたと野次る首相の)政権から情報をもらうために、仲良くしなくてはならない政治記者が、書く記事を読まなくてはいけない不幸な国である。


それから、いつも木になるのが、この食事代は誰が出しているのか?ということだ。
当然、明朗にどこから出ているか公開されていると思い調べても、よく分からない。割り勘かどうか、ということさえ言われていない。
そこで引っかかって来たのが、官房機密費。2010年上杉隆氏による上杉隆氏による「官房機密費マスコミ汚染問題」キャンペーン。この発端は、TBSで野中広務氏が暴露したことから始まったようだ。外国だったら大問題になり、各社で独自に調査をして自社で問題はないか検証する大問題だが、どうも、立ち消えになったらしい。当時はアメリカ生活で精一杯で日本のニュースに着目していなかったが、ご記憶の方もあるかと思う。
2010年12月14日記事

本誌・週刊ポストで今年12回にわたって掲載した、ジャーナリスト上杉隆氏による「官房機密費マスコミ汚染問題」キャンペーンは、大きな反響を呼んだ。しかし、その後一向に官邸もメディアもこの問題を追及する気配はない。


「官房長官時代に機密費を評論家に配った」という野中広務氏の証言をきっかけに、上杉氏と本誌取材班がメディアと政府の「共犯関係」を告発するキャンペーンを展開した(5月28日号~8月27日号)。官房機密費の配布先リストとされるメモ書きを入手し、実名が挙げられた政治評論家らを直撃。


 メモには、名前とともに盆暮れの年2回配られていたとされる100万円単位の金額も書かれていた。また、官邸秘書経験者らの証言をもとに、新聞・テレビなど記者クラブの政治部記者にも、様々な形で機密費が配られていた実態を明らかにした。上杉氏は新聞・テレビに内部調査を行なうよう呼びかけたが、黙殺されている。


 また、7月21日放送のTBS系『NEWS23X』でインタビューに答えた鈴木氏の「官房副長官を務めていた1998年の沖縄県知事選で、機密費から3億円が投入されていた」という証言を、TBSは野中氏の抗議を受け、鈴木氏に相談もなく、勝手に謝ってしまっていた。


 そんななか、元官房副長官として機密費のすべてを知る人物が洗いざらいを告白した。それは12月6日に収監された鈴木宗男・前衆院議員の「これだけはいっておく」―。収監直前、TBS報道の真相について、そして、官房機密費マスコミ汚染問題の実態について、上杉隆氏にすべてを語っていた。


上杉:テレビ、新聞がなぜ官房機密費を報じることをそこまで恐れるのか。鈴木さんはどう考えますか?


鈴木:そもそも機密費のことを最初にTBSで話したのは野中さんです。TBS側は、そのことで野中さんに対する変な義理立てのようなことを考えているのかもしれない。でも、それ以上に大事なのは、真実、事実を報道することなんですよ。


上杉:おっしゃる通りです。野中氏は機密費を「現職の記者に渡したことはない」ともいっていますが、この点については?


鈴木:それは違いますね。官房長官番の人たちが栄転するとか、転勤するというときには、必ずそれなりの気持ちを届けていますよ。


上杉:額はどれくらいですか?


鈴木:5万円とかYシャツの仕立て券とか。それはまあ、私は社会通念上という感覚でいますが。記者さんと懇談したときでも、仕立て券をつけたりする。お土産、それにお車代をつけるわけです。


上杉:全くないというのは 弁ですね。なぜそこまで嘘をつくのか。不思議なのは、野中氏は逆に、フリーとか雑誌の編集者には渡しているという。でも私が取材したところ、誰ひとり野中氏からもらったという話を取れなかった。


鈴木:野中さんは評論家のなかに、1人だけ返してきた人がいたといって名前を挙げていますけれども、他の人にも50万円、100万円が渡っているわけです。ランクがあって、そのリストはちゃんと申し送りされている。なかには「ランクを上げてくれ」という人もいるんです。


※週刊ポスト2010年12月24日号



また、同年1月の久米宏氏のこの問題に対する証言
久米宏氏
ニュースステーションを18年半やっていていろいろあった
今は総務省が管轄だけど、当時は郵政省だった。


ある時、現役の郵政大臣がボクとメシを食いたいと言ってきて、当然断ろうと思ったんですけど、これを断るとある人物の顔を潰すことになる、というきわめて日本的な理由でお受けすることになった。


日本海という高級日本料理店の個室をとって、ボクと郵政大臣と10人くらいで、昼飯をとることになった。


なんか圧力かけてきたらその日のニュースステーションでバラすつもりだった。


あまりその時の会話は記憶にないが、一つだけ覚えていることは、大臣の地元の飛行場の騒音がうるさい、ということだけだった。
当時わたしは自民党に睨まれていたから、私が騒音だと言いたかったのかと思った。


10人で豪華な昼飯を食べたけど、僕は払ってない。テレ朝も払ってない。たぶん秘書が払ったんだと思うけど、この、官房機密費問題が出てきたときに、あの時、たぶん官房機密費で払ったんではないか
と思った。


官房機密費で昼飯をくった、今考えるとボクは慙愧に耐えない。


現役の郵政大臣がニュースキャスターを誘ったというのは異常だ。お土産はなかった。


上杉氏と久米氏の対談のより詳しい記事はこちらのブログが掲載されています。
http://etc8.blog.fc2.com/?date=20100801


官房機密費も国民の税金、自国の人が人質になった時、非公式に身代金を払ったり、そんなイメージのある官房機密費は、実は記者さんの接待に使われている?
2010年で使われたいるなら、独裁情報統制安倍政権ならもちろん、安倍氏外遊バラマキ、プーチン・トランプお土産代とか、もちろん、安倍+お友達グルメをご満足させるのも、そうだろうか。


こういうとことん腐った根っこで絡みついた根回しの国の栄養土壌を維持する官房機密費。もう一度、メスを入れなければダメでしょう。でも、メスを入れられるのって、政党では共産党ぐらいだったりして。


官房機密費でつながれた記者クラブという閉鎖された組織、東京新聞バッシングの根っこもこんなところからだろう。


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